~シュワシュワ、サ~の音から始まった~
いよいよライヴの始まり始まり!!
ライヴが始まる前の「シュワシュワ、サ~」の音がきこえてきた。
これはスモークをたく音だ。
この音を聞くと「血液の中に音符が流れ出す」ような気がする。
ステージ上にライトが当たる。
最初の曲は「にちようび」。
いきなり軽やかな歌から始まった。
とある日のフリー・ライヴで「今回のワンマンライヴの告知」をした際、
しょうたろうさんが
「今回のライヴはいつもの
5倍増しで、張り切っちゃいます!!」
とコメントしたことがあり、その時には
「えっ?それを言うなら
5割増しなんじゃ……。」
と突っ込みたくなったけど、突っ込まなくてよかったよぉぉっ!
ホントにこれは
5倍増しの予感を感じた。
音楽が始まった途端、みんなで手拍子!!そして口ずさむ!!
しょうたろうさんの、嬉しさでいっぱいの「歌声」と
井尻さんの「軽やかなピアノ」が
会場のみんなを「アルケミストの音楽の世界」へ
優しく、楽しくエスコートしてくれた。
音楽ごと「ようこそ!!」って挨拶されたみたいで
嬉しすぎて、まだ始まったばかりなのに、目にはうっすら涙が浮かんできた。
ヤバいっ!まだ早すぎるぞ!私ってばぁぁぁっ!
「Days」では、「夏の花」以来の
「生・スムース・エース」のハーモニーと共演。
もう会場は「ワクワクモード」にとっくに突入していた。
私のいた席からは「ツヤさん」がよく見えた。
ツヤさんの顔には「歌を歌うよろこび」が
とっても溢れているように見えた。
それを見て、私もますます嬉しさ度がアップ
演奏者も、観客もこんなにもハッピーだなんて、すごいことだよ!!
そして……思いもかけない曲が演奏された。
それが「(センロハツヅク」だった。
実は今回のアルバム「くちびるに歌を待て」の中で
私が一番好きな曲が「(センロハツヅク」だったんだけど
ライヴではきけないんだろうなぁ~って
何となく思っていた。
だけど、それが今回実現した!!
あまりにも美しい旋律と、その旋律が奏でる「映像のある世界」
そしてその旋律に寄り添うしょうたろうさんの歌声が
新たに私の目の前に「歌の世界」を具現化するように歌を差し出す。
この曲を思う時、いつでも私の中には
「暑い夏の日に、氷水が入っている水滴の汗をかいたグラス」が思い浮かぶ。
今回は更に、「この歌の『夏の駅』に行ってみたいなぁ。」と
静かに「まだ見たこともない『夏の駅』」に思いをはせた。
静かな曲では井尻さんのペダルを踏む音、ペダルの返る音もきこえる。
私はそれをきくと、いつもホッとして
「井尻さんのピアノに包まれるという、やわらかい気持ち」を感じる。
大好きな音の一つだ。ピアノが呼吸してるみたい。
しょうたろうさんが、舞台から袖に引っ込んだ。
ほどなくして「女性ダンサー二人と腕を組んだ男性ダンサー」が登場した。
ステップも軽やかでイカす~!!
「んっ???」
あの男性ダンサーは「
しょうたろうさんじゃないかぁぁ!!」
ようやく気づく、ちょっとレスポンスが遅かった私。
でもそれくらい、しょうたろうさんのダンスはかっちょよかったのよ~!!
「歌って踊る」しょうたろうさんをみたのは、初めてだったから
しばらく「ぽっか~ん」と口をあいたまんま、みてたと思う。
……秘密のレッスンってこれだったのかぁぁ!すごいよ!すごいよ!!……
ライヴ前にアルケミストのHPから
少しずつ「今回のライヴについて」
アルケミストから「ヒントめいたキーワード」が
ちょこっとずつアップされるたびに
「何が起こるのっ?」とワクワクしていた。
そのキーワードの一つが、
またもやここでパズルのようにガチッとハマった。
「
パァンッ!」と何かが炸裂した。大きなクラッカーだった。
( ^-^)∠※.。☆、。・:*:・゜`★
ビックリして思わず目を閉じてしまったけど
気づいたら私の左手には「銀色のリボン」が握られていた。
上手いこと、私の手に届いてくれたなぁ~と、
そのタイミングすら、愛おしくなった。
女性ダンサー二人組はキュートでラヴリー
ライヴに花を添える素敵な二人だった。
頭のてっぺんからつま先まで、表情があってみていてハッピーな気分になった。
「笑って笑って」では、いつもと違う振り付けでダンサーが踊っていたので
すかさず真似して、音楽と踊りの波に乗ってみた。
楽しい!!楽しい!!楽しい!!
「こんな風の日は」では会場全員が
嬉し楽しいしょうたろうさんの半強制(?)で「にゃ~」をご唱和!
こんな楽しい波、乗らなくっちゃもったいないよ!
とばかりに、みんな「アゲアゲ」な感じで盛り上がった。
その一方で
「え~??じゃあじゃあ、この後何を歌うのっ??」と
気にもなった。
スペシャルゲストの八木のぶおさんが登場した。
少し前にGENTAさんのライヴで八木さんの「いぶし銀なハーモニカ」に
すっかりノック・アウトされていた私だったので
当然、期待はふくらむ。むくむくと!!
そしてその期待は「現実のもの」となって、私の耳に届く。
ここでも、思わず頬に涙がハラリ、ハラリ。
なんて胸に飛び込んでくる、ハーモニカなんだろう。
胸が痛くなるほど、その奏でに入り込んでしまった。
どんどんライヴは進行していく。
進行していくと言うことは
「ライヴのお開き」に近付いていると言うことで……。
もっともっと、きいていたいよ!!
そうは言っても…
「楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうもの」で
どうやら終盤戦にさしかかった気配がした。少しさみしくなった。
「くちびるに歌を待て」を歌う前に、しょうたろうさんが静かに話し始めた。
「絶望の淵はあるかもしれないけど『絶望』はないんじゃないかって
思っているんです。なぜならくちびるに歌を待つことが出来るから。」
その言葉に力強さを感じた。そしてその言葉を信じられるような気がした。
そしてプログラムは終了した。
当然、私達は「ありがとう&アンコール」の拍手で
もう一度、彼らを呼ぶ為に一生懸命、拍手をした。
だけど、その時…
私は腱鞘炎で手の状況があまり思わしくなかった。
だから、手に持っていた「銀色のリボン」を一生懸命振って
拍手の代わりに気持ちを送った。
すると…不思議なことに気づいた。
ステージの端は、ステンレスのような金属で出来ている。
最前列に座っている私が銀色のリボンを振ると
地面を雨が叩くように見えるのだ。
そしてまわりからは、たくさんの拍手がきこえてくる。
その様子が私の頭の中で「視覚」と「聴覚」が一つになって
「よろこびの音楽の雨粒」の一つに自分がなった気持ちになった。
すごく不思議だったけど
これは、観客である私達から、演奏者に出来る
「よろこびと感謝の意思表示」なんだなと思った。
よろこびの雨になら、いくらでもうたれていたい!!
Wアンコールの
「家に帰ろう」が始まった。
そうか、もうこの楽しかった時間は、もう終わりなんだね。
だけど、こんなにも満ち足りた時間を過ごすことが出来て
本当に嬉しかったよ!!ほんとうにありがとう!!
終わってしまうさみしさと
楽しかったひとときを振り返りながらきいていたら
またもや涙があふれてきた。
いそいで服の袖で「涙」を拭いた。
あと少しでこのライヴが終わってしまう。
最後までしっかりみていたい。
そう思ったら、少しずつ涙が止まってきた。
そしてオーラス。
演奏者みんながもう一度、舞台に上がってご挨拶してくれた。
そして袖に引いていく演奏者たちを
しょうたろうさんと井尻さんが「ありがとう」の気持ちを込めて
一人一人に挨拶をしていた。
私も同じ気持ちだった。
最後の最後で
しょうたろうさんと井尻さんが高々と両手を上げて観客みんなに挨拶した。
二人の顔は「成し遂げた人しか出来ない」素敵な笑顔だった。
あぁ…そして。
わたしはまだそれを思い出しながら、音の波に酔っている。
時々涙なんかも浮かんでくる。
2005-12-11(sun)
アルケミスト ワンマンライヴ「くちびるに歌を待て」
本当におもちゃ箱の中にたくさんの宝物が入っていたようなライヴだった。
そして、私の胸にまた一つ「光るたからもの」が増えた日でもあった。
この日のライヴの全てに感謝している。
ちょっと早めのアルケミストからのクリスマスプレゼントだ。
本当にありがとう。
ありがとうの言葉の意味が
このライヴでまた私の中で、広がった気がした。
この場を借りて…。
チーム・アルケミストの皆様、共演者の皆様、
細やかな配慮をしてくださったコンサートスタッフの皆様、O-EASTの皆様
そして…アルケミスターさん達。本当にありがとうございました。ラナイ
※長文おつき合い下さいまして、ありがとうございました。 ラナイ
追伸:この写真にうつっているのが
偶然にキャッチした銀色のリボンです。
嬉しさのあまり家に持ち帰りました。
昨日のイメージを描きながら画像にフレームをつけてみました。
残念ながら、今回のライヴに行けなかった人への
わたしからの「目で見る、おすそわけ」です。 ラナイ