どん兵衛のところで出てきた日本レストランエンタプライズ(NRE)。
「国鉄」の頃は「日本食堂(日食)」という社名で、
全国一体で駅構内の食堂や列車の食堂車、車内販売などを行っていた会社です。
JRになって鉄道が分割されたのに伴い全国一体で運営する必要がなくなり、
日本食堂はJR東日本の子会社となり社名もNREに変わりました。
今もJR東日本管内では駅弁、各種構内営業、車内販売などを行っています。
NREのせいで首都圏の駅ソバは独自営業していた会社が撤退して、
どこもNRE系だらけになってつまらなくなった…。
「日食」時代の代表的な駅構内食堂は“旅のレストラン”「みかど」。
「みかど」は札幌駅(旧駅舎時代)にもありました。
場所は改札口前広場の横から階段を上った2階。
当時の札幌駅には6時前後に道内各地の夜行列車が到着していました。
私も大雪で早朝の札幌に降り立ったときにお世話になったのが「みかど」。
営業開始は夜行列車の到着にあわせ6時30分、
早速腹ごしらえをして次の目的地へと向ったものです。
コンビニなどはなくまたキヨスクもお弁当など売っていない時代、
早朝から開いている「みかど」は旅行者の強い味方でした。
また正月などはどこへ行っても営業しているレストランも少なく、
キヨスクも営業していないかしていても営業時間が普段より短かった。
そんなときでも間違いなく営業している「みかど」は食糧確保の面でも貴重でした。
そんな「みかど」が日本各地の駅にあった。
いかにも国鉄が全国を結んでいた時代のお話です。
今は唯一、鉄道博物館の中に「旅のレストラン 日本食堂」があります。
*画像は昭和56年1月30日、北斗2号(札幌ー函館)と思われる食堂車の領収書