Mars&Jupiter

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ヨハン・フランツ・クサヴァー・シュテルケルの交響曲第2番変ロ長調作品35の2を聴く

2017-09-10 07:34:45 | 古典~現代音楽ドイツ編
今回からドイツ・オーストリア編に入ろうと思います。
今回取り上げるのは、1750年生まれのシュテルケルが、
作曲した交響曲第2番変ロ長調作品35の2である。
出版された楽譜には2つの版があり、
革命中のパリで、出版された1793年の版のものと、
マインツ攻囲戦の時期のマインツで、
1792年に出版された版のものがある。
このCDは1792年版の方を使用しているようだ。
彼はヴュルツブルク生まれで、神学を学び、
ノイミュンスターでオルガニストとして活躍した。
その後イタリアにわたりピアニストとして活動し、
帰国後はマインツの宮廷楽長をつとめたようだ。
今回聴いたCDはヴェルナー・エールハント指揮、
ラルテ・デル・モントの演奏による。
第一楽章ラルゴ-アレグロ・アッサイは、
力強い音で始まる序奏の部分が終わると提示部に入り、
明るく生き生きとした第一主題が奏でられ、
次にゆったりとした舞踏風の第二主題が現れる。
展開部に入り、主題が変形され、再現部を経て、
最後華やかさを保ちながら、堂々と終わる。
第二楽章アダージョ・ウン・ポコは、
弦楽器が牧歌的な旋律を奏でていき、
ホルンや木管楽器がそれに絡んでいく。
第三楽章メヌエット(アレグロ)は、
優雅だがリズミックなメヌエット主題で始まる。
トリオは木管楽器やホルンが活躍する。
第四楽章プレストは、軽快で生き生きとした旋律で始まる。
木管楽器や金管楽器も絡んで、最後は力強く終わる。
斬新な感じの展開の部分の手法は、
のちに活躍するベートーヴェンにも影響を与えたのでは、
と思わせるほど新鮮さを感じさせる作品である。


なお、前回までとりあげた北欧編のCD等の一部情報は、
以下の北欧編~項目中にNEWで示してあります。
http://userweb.pep.ne.jp/okubocchi07_treiben/ongaku-kenkyu.html
参考にしていただければ幸いです。
コメント
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