SCD(Specific Carbohydrate Diet 特定炭水化物療法)を始めて3ヶ月半、彼の体調ぐぐんと良くなってきています。グルテンフリーで3ヶ月、グルテンフリー+回転食で7ヶ月が過ぎても、なんとなく体調が優れず疑問を感じていた時に、SCD(Specific Carbohydrate Diet 特定炭水化物療法)と出会いました。
「良くなるはずだから一生頑張りましょう。」と言われていた回転食と違い、「1ヶ月やってみて効果が出なかった続けても無駄なのでやめてください。」というSCD。食べてはいけないものは穀類、澱粉類、砂糖類。後は何を食べても大丈夫といったもの(細かいことは色々ありますが)。始めて36時間で効果が現れ、その後は日増しに良くなり、一週間後には炎症を起こして腫れていた腸が落ち着き、お腹がぺったんこになりました。
回転食のときはアレルギー重視の治療だったのですが、SCDはアレルギーではなくdigestive disorder(消化器疾患)の治療です。人は先ず消化器疾患を患い、それが元でアレルギーだったりセリアック病だったりが発生するという考え方。炭水化物が腸で消化できず、消化されないものが体の中に入り込んで色々な疾患を引き起こす腸の病気です。
炭水化物はpolysaccharides(多糖類)、 disaccharides(二糖類)、monosaccharides(単糖類)の3種の糖に分類され、彼が消化できないのは多糖類(穀物・・お米、とうもろこし、小麦等、でんぷん類・・イモ類、タピオカ等)と二糖類(ラクトース/乳糖)。単糖類(フルーツ、はちみつ等)は大丈夫です。でもフルーツを絞ったジュース(ジュースとカスに分かれたもの)はNG。ミキサーにかけてジュースにしたものはOK。丸ごと食べることによってはじめて上手く腸で消化できるようです。従って野菜やフルーツから抽出したお砂糖(甜菜糖、パームシュガー、デーツシュガー等)もNGなのです。
回転食からイキナリSCDに乗り換えて1ヵ月半。どんどん良くなる体調に、「やっぱりSCDだ!」と確信し、回転食用に買い込んだこれまたマニアックな粉たちを全部処分(堆肥行き)!パントリーも気持ちもすっきりし、それと同時にきちんとSCDを始めてみることにしました。
最初の数日間はチキンスープ、皮をむいて4時間茹でたニンジン、自家製ヨーグルト(24時間発酵させたもの)、卵、銘柄指定の100%ジュースのみ。その後は2~3日に1品目ずつ加えていき、今はようやく全部で20種類くらいの品目が食べられるようになりました。1品ずつ加えていくことにより、何が体にあわないのかが発見できるわけです。スパイスはお塩のみだったのですが、最近胡椒を追加したので味に深みがでました。(笑)微量に含まれている炭水化物を分解するため、果物も野菜も全てくたくたになるまで火を通さなければならなく、皮も種も除きます。
なので、私、毎日毎日何かしらの皮をひたすらむいてます。(笑)
前置きが長くなりましたが、そんなわけでアップルソースやらペアーソースなんかを頻繁に作っています。24センチのルクルーゼにふたが閉まらないくらいの皮をむいて種を取ったリンゴを入れて、ほんの少しのお水を加えて煮ること30~40分。後はブレンダーにかけて出来上がりです。
アップルソースはアメリカで離乳食の定番ですが、息子には一度も食べさせたことがなかったので、ここにきてアップルソースデビューさせてみました。彼はキンキンに冷えたモノが好きみたいですが、私は出来立てのほわ~んと温かい状態も結構好みです。自家製はやっぱり何でも美味しいですね。
まだまだ道のり長く、全部の食品を食べられ&生でお野菜バリバリイケるまでには相当(1年くらい?)掛かりそうですが、それでも回転食よりは100倍気も楽だし、美味しくイケます。あの回転食の7ヶ月があったからこそ、今の食生活でも比較的うろたえずにやっていけると思うと、辛かったけど良かったのかなと逆の意味で感謝の気持ちも湧いてきます。そう、それに回転食の時はご法度だった乳製品、卵、ナッツ類も一部復活できて、それだけでSCDバンザイというわけです。
そんなこんなでなかなか美味しいものを作る機会もなく、ネタと言えば畑ばかりですがお付き合いよろしくお願いします。
この食事療法、自閉症児の治療にも効果をあげているようです。SCDのホームページはこちら。本(Breaking the Vicious Cycle)はこちら。食品の加え方はpecanbread.comで。本はいくつかの言語に翻訳されているみたいなのですが、日本語はまだのようです。私も日本語で読みたい・・・。
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