横手市議会議員 奥 山 豊 和 公式ブログ

明日への責任~市政に若い力を

「何のために議員になったのか?」

2017-02-26 22:23:18 | 日記

昨日出席させて頂いたある会合の場で、議会に対する痛烈なご指導を頂いた。
最も、さしで直接言われたのではなく、ステージ上でマイクを通してであった。

「最近の横手市議会はバラバラだ・・・

自分たちで決めたことを自分たちで否決する。なぜ反対しているのか伝わってこない・・・

今年の秋選挙があるそうだが、何のために議員になっているのだろうか?・・・」

そして、会場から沸き起こる拍手喝采。

おそらく、「よこてアリーナ」建設に反対した議員に対しておっしゃっているのだろうと思うが、自分たちの意思にそぐわない議会に対し、一方的な理屈でその議員の存在意義までも全否定をされたことに、言葉を失ってしまった。

公的な立場にある方の言葉とはにわかに信じがたい。

確かに、議会の場でどのような議論が行われているのかということを、とうやって市民の皆様はもちろん、市政に関心をお持ちの方々に対し発信をしていくのは、永遠の課題であり、究極の議会改革でもあると感じている。

だからこそ、まだ導入していないという信じられない議会もあるようだが、インターネットで本会議の様子を配信する。かまくらFMさんのご協力により市長の所信説明演説や一般質問のやりとりを生中継する。ホームページを充実させ議会だよりをよみやすいものにし、「議会報告会・意見交換会」を開催し、私たちができるだけきめ細やかに地域に出向いていく。

議会全体として、様々な情報発信を心がけており、個人的にはより詳細なやりとりが行われている各常任委員会での質疑の内容をいかにしてお知らせしていくかというのは今後の検討課題だと思っているが、私を含め数人の議員は自身のブログを立ち上げ、自分自身の責任において、それぞれが市政に対する熱い想いというものをより多くの皆様に届けようと努力しているのだ。

「伝わってこない・・・」というご指摘は真摯に受け止めなければならない。
それは、市長をはじめとする市当局への言葉でもあると思う。

本当に、否決した議会だけの責任なのだろうか?

なぜ必要なのかということを、より多くの方々に対し知ってもらう努力をしたと、他の案件についてもそうしていると、当局の責任ある立場の方々は胸を張って言えるのだろうか?

「議会は良識ある判断をした」という評価をして下さる方も少なからずいるのが事実である。

合併特例債などという財源ありきの理屈を持ち出して、議会に反対されて期限が間に合わないからあきらめるというのではなく、真に横手市の未来にとって必要だと命をかけて言えるのであれば、他人のせいにするのではなく、自分自身の言葉で語りかけ、謙虚にゼロからやり直す根性があってもいいように思う。

別に私は、あの時あの瞬間にしたあの判断が間違っていたとは今でも思っていないし、普段はこれでもかという位に議会を軽視していることを棚に上げ、都合のいい時だけ「議会の意思」を持ち出し、市民運動をあおり、「反対した議員が悪い、当局のやることに意見する議員はおかしい」といったような時代錯誤の空気がいまだ蔓延していることには、逆に燃えたぎるものを感じている。

明日から始まる3月定例会。

来年度予算の審議が中心となるものと思う。

「何のために議員になったのか」ということを、様々な議論を通して謙虚に訴えて参る所存である。


ということで、前段が思いのほか長文になっていますが、先週東京で研修してきたことを報告します。

23日(火)、民間のシンクタンクである一般社団法人・構想日本が開催する「J.I.フォーラム」に参加。



月一回のこのフォーラムは実に233回を数え、秘書時代から定期的に参加させて頂いており、地元に戻ってからも興味のあるテーマの時には何度か上京している。

加藤代表がコーディネーターをつとめるパネルディスカッション形式であるが、コーディネートする人の力量が充実した議論になるということをいつも実感できる、とても内容の濃い研修会である。

何人かのパネラーが順番に自己紹介しているうちに時間がなくなってしまい、議論のやり取りもなく、もう一巡して終わりという残念な講演会を何度も経験しているが、この構想日本のフォーラムには、おそらく事前のシナリオはあるのだろうが、話の流れの中で議論がどんどん膨らんでいくし、参加者も多種多様で、鋭いご指摘からさらに議論の流れが変わっていくという、とても刺激的な会である。

今回のテーマは「島のくらしから考える」ということで、兵庫県淡路島・淡路市の市長、新潟県佐渡島からは、佐渡市の副市長、そして北海道奥尻島・奥尻町の副町長に加え、島の専門家の方々を交えての議論はとても聞きごたえがあった。

淡路島は、明石海峡大橋で神戸市と、徳島県と大鳴門橋で直結してていることから、住民には「島民」であるという意識はないようだ。

「島の真ん中まで高速道路がきたときには確かにまちは栄えた。しかし、島を通り抜けて橋がつながってしまってからは、ぴったりと止まってしまった。」

という言葉が印象的である。

高速交通体系はあくまでも手段。繋がったことによってまちが発展するのではない。むしろ通り過ぎて行ってしまう恐れすらある。インフラを活かして何をするのか、というのがものすごく大切なことである。

佐渡島。

淡路島の1.5倍の面積を誇り、米の生産も多く「島外輸出」という言葉がある位、「島民」意識が強いものの、「離島」というイメージはないようだ。

「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」を世界遺産へという取り組みを行っているものの、年間の観光客数はピーク時の130万人から半減しているというから、「佐渡」というブランド力を持ってしても観光は一筋縄ではいかないということである。


奥尻島。

言っては何だが、ここが一番島らしい島だなという印象を持った。

奥尻町は、いわゆる地方消滅レポートにおいて全国5番目にあげられている。平成5年に発生したの北海道南西沖地震においては、全人口約4700人のうち190名が犠牲となり、復旧公共事業もすでに終わり、震災の風化と共に人口減少が進み、漁業も衰退しているという厳しい状況にある。

後継者の育成のためにも学びに特に力を入れており、昨年、道から町立に移管した奥尻高校の取り組みが特徴的であった。

「学び島・奥尻プロジェクト」ということで、オール英語の授業、スキューバダイビングのライセンスが取得できるといったような魅力的なカリキュラムがあり、島の中学生22名中12名は島外に進学してしまう中で、島外から8名が受験してきたというから驚きである。

また、ぶどうの栽培から行うワイナリーがあり、北海道の島で唯一稲作が可能ということから日本酒の製造にも乗り出している。

少子高齢化、人口減少という課題が顕著に表れている離島の島々。

戦略のない企業誘致をして若者を定着させようという考え方だけだと、島の暮らしに未来はないのだと思う。

ふるさと納税や教育に力を入れ、島の豊かな自然、魅力を前面に押し出した政策を横断的に打ち出していくことの大切さを、皆さん口々におっしゃっていた。

完結している島・・・

佐渡島では、「佐渡牛乳」をつくるためのプラントが老朽化しているということで、国ではTPP対策からなのか集約化を促進しており小規模なものに対する補助事業は無く、島外に出そうと思っても輸送コストがかかることから、このままでは佐渡の酪農家は全滅してしまうそうだ。整備に必要な7~8億の事業費をねん出することすら苦労しているとのことである。

奥尻町でも、島であるがゆえに全ての行政サービスを町単独で行わなければならず、財政負担がかさみ、築60年の役場庁舎を改修する見込みも立っていないようだ。

したたかに生きるということ・・・

続く人口減少、過疎化の流れを何とかしてしのいでいく一方で、その次の時代をどうするべきかということを両立して考えていかなければならないのである。

「国は現場感覚がなく理論が一面的、これからの時代、ダブル・トリプルで考えていかなければならない」という言葉が印象的だ。

専門家の方の、「島に住む人は、島の暮らしに何も困っていない」という分析はとても興味深かった。

コミュニティが強い分、共に支え合い助け合う生活が根差している。ゆったりとした「島時間」があり、豊かな自然、豊富な食べ物、島の歴史には「物語」があるということ。

そのことが住民にとっての「暮らしやすさ」であり、「いつかきっと帰りたくなるまちづくり」のために外せないキーワードであるようにも感じた。

島の実情について様々な角度からお話を聞かせて頂いたことによって、地理的条件は格段に違えども、同じ問題を抱える私たちにとって進むべき道のヒントを学んだように思う。


人口減少社会を生きる上で、何が必要なのか。あなたにとって、生きている幸せとは何か。

価値観を変えること。

東京一極集中の是正を頭に描きつつも、短い滞在時間の中で古巣に顔を出し、馴染みの人たちと言葉を交わし、北国へと向かう帰りの列車に乗り込んだ・・・

何のために東京から地元に帰り、何のために政治家という生き方を選んだのか。

それが自分の軸である。
ブレずに、その上で全て受け止めていきたい。


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「荒れない3月議会」に。

2017-02-22 22:47:39 | 日記

今日は、昨年12月議会から本格導入されたタブレット端末の操作講習会、公共施設再配置に関する勉強会があり市役所に登庁。

タブレットについては、来週から行われる3月議会で使用する議案書、当初予算書を用いてのペーパーレス会議システムの操作についておさらいをした。

平成29年度当初予算書については、従来通り紙の冊子が配付されてはいるものの、膨大な資料を基に審議をするためには、タブレット端末の操作を今一度確認し、検索システムをはじめ様々な機能を有効活用することが求められる。

そういった意味で、実際に使われる資料を用いての講習会はとても有意義な時間であったと思う。
様々な要望に応え、きめ細やかな対応をして頂いている事務局職員には、ただただ感謝です。タブレット推進会議の一員としてもお礼申し上げます。


さて、昨日はその3月議会で提案される議案についての説明会が行われた。

私たちの任期最後となる、来年度の一般会計予算案は496億600万円で、前年度と比較すると0.6%のマイナス。特別会計や企業会計を合わせた総額は、950億813万円で0.9%のマイナスとなっている。

印象的なのは、「暮らしを支える社会基盤を強化する」ことを新たな重点政策の一つに掲げ、「市民生活に密着した生活インフラの整備を加速する」こととし、年間2億円を向こう3年間集中投資をするようだ。

選択と集中。

土木費が前年度比5.1%の増と、まさに群を抜いている。(消防費も、新規で分署統合を控えているため同規模の増)

市民のために、長寿命化を含めた身近なインフラ整備をどのように計画的に行っていくつもりなのか、しっかりと議論をして参りたいと思っている。

条例や予算についての審議は本会議場、または委員会の場において徹底的に行うこととして、本会議では説明が省略される専決処分の報告、いわゆる公用車等の事故等による「損害賠償額の決定・和解に関する専決処分の報告」5件のうち、一つだけ気になる点があったので敢えてお聞きした。

過失割合において市と相手方の金額が決定され、市の賠償額は全額保険対応となるのがいつものパターンであるが、今回一件だけ保険対応できなかった案件が生じたとのことであった。

ある地域において、排雪作業中に市の公用車であるダンプカーを、相手方家屋に接触させ破損させてしまったようである。今年新しく購入したこの公用車が保険未加入だったため、市の負担=税金を投入せざるをえなくなったということらしい。

常識で考えて、新しく買った車の保険加入を忘れるなどということがありえるのだろうか?

今回は、たまたま破損事故だったため、ご迷惑をおかけしたもののお金をかければ元通りにできた案件である。これが万が一、人を巻き込む事故だったとしら・・・想像しただけで背筋がゾッとする。

なにか今の横手市役所組織を象徴しているようにも思える。紙一重の不祥事以外の何物でもないと思う。

これまでも別件において、「2重3重のチェック体制を強化する」というようなことを言い続けておきながらこの有り様である。

失念しましたで済む問題ではない。「部局横断」なるスローガン以前の問題で、隣の机の人の仕事への関心、上司と部下がお互いの仕事に興味を持ってさえいれば簡単に防げる事案である。大きくしすぎてしまった組織自体の問題、そもそも組織全体として、反省から何も学んでいないということではないか。

そのことを議会から聞かれなければ答えないという姿勢が、私には全くもって理解できない。

「一件だけ、保険対応できませんでした。」
 ↓
どうしてなの?

疑問を持つのは当たり前ではないか。聞かれる前に、「こういう理由でこうなってしまいました。公用車をすべてチェックし直したところ、他に保険未加入の車はありませんでした」と初めから求められるまえに説明をするのが、常識的な仕事の仕方であると私は思う。

うっかりミスかどうかは知る由もないし、僅かなお金だという認識なのかは分からないが、行政のミスの穴埋めに市民の血税を何のためらいもなく投入する。それを市長の専決処分で済ませ、最初から説明報告をしない。

この無関心・無責任体質が、笑えない大事件、不祥事に繋がってしまうものと思う。
新聞沙汰になるような問題を他に抱えていないことをひたすらに祈るばかりだ。

根本的な部分を解決しない限り、未来に誇れる自治体になどなれない。


その後行われた、非公開の議員懇談会。

最近の流れの中から、議会に対し「非公開」を求める案件は何かということは大体想像がつくことと思う。

「議会の意見を聞きたい」とは言うものの、法的な部分で専門家のチェックが必要という理由から公表できないという理屈は、成案が得られていないからお答えできないという、今の国会で繰り広げられているやりとりと何らかわらないではないか。

1日1日と、時間をかければかけるほどリスクが増大するということは当局も認めているのにも関わらず、スピード感がいまいち感じられないというのは、何か別の意図があるようにしか思えない。そんな市当局の行動には、断固やり抜くという迫力も覚悟も感じられない。

いずれにせよ、市民の理解なくして1ミリも前に進むことはできないということを、十分お分かりのことと思うがしっかりと肝に銘じて頂き、「丁寧な対応」に努めて頂くことを切に要望する次第である。

「荒れない3月議会」になることが期待されているが、お互いの「信頼関係」の下で、お互いを敬い誠意ある議論を積み重ねることが必要だということは言うまでもないことである。


追伸・いつも、「情報発信のタイミングをどうしたらいいですか?」とおっしゃいますが、得られた情報を自分の手元に留めておくということを自分の判断で行っていることが、そもそも問題であるような気がしてならない。まあ、私がどうのこうの言う案件ではありませんが・・・


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「公共施設再配置」について学ぶ。

2017-02-16 22:43:29 | 日記

昨夜は、友好都市である神奈川県厚木市議会・茨城県那珂市議会の皆様を「かまくら」にご案内し、大いに交流を深めることができた。



昨年はご案内している間中横殴りの猛吹雪で、冬の横手を存分に味わって頂くことができたが、今年は日中の気温が高くかまくらも若干溶け気味で道路にも雪がないというのは風情に欠ける。

しかし、幻想的な雪国の小正月行事の趣は味わっていただけたのではないでしょうか。

いつも感じていることではあるが、お互いの議会改革の取り組みなど、私たちはタブレットも導入しているので、その辺りの意見交換の時間を十分に設けていくべきと思っている。


さて、今日はぼんでんコンクールが行われている中、平鹿生涯学習センターを会場に、愛知県西尾市役所から資産経営戦略課のご担当の方をお招きし、「愛知県西尾市に学ぶ、公共施設再配置とFM戦略の実践」というテーマで勉強会が行われた。



対象は横手市役所の関係する?職員で、私たち市議会にもぜひにとのお声掛けを頂いたことで参加をさせて頂いた次第である。

平成28年3月に策定された「横手市財産経営推進計画」の冒頭に記載されているように、平成17年に合併し誕生した横手市では、「各所管課単位での公共施設統廃合は思うように進まず、合併を機とした全市的なレベルでの施設集約には至っていない現状」である。

「少子高齢化・人口減少の急速な進展など社会情勢の変化、公共施設全般の老朽化問題が差し迫っている」中で、「将来世代に負担を先送りしないこと、安全安心な公共施設を残すことは、私たちが今果たすべき大きな役割」であり、「限られた財源の中でも、市民の貴重な財産である公共施設を大切に、また効率的に運営」していくために、「土地や建物などの市の所有するすべての公共施設を対象に、所管する部局を横断し、総合的な財産運営に努める」ためにつくられた計画が、横手市のFM(ファシリティ・マネジメント)計画である。

西尾市の担当の方は、「我々は先進地ではない。先行しているだけだ」と謙遜して仰っていたが、全くそんなことはなく、平成23年の合併以降6年間の取り組みは、地域に出向き、市民に対し公共施設の再配置の必要性についての理解を得ながら、広く市民を巻き込むワーキンググループを設置し、「行政単独ではなく市民の視点を踏まえて実施計画を策定」していることに、深く敬服した次第である。

加えて、参画する市民の意識がものすごく高いという印象を受けた。市民説明会やワーキンググループの様子を撮影した動画をみせて頂いたが、どの会場も満員で積極的な発言をし、当事者意識を持って自らのまちの公共施設再配置に取り組んでいる様子がひしひしと伝わってきた。地域性ということもあるかもしれないが、一体どんなマジックを使ったのだろう。

また、西尾市では「資産経営戦略」を担う専門部署を設けることで横断的な取り組みが可能となっており、全国的には財産経営部門や、企画部門の行革系が担っているケースが多いそうで、私たち横手市はまさしく、総合政策部の財産経営課が担当している状況である。

80ページにわたるパワーポイントの資料に基づき、わずか90分の間の中でお話頂いたすべての内容をここに記すのはひとまず譲るとしても、広く市民に対してはもちろん、市役所組織、議会に対して「公共施設再配置」の意義、必要性を丁寧に訴えかけながら理解を深めるための取り組みが大前提として必要である。

今日のこの勉強会は、一体誰に対して、何を語りかけたかったのだろうか?

まず、横手市役所の組織全体に、「施設重視から機能優先へ」という意識がきちんと浸透し徹底されているのかということを、私は率直に疑問に感じている。

行政が行うこれからの施設整備には、一担当部局の発想を超えた想像力が必要である。まちづくりの拠点となる施設には、言うまでもなく多目的な機能が求められるし、地域の拠点である小中学校についても同様であると思う。

だからこそ、この「公共施設再配置」を着実に進めていくためには、「財産経営」の観点というよりも、もっと総合的な判断ができ部局の横断が名実ともに実行可能な組織体制にしていかなければならない。

最近出されてくる当局からの提案が、まず予算ありきに映り、様々な視点からの深い議論の積み重ねが不足しているように感じるのはそういう理由からなのかもしれない。「公共施設再配置」に聖域などあろうはずもない。

そして、市民の理解を得、合意形成を図るうえでも、そもそもなぜやらなければならないのかという総論に対する深い理解がなければ、当事者意識が芽生えなければ、目の前で起こる建物の再配置に理解を得ることは難しい。敢えて申し上げるまでもないことである。


もう一つ、西尾市の特筆すべき取り組みとしては、公共施設再配置プロジェクトにPFI方式、民間資金主導型の手法を取り入れていることである。

従来の公共事業の発注方式は「仕様発注」ということで、「設計と施工を分離し、市が作成した仕様のとおりに民間が業務を行うもので、新しい発想やアイデアに乏しい」ものであり、一方でPFI事業は「性能発注」ということで、「設計施工を一括で行い、行政は大まかな方針を指示して民間におまかせすることによって創意工夫が引き出せる」というものである。

西尾市では、従来型のPFI方式の問題点として掲げられる、施設整備が主な目的、大手建設企業が中心で市民や地元企業の参画が希薄、低コスト重視、第三者的モニタリングの欠如、といったようなことに可能な限り対応し、地域に根差したPFIの事業スキームを展開しているようだ。

具体的には、地域の運営企業が中心を担い、施設単体ではなく地域全体のエリアマネジメントという視点、市民ワークショップで様々な視点から出された市民の意見を集約し、それを西尾市として行政サービスを行うために最低限必要とする「仕様」として明記した一括・性能発注をすることによって、民間の創意工夫を促している。

これも、広く市民が「公共施設再配置」の必要性、重要性について深く理解をしているからこそできることなのだろう。

注意すべき点は、一般的な公共事業の手法による事業費と、このPFI方式による事業費の比較を求めてはいけないということで、そもそもの手法が違うということ。一般財源や起債、補助金等で一括支払いをする公共事業ではなく、PFIは事業を担う特別目的会社が金融機関から「プロジェクトファイナンス」という方法で資金を調達し、市は一括払いではなくサービスの対価として分割払いをすることによって、「財政負担の平準化効果」が期待できるというそもそもの違いについて、議会としてのチェック機能を果たす上で十分に理解をしておかなければならないと感じた。

だからといって、横手市が「PFI方式」によって進めようとした大型プロジェクトに対し下した判断が、今さら間違っていたなどということにはならない。

まず予算ありきというそのものの順番が違っていて、計画に市民ニーズを取り入れるというプロセスを欠いたこと。地域全体のマネジメントの方向性が示されず、施設をどう活用していくかの議論が不十分なままに一つの巨大なハコモノを生み出すことに地域の未来を託すという時代錯誤の考え方。合意形成の在り方を含め、先進的なPFIの手法とは似て非なるものであったということは、はっきりと申し上げておきたい。


もっと多くの方々に聴いてほしい、1日かけてでもじっくりと腰を据えて勉強したかった、そう思えるような内容のお話であった。改めて、今日の貴重なお話がこれから先どのように横手市のFM計画の推進に繋がっていくのか、繋げていくつもりなのかを注視して参りたい。


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交通死亡事故ゼロ1000日達成から、持続可能なまちづくりを考える。

2017-02-14 22:06:53 | 日記

今日は、大雄地区が交通死亡事故ゼロ1000日を達成したことを受け表彰式が執り行われ、地元議員として参加させて頂いた。



横手市では、平成25年度より交通死亡事故の抑止に顕著な功績のあった地域を表彰しており、大雄地区は昨日2月13日での達成で、他に継続中の地域としては、大森が2652日、山内が1723日ということのようだ。

市役所の担当課は「まちづくり推進部・地域づくり支援課」で、部長、次長、地域局長、課長はじめ幹部職員が勢ぞろい。

現在、地域づくり系を幅広くカバーしている中で、移住やらふるさと納税やら増田まんが美術館のリニューアルやら、そして交通安全の分野まで抱えているという状況には、少ない人数で幅広いお仕事を抱えていることにただただ頭の下がる思いである。

言うなれば、市政とはまちづくりであり地域づくりそのものである。少し仕分けが必要な気もする。

市長、横手警察署長に引き続き、来賓としてスピーチの機会を頂いた。

来賓というよりも同じ大雄地域の一員として、この1000日達成というのは本当に嬉しい限りである。

今回は大雄交通安全代表者会議が代表して受賞したわけであるが、国や県、市、警察署による地道な交通事故防止活動はもちろん、地域の皆さんの日々の見守りや声掛け、ドライバー1人ひとりの無事故無違反の継続、思いやりのある運転の積み重ねが、節目の1000日を迎えることに繋がったものと思っている。

一方で、悪質な飲酒運転などによる傷ましい死亡事故は全国各地で発生し、最近は高齢ドライバーによる高速道路の逆走や、アクセルとブレーキの踏み間違えによる追突事故なども増えており、県内においては交通事故件数そのものは年々減少しているものの、高齢者が起こした事故の割合は年々増加し20%を超えているとのことである。

運転免許を返納せよ。

それだけで解決するような単純な問題ではない。

大都市圏と違い、公共交通機関のみで生活できるようなインフラが整えられておらず、マイカーが生活の足となっている中にあって、それでもこの地域に住み続けることができるようなまちにしていくことが、市政に携わるものの努めであり、我々の世代の責任であると思っている。

鉄道やバス会社に委ねれば済むというような話ではもちろんなく、市が行っているデマンド交通、スクールバスや公用バスの在り方など、都市計画も含め横断的に幅広い方々を巻き込みながら議論を重ねていかなければ、答えなど導けるはずもない。

今がよければそれでいいではなく、近い将来誰にでも降りかかってくる課題であるということをしっかりと受け止めながら、少子高齢化の先進県に生きる私たちがきちんとモデルをつくっていくという気概を持って取り組んでいかなかればならないのである。

1000日はあくまでも通過点。これからも地道な啓蒙活動、ドライバーの心掛けによってゼロを続けていきましょう。

持続可能なまちづくりについて改めて考えさせられた、節目の日であった。


明日は、友好都市である神奈川県厚木市議会・茨城県那珂市議会の皆さまがお越しになり、「かまくら」をご案内します。


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未来志向の対話。~全国若手市議会議員の会研修会in大阪Part3

2017-02-11 23:06:46 | 日記

全国的に大雪のようですが、横手市はほどほどです。

県内各地で小正月行事が始まり、横手のかまくらも来週に迫ってきました。
道路に雪がないと風情が感じられないものです。ほどほどに、降ってほしいものですね。


さて、大阪で行われた全国若手市議会議員の会研修会の報告もこれで最後となります。

日程2日目1月31日(火)の研修は、大阪市浪速区にある「まちライブラリー@大阪府立大学」を会場に行われた。



「まちライブラリー」とは、「本を通じて人と出会う、自ら主体となって活動する、他の会員との交流を大切にする」という活動趣旨の下、「まちと人、人と人をつなぐ新しいコミュニティの創造」を目指し、平成25年から始まった取り組みのようである。

ライブラリーの名の通り、まずは会員になって本を借りるところから始まる。そして、それぞれが関連する本を持ち寄ってイベントに参加することで本をきっかけに話がはずみ、寄贈者がメッセージを残し次に読んだ人がまた感想を書き連ねていくことで、本をきっかけに新たな出会い、人のつながりが生まれるというものである。



本に囲まれたカフェ的な雰囲気は、2013年にグッドデザイン賞を受賞している。
このおしゃれな感じが会話に花を咲かせ、既存の公共図書館と違い、1人ひとりが本を持ち寄ることによって、まさに「私のライブラリー」として主体性を持って運営に携わっていくことにできる仕組みが整えられているということに、まずは衝撃を受けた次第である。

今回は一方的に話を聴く講演会ではなく「フューチャーセッション」という、ざっくり言うとワークショップの進化系のようなものに参加させて頂いた。

「フューチャーセッション」というのは、経産省のホームページによれば・・・

「未来の新しい仲間を招き入れ、創造的な対話を通して、未来に向けての『新たな関係性』と『新たなアイデア』を生み出し、新しく集った仲間同士が『協力して行動できる』状況を生み出す場」

ということのようだ。

「未来志向」というのがキーワードである。

グループ分けしたディスカッションに先立ち、「農業の未来を創造し、今、何をすべきかを考える」というテーマにおいて、大阪府庁の環境農林水産部農政担当の方より大阪農業の現状についてご紹介頂いた。

そう、今回のフューチャーセッションのテーマは「農業」である。

正直言って大阪の農業についての印象は、東京で食べた「泉州水ナス」のみずみずしい美味しさに衝撃を受け、その後家庭用に数本栽培していること位で、柏原のデラウエアが全国3位であるほか、長さ2メートルの守口大根や、糖度22度のギネス桃というような、規模は小さいが高い収益性を持つ、まさにキラリと光る農業が行われているということは正直よく知らなかった。

ちなみに、一戸あたりの耕地面積は全国最低の0.36ha。1haあたりの農業産出額は全国9位の227万9千円。

農業で「民」の力をいかに発揮するかということで、企業参入を促し、「南大阪ネクストファーマーズ」などの若手の活躍を応援し、6次産業化を加速させ都心で愉しむ農業を展開している。

繁忙期がうまくずれていることから、泉佐野市の水ナスと弘前のりんごのコラボレーションにより就農交流を行っていることや、「ハートフルアグリ」ということで、いわゆる農業と福祉の連携。また、「週末農業学校」という民間企業の農業ビジネスも進展しているといったような取り組みが大変興味深かった。

これが、都市農業。

大阪府としては、JAグループと連携して「農の成長産業化推進事業」や、ゼロ予算だという「大阪発女性農業者応援事業」などを始め、農業特区へのチャレンジや革新的な新技術の開発など、農空間の広域的価値を評価した行政の取り組みが、大都会大阪で展開されているのである。

公共財としての農業に、税を入れて守っているのである。

「農業は基幹産業」?

我々は、ここまでのことを本気でやれているのだろうか?全ての市民が何らかの形で「基幹産業」に関わることのできる取り組みを、子どもたちが夢を抱けるような挑戦ができているのだろうか?

産地として日本一を目指すことと、農産物の価値を高め産業力を高めていくことを、横手でしかできないオンリーワンをつきつめていかなければならない。

「ブランド化」なるものは、その手段の一つに過ぎない。

私たちのグループのフューチャーセッションは、雪国の農業県と東京近郊の農業県のメンバーで議論を行った。

正直私は、「綺麗事」でどうやって地域農業が守れるのだろうかという疑問を抱きながらの参加であったが、多様な参加者と議論をすることによって新たな気づきが生まれ、共に何をすべきなのかという方向付けが次第にできていることを身に染みて感じだ。

いつもの同じメンバーで、いつもの同じやり方のワークショップ的なものでは導き出せない答えが、このフューチャーセッションによって見えてくるのである。

地域に「自主運営」を求めるのであれば、こういう考え方も大切であると思う。

地域に委ねるだけでは、それだけでは前に進めない。行政としてどの様に手を差し伸べるべきなのか。それを政策として実行しなければならないのである。

同じ目的に向かって一緒に行動するのが「協働」。

一緒に創り出すのが「協創」。

未来を創るということはどういうことなのか。短い時間ではあったが、そのことについて深く考えることのできた貴重な時間、貴重な経験であった。

改めて、2日間にわたり有意義な研修会を設営して頂いた関西若手議員の会の皆様に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。



会場は、なんばのど真中だった。隣には「ZEPPなんば」に加え、農機具トップメーカーの「Kubota」本社があって少し感動。

農機具の展示をしてないかなと一周ぐるっと周ってみたものの「関係者以外立ち入り禁止」のクボタグリーンの張り紙に跳ね返されてしまった。こんな都心にあるわけないですよね(笑)


追伸・こんなに大阪の中心部を歩いたのは初めてだった。大阪は、あと一歩届かなかった場所である。

1997秋・第52回国民体育大会「なみはや国体」のメイン会場であった長居陸上競技場。

インターハイ後の国体予選・県体でライバルに敗北してしまい、ハンマー投げの出場権を獲得することができなかった。自己記録は1位でも、ここ一番の勝負に負けたのである。

記録と順位がそろわなければ、「AKITA」を背負うことはできないのである。

「大阪」と聞けば今でもくやしくて思い出す、私のほろ苦い青春です。


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