風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

『七人の侍』における野武士とは

2017-06-19 08:29:49 | 時代劇




『七人の侍』に登場する野武士たち。

まあ、簡単に言えば「悪役」なわけですけど、凄く特徴的な描かれ方をしています。


この作品は殆どのシーンが百姓たちと七人の侍たちの視点から描かれていて、野武士の視点というものがまったく描かれていない。野武士はどこまでも、百姓たちの生活を脅かす「脅威」としてのみ描かれているんです。


それはまるで、突然襲い来る自然災害のようでもあり、得体のしれない「侵略者」のようでもある。


野武士はある意味、純粋なる「悪」なんです。そこに人間性は微塵もない。



あるインタビューで、野武士の人間性も描くべきではないかと問われた黒澤監督は、「悪は倒されるべきだ!」と半ば激高しながら答えたそうです。野武士の人間性まで描いたら、映画のトーンがまるで違ったものになってしまうし、それは監督の意図ではなかった。


それに、相手の人間性を考慮する段階はとっくに過ぎているとも云えるわけですよ。だって連中は実際に攻めてきてるわけだから、生活を脅かしているわけだから。


闘わなければ滅びるだけ。この点、黒澤監督の意図は明快です。


生活を脅かし、我らを滅ぼそうとする「悪」に対しては、戦うしかない。



これを現代の日本に照らし合わせて見た時、さて、



普遍的なテーマが、ここにありますね。






『七人の侍』(1954)予告編






『荒野の七人』(1960)予告編





『マグニフィセント・セブン』(2016)予告編




時代が変わり、お国も変われば映画も変わる。

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2 コメント

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Unknown (おかか)
2017-06-20 05:39:09
実家の裏山に『野武士の墓』という五輪石があるんです。
その数は7基。
先祖が行き倒れになった野武士を埋葬したのだとか。
実家が本家から分家したのは明治の初期だったから、幕末の頃の出来事だったのかもしれません。
ふっと思い出して、あれも7人の侍だなあと…。
ただ、実家の場合はもっと行き場のない絶望感があったんじゃないかなあと、あらためて切なさがこみ上げてきます。
本題からずれちゃってごめんなさい。
Unknown (薫風亭奥大道)
2017-06-20 09:56:47
おかかさん、ご奇特なご先祖様ですね♪
きっと守ってくれてますよ。

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