Bトレイン お気楽プロジェクト Vol.2

異色の鉄道模型Bトレの工作記録 ほか…

Bトレで「日本海」

2013-03-29 17:15:00 | Bトレ考察

 ■寝台特急「日本海」の最終編成をBトレで再現すると

前々回記事にていただいたコメントに、Bトレで最終編成を再現するには?という内容をいただきましたが、ここでちょっと整理してみたので記事にしてみました。
まぁ、本ブログよりももっと詳しく分かるところもあるかと思いますが…
とりあえず、切ったり貼ったりは“無”でいくことを基本としていますが、急きょまとめた(まだブツは作っていません…)ので勘違いとかあるかもしれませんし、記事自体が見にくいかもしれません(汗)
まぁ、当記事のみに頼らずに各自ご確認ください。


まず、肝心の最終編成の車番はBトレ「日本海」セットの取説に記載されています。
ネット上では、
Bトレウィキの2012年セットの「日本海」セットの記事中(ココ)に載っていますので、
参考にしてみてください。
取説にあるようにオハネフの車掌室向きは、すべて大阪寄りとなります。
また、他車もオハネフと同様に青森方にトイレ・洗面所が来る向きとなります。
因みにEF81の向きは、屋根上の銀色箱型のある方が青森方です。


次に、24系客車を以下のように大まかに形態分類してみます。
Bトレと実車を比較するときの基礎データとします。

▼形態分類凡例 
   ①:帯色⇒  金 →a  白 →b
   ②:扉⇒  折戸 →a  引戸 →b
   ③:クーラーキセ⇒  ファン2個 →a  ファン1個 →b
   ④:洗面所(2位側)窓⇒  あり(存置) →a   なし(撤去改造) →b
   ⑤:車番⇒  SUS切り文字 →a  白ステッカー →b  銀ステッカー →c
   ⑥:側面⇒  オハネフ車掌室窓原形 →a  オハネフ車掌室窓天地方向小窓化 →b
                               カニ24ルーバーあり →c  カニ24ルーバーなし(機関更新) →d
   ⑦:妻板⇒  平妻、縦樋外付けなし →a  折り妻、縦樋外付けなし →b  折り妻、縦樋外付けあり →c
   ⑧:屋根⇒  カニ24荷物室2段ルーフ →a  カニ24荷物室低屋根 →b


そしてBトレの場合、この形態がどうなっているかが以下です。
  
   ※車種の前のアルファベット大文字は車体パーツ必要個数算出のための分類記号
   ※選択パーツは?にて表示

▼「日本海」6両セット                    
 K:EF81 ローズピンク  ?:前面2パーツ →後期形ヒサシなし:a & 最終形ヒサシあり:b
 A:オハネフ24     ①:b ②:a ③:a ④:a ⑥:a   ?:前面妻板2パーツ →⑦:b & c 
 B:オハネ24(白帯)     ①:b ②:a ③:a ④:a
 C:オハネ24(金帯)     ①:a ②:b ③:b ④:a
 D:オロネ24        ①:b ②:a ③:a ④:a
 E:カニ24         ①:b ⑥:c   ?:前面妻板3パーツ →⑦:b(0番台) & c(0番台) & a(100番台)
                       ?:屋根2パーツ →⑧:a(0番台) & b(100番台)

▼24系25形 2両セット(100番台)
 F:オハネフ25  ①:a ②:a ③:b ④:a ⑥:a  ?:前面妻板2パーツ →⑦:a(100番台) &  b(200番台)
  G:オハネ25     ①:a ②:a ③:b ④:a

 

さて、以上を踏まえて最終編成の実車形態にBトレ形態を突き合せた場合どうなるのかを示したのが以下です。

▼2012年 3月16日 最終下り「日本海」

[青森方]
 EF81-101  実車⇒ヒサシなし
          Bトレ⇒K車体  ?:a    
 カニ24-25  実車⇒①:b ⑤:b ⑥:c ⑦:c ⑧:a
           Bトレ⇒E車体  ?:⑦:c  ?:⑧:a  
 10号車 オロネ24‐2   実車⇒①:b ②:a ③:a ④:a ⑤:c
                  Bトレ⇒D車体 
 9号車 オハネフ25‐117   実車⇒①:a ②:a ③:b ④:a ⑤:a ⑥:b ⑦:a
                    Bトレ⇒F車体  ?:⑦:a   (ただし、こだわれば⑥:bへの小窓化改造必要)
 8号車 オハネ24‐3     実車⇒①:a ②:b ③:a ④:a ⑤:a
                   Bトレ⇒C車体 ただし③:bのためB車体より屋根と妻板をコンバートし③:aに変更必要
 7号車 オハネフ24‐21   実車⇒①:b ②:a ③:a ④:a ⑤:b ⑥:b ⑦:c
                   Bトレ⇒A車体  ?:⑦:c  (ただし、こだわれば⑥:bへの小窓化改造必要) 
 6号車 オハネ25‐218   実車⇒①:a ②:a ③:b ④:b ⑤:a                   
                   Bトレ⇒G車体  (ただし、こだわれば④:bへの窓埋め改造必要)  
 5号車 オハネ25‐213   実車⇒①:a ②:a ③:b ④:b ⑤:c
                   Bトレ⇒G車体  (ただし、こだわれば④:bへの窓埋め改造必要)
 4号車 オハネフ24‐15   実車⇒①:b ②:a ③:a ④:a ⑤:b ⑥:b ⑦:c
                   Bトレ⇒A車体  ?:⑦:c  (ただし、こだわれば⑥:bへの小窓化改造必要) 
 3号車 オハネ25‐148   実車⇒①:a ②:a ③:b ④:a ⑤:a
                   Bトレ⇒G車体
 2号車 オハネ25‐152   実車⇒①:a ②:a ③:b ④:a ⑤:a
                   Bトレ⇒G車体
 1号車 オハネフ24‐19   実車⇒①:b ②:a ③:a ④:a ⑤:c ⑥:b ⑦:c
                   Bトレ⇒A車体  ?:⑦:c  (ただし、こだわれば⑥:bへの小窓化改造必要)
[大阪方]

 


▼2012年 3月16日 最終上り「日本海」

[大阪方]
 EF81-106  実車⇒ヒサシなし
          Bトレ⇒K車体  ?:a    
 1号車 オハネフ25-129  実車⇒①:a ②:a ③:b ④:a ⑤:a ⑥:b ⑦:a
                   Bトレ⇒F車体  ?:⑦:a   (ただし、こだわれば⑥:bへの小窓化改造必要)
 2号車 オハネ25‐38    実車⇒①:b ②:a ③:b ④:a ⑤:b 
                   Bトレ⇒B車体を流用  ただし③:aのためC車体より屋根と妻板をコンバートし③:bに変更必要
                        ※窓配置はC車体だが、C車体が金帯・引戸であることからB車体流用とする
 3号車 オハネ25‐147   実車⇒①:a ②:a ③:b ④:b ⑤:a 
                   Bトレ⇒G車体   (ただし、こだわれば④:bへの窓埋め改造必要)
 4号車 オハネフ24‐2   実車⇒①:b ②:a ③:a ④:b ⑤:b ⑥:b ⑦:c
                   Bトレ⇒A車体  ?:⑦:c  (ただし、こだわれば④:bへの窓埋め改造及び⑥:bへの小窓化改造必要)
 5号車 オハネ24‐7     実車⇒①:b ②:a ③:a ④:a ⑤:a 
                   Bトレ⇒B車体     
 6号車 オハネ25‐220   実車⇒①:a ②:a ③:b ④:b ⑤:c                   
                   Bトレ⇒G車体  (ただし、こだわれば④:bへの窓埋め改造必要)  
 7号車 オハネ25‐151   実車⇒①:a ②:a ③:b ④:a?? ⑤:a
                   Bトレ⇒G車体  
 8号車 オハネ24‐20    実車⇒①:b ②:a ③:a ④:b ⑤:b
                   Bトレ⇒B車体  (ただし、こだわれば④:bへの窓埋め改造必要) 
 9号車 オハネフ24‐7   実車⇒①:b ②:a ③:a ④:b ⑤:b ⑥:b ⑦:c
                   Bトレ⇒A車体  ?:⑦:c  (ただし、こだわれば④:bへの窓埋め改造及び⑥:bへの小窓化改造必要)
 10号車 オロネ24‐4   実車⇒①:b ②:a ③:a ④:a ⑤:c
                   Bトレ⇒D車体
 カニ24‐23   実車⇒①:b ⑤:a ⑥:d ⑦:b ⑧:a
            Bトレ⇒E車体  ?:⑦:b  ?:⑧:a   (ただし、こだわれば⑥:dへのルーバー埋め改造必要)
[青森方]

 

ということで、
下りの場合 A車体:3 B車体:1(屋根のみ) C車体:1 D車体:1 E車体:1 F車体:1 G車体:4 K車体:1
つまり、6両セットが3箱、2両セットが4箱 となります。
組み立て上のポイントは、8号車の屋根の流用です。

上りの場合 A車体:2 B車体:3 C車体:1(屋根のみ) D車体:1 E車体:1 F車体:1 G車体:3 K車体:1
つまり、6両セットが3箱、2両セットが3箱 となります。
組み立て上のポイントは、2号車の屋根の流用です。

 ※注意 上記必要セット数は、それぞれの編成を単独に再現する場合の数です。
       両編成を同時に再現する場合は余剰車種をまわせるので、セット個数は減らせます。


せっかく入っている引き戸が再現された側面パーツを生かせば、面白味のある編成が組めるし、同梱のステッカーが下り編成に適した内容であることを考えると、断然下り編成を作りたいのですが、必要個数がネックですね。
コスト的に楽なのは上り編成ですが、洗面所窓やカニのルーバーを埋める必要が出てきます。
とは言え、オハネフの車掌室の小窓化と共に、細かいことへのこだわりがなく、あくまでもBトレらしくタイプモデルですよという気持ちでいれば、こうした改造は無視できる範囲だと思います。

  ※130410一部修正  下り編成オハネフ25-117の車掌室は小窓であったため ⑥:b に修正
 


遠近感

2009-09-27 18:30:08 | Bトレ考察

 ■Bトレとモジュールの遠近感

モジュールが完成して一息つきながら眺めていて、改めて思いました。

Bトレの持つ最大の特徴は今更言うまでもなく車体長が短くなっていること。
この特徴を生かしてあげることイコールが、限られた空間の中でBトレのリアル差を引き出す秘密なのではないかと。

カーブを抜け出すBトレを正面から見たときは、車体長が短い分Nフルスケールの倍の車両が目に入ってきます。
しかも違和感あるカクカク折れた車体が見えるのではなく、滑らかに車体がうねっています。
これこそがBトレの持つ遠近感で、リアル感ある眺めにつながるポイントです。

ということは、この眺めの見せ場を作ることが、実はモジュール製作の隠されたポイントなのではないか。
そう、それが(Bトレ用)モジュールの持つ遠近感ではないでしょうか。

このBトレとモジュールの両者が持つ遠近感が一致した時に、良い眺めが生まれてくるのではないかなと思います。

  
  ちょっと鳥瞰気味ですが、この高さからも車体長の短さは目立ちません


  
  こちらも違和感なくカーブしてきています
  これこそ、Bトレとモジュールの持つ遠近感が一致した感覚ではないでしょうか


モジュールの持つ遠近感のみに頼るとかんな感じかな…
  
  車体長の短さが目立ちます
  まぁこれはこれでおもしろいのですが


でもちょっと工夫して一部を隠してあげると…
  
  真横でも遠近感が一致します


しかも、ちょっと離れれば真横気味でも意外と遠近感が一致するようです
   
   背景があるからかしら?


でもって、思いっきり引くと…
  
  あぁ~ 最初の写真に近くなってしまったぁ
  でも、まったく違和感なしですね
  仮にNフルで同じ長さだと4両しか置けません
  たぶん4両でこの景色の展開は違和感がありそうです


まぁ、モジュールにはモジュールの遠近感があり、それとBトレの持つ遠近感と一致すればいいのだけど、当然視点の位置によっても違うのでどう作ればいいかは一概には言えませんが、これはと自分で思うポイントはこだわって作っておいた方がいいという事でしょうか。
自分の目を信じましょうということかな。  


クリーナー液に隠された力

2009-01-11 23:45:21 | Bトレ考察

 ■オレンジの能力

前回の記事でマルニさんからいただいたコメントからちょっと調べてみました。

テレビ番組ってあれだったんですね。
「ト○○○の泉」で出されていた「風船にミカンの汁をかけると割れる」というものでした。
でも、なんでゴムが…


ミカンやレモンなどの柑橘系の果皮にはd-リモネンという油状物質が含まれていて、このリモネンと界面活性剤(石鹸など)を混ぜるとクリーニング液ができるそうです。
リモネンは他の有機物を溶かす性質があるそうです。
特に発泡スチロール(ポリスチレン)とは分子構造が似ているので親和性が高く、砂糖が水に溶けるような感じで溶けるようです。
溶けると言っても、化学反応で他の物質に変化するのではなく、液状になるということらしいです。
発泡スチロールのリサイクル現場で活躍しているとのこと。

発泡スチロールの主成分であるポリスチレンを溶かすということは、プラモデルやBトレのガラスパーツの成分であるスチロール樹脂も溶かすのか?

そうです溶かします。
つまり接着剤にもなるのです。
ここまで調べて思い出しました。
クレオスからリモネンタイプの流し込み接着剤が出ていたのを。
ビンの成分表示を見ると、“d-リモネン 95%以上”とありました。まさにそのものって感じですね。

さらに調べていくうちにおもしろいことが分りました。
リモネン成分の接着剤は“油性アクリル塗装面を侵さない”(たぶん…侵すのが遅いという意味では)
塗装済みのパーツに普通の接着剤を塗ると塗装面が侵されてしまうことがよくありますよね。
替わりにこのリモネンタイプの接着剤を使うとどうなるのか?試してみました。

   
   左がタミヤの流し込みタイプの接着剤、
   右がクレオスのリモネンタイプの接着剤

これを先日カットした鉄コレの残骸に塗ってみました。
   
   扉の左が通常の接着剤を塗った箇所
   右がリモネンタイプの接着剤を塗った箇所
   左の塗装面が侵されています

ということで、この効果を分っていれば工夫して使えそうな接着剤です。

  ※もうちょっと詳しく… (090113追記)
 
リモネタイプの接着剤を使えば塗装面でも接着できるような実例でしたが、実は違います。
 基本的に塗装済みパーツ同士を接着する場合は、接着面の塗装を剥がして、素材にあった
 接着剤を使用し接着するのがセオリーかと思います。
 例えばこのときにリモネンを使用していれば、
 接着剤を流し込んで思わずはみ出してしまった時でも、周辺の塗装を侵さなくて済んだ、
 というような使い方になろうかと思います。

 ただし、Bトレや鉄コレの車体はABS樹脂なので、スチロール樹脂用のリモネンタイプは
 使えないことはありませんが、剥がれやすいので別な注意が必要でしょう。
 GMキットやプラモはスチロール樹脂なので、
 車体塗装後に付ける別塗装した細かなパーツの接着には有用かと思います。

 このリモネンタイプの接着剤は一般流通しています。
 私が入手したのは… たぶん2年ほど前ではないでしょうか。
  ※追記文ここまで



さて、話を戻して…
ポリスチレンを溶かすのは分ったのですが、なぜゴムが侵されるのかがよく分りませんでした。
天然素材という固定観念があったのですが、ゴムの主成分はポリイソプレンやポリブタジエン。
当然これは有機物質なので溶けてしまうというわけです。
まぁ当たり前のことらしいです。
反応の速度が遅いか早いかのことみたいです。
膨らました風船はゴムが薄く延びているので、溶けるのが早いということみたいでした。

と、ここまで分って、
このリモネンの効果によりレールに付着した汚れを少しずつ溶かして除去するのですが、
トラクションタイヤに装着されたゴムを侵さないのでしょうか?

トラクションタイヤの成分を調べましたが、情報がなくまったく分りません。
伸ばして車輪に付けるのでゴム系であることは確かだと思うのですが。
つまり、いつかは侵される…

う~ん、分らないと困っちゃうんですが…
ましてやリモネンの乾燥が速ければいいのですが、逆にリモネンは遅い。
どうすればいいんでしょう。


ダボ? ピン? ボス?

2009-01-08 23:36:07 | Bトレ考察

 ■一体どれ?

Bトレには欠かせない構造部位。

片方の部材に円筒状に出っ張り、もうひとつの部材には穴が開いてそこに入って固定されるという部位のことです。
具体的には、側面パーツの裏側にある出っ張りとガラスパーツにある穴との関係です。
  
  側面パーツ裏の出っ張り

  
  出っ張りが入る穴が赤矢印部分

この部位を今まではダボやダボ穴と私は呼んでいました。
確かに模型誌やネット上でもこの表現でたびたび出てきていました。

あるとき、このダボという語源は何なんだと調べている内に、ひょっとしてこのダボという言い方は、本来の使い方とは違うのではないかと思うようになりました。

ダボとは、
語源はドイツ語でいろいろ変化してこの表現になったようなのですが、木材同士を締結するための棒状の木材とあります。
片方の木材にあらかじめ付いているものではなく、単独で存在して、2つの木材を締結するものなのです。
一番身近なものは、カラーボックスの組み立てに出てくる長さが3cmくらいの溝が切られた棒状の木材、そうあれです。

同じような意味合いのものにピンという表現があります。
出っ張りのことを接合ピンなどと表現されています。
ピンの語源は英語ですが、安全ピンとか虫ピンとかに使われているように、単独の細い棒状のものを指しているようです。
IC関係では基板から出ている金属端子をピンと表現しています。
この場合は単独ではなく部材から出ているものが対象で使われていますが、端子という意味で使われており雰囲気が違うようです。
ピン接合は橋梁の鋼桁でも使われるように、金属製のものを表現しているようです。

というように、ダボは木材系、ピンは金属系というように工業系では使い分けられているのではないでしょうか。
では、樹脂系はどうなのといったときにもう一つ表現方法があるようです。

それがボス。
缶コーヒーでもなく、ステージクリアー前に登場するキャラでもなく(笑
締結ボスなんて表現もありますし、車をやっている人は分りますがステアリングの取り外しには欠かせないのもボス。
この言葉、模型界では使われないのかなと思いきや、ありました。
今回使用したトミックスのTNカプラーの説明書にありました。
  

このようにダボやピンと異なり、部材や部品から出ている状況を表現し、その相手としてボス穴が存在するというわけです。
Bトレの組み立てに出てくる出っ張りは、この表現が一番適しているように思われてきました。

ボスの締結方法にはセルフタッピングやメタルインサートなどがあるようですが、どちらも金属系のようです。
樹脂系はというとありました。
冷間圧入(つまり熱を加えなくていい状態で押し込むという意味のようです)と言われるプレスフィットというものらいいのです。
まさに、Bトレのものです。

因みに、ガンプラなどで使われる「パチ組み」の語源となっているスナップフィットは、樹脂の弾性を利用して穴に通すもので、バネのように戻って固定されるもの。
通す側の部材に、穴に通す時のみに負荷が発生し、戻った時の音がパチッというところから「パチ組み」の言葉がきているようです。
Bトレの場合はブロックとガラスパーツとの関係がそうです。
  
  赤丸部分がガラスパーツの緑矢印部分(上のほうの写真)に入ります
  板バネのような弾性を利用するようになっている

このようにパチパチと接着剤無しで組めるものを総称してスナップフィットキット(またはスナップキット)と言っていますが、Bトレの場合、実際にはスナップフィットによる接合よりプレスフィットによる接合の方がメインということが分ります。


ということで、当ブログでは今後この部位(樹脂インサートによる圧入部分)をボスという表現に統一して使っていきたいと思います。

 

ところで、最近のBトレのボス穴は六角形になってきているものが出てきています。
屋根パーツ裏側です。
  
  赤丸部分がガラスパーツのボスが入るボス穴で、六角形です
  上のほうにあるガラスパーツの赤矢印部分も同様です

この六角形穴、一部ではワビ工場製の証のように言われていますが、果たしてそうでしょうか?
考えるに、
ボスの圧入を無理な力を入れなくて済むようにするために、かつ固定のための最低限の摩擦抵抗が得られるようにした結果ではないのでしょうか。
品質管理や製造工程が悪いから六角形になっているのではなく、組み易くするための改良なのではないでしょうか。

組みやすさの追求と思われる同様な事例が実は他にもあります。
屋根パーツ写真の青丸部分ですが、これは妻板のボス穴に当たる部分と屋根側のボスに当たる部分が接合します。
この組み立ては、力の入れる方向と力の入れ具合の加減が難しい箇所ですが、それを助けるように屋根のボスが中空になっており、圧入時の変形を容易にしています。

ということからも、決してワビ工場製の証ではなく、組み立て易さの追求による結果なのだと思うのですが…
結果の意味を裏返すと、分解しやすいということになります。
つまり、仮組みが容易になった。
でもBトレの場合、ガンプラのように複雑な形状や塗装ではないので、あまり必要としない工程ではありますが。


まぁ、これまでの話はあくまでも個人的な推察の域での話しですので、ご承知おきを…

 

 

かたい話となったので、最後はゆる~く。

ちょっと横浜に行く用事があったのですが、京急の改札内にわざわざ入り売店でこんなものを買ってきました。


   
   電車時計

工作台周辺に時計がなかったので、安かった(千円)のと、110周年記念塗装ということもあり購入しました。
行き先表示がちゃんと実車どおり「文庫」の省略タイプ表示になっているところが泣けますぅ~

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

321系のクーラー配置

2006-12-24 19:36:26 | Bトレ考察

 ■ クーラーの向きについて

321系を組んでいるとクーラーの向きがまちまちなのに気がつきます。
このクーラーは左右対象ではなく、片側に放熱ファンのある非対象な形状なので、このファンの位置により向きが決定付けられます。
そして、実際Bトレではどういう向きになっているのかを見てみると、
   
編成で見るとこうなっています。あっち向いたりこっち向いたりしてますね。

さて、実車はどうか?
実車は分散集中式とでも言うか2基が配置されており、放熱ファンの位置は2基とも中央よりとなった向きとなっています。
   
図にするとこんな位置関係です。

Bトレ化するにあたってのバンダイの手法(?)は「ひたすら省略」の世界で、どっちにでも取れるという中庸の手法はとっていません。まぁこれはリアル感を求めれば最もな方法ではないでしょうか。
この考え方を持って321系の2基あるクーラーを考えれば、当然1基での表現になりますが、その1基の向きをどっちつかずのデザインにするか、向きが分かる実車どおりのデザインにするかは、やはり後者でしょう。

では、どの向きにデザインするか。この向きの取り方によっては、リアル感が増すことになるのか逆におやっという印象を受けるかが決まりそうです(そんなことはないか?)
Bトレをよく観察してみると、ばらばらに見えた向きに法則性が見えてきました(ような感じがした)。

それは、屋根上にある機器のうち、目立つ造形物との一体性に配慮した向きとしているようなのです。
中間パンタ車の場合
  
パンタ車には避雷器やヒューズボックス等の造形物があり、矢印の方向からの“見え”と一体性に配慮し、偶数方のクーラーがデザインされているような気がします。
先頭車はどうでしょうか。
  
パンタの無い偶数向きのクモハ320ですが、後方に配管台がありますが、アンテナ類が目立つ造形物です。ということで前方からの見えと一体性に配慮した偶数方のクーラーを配置してます。

ところが、パンタなしの中間車はどうかというと、目立つ造形物がない。というか目立つものは避雷器やヒューズボックスの台なのですが、クーラーの向きはそうではありません。
  
作られているクーラーの向きから考えると点線矢印の方向からの一体性に配慮し配置されているはずですが、どちらかというと目立つ造形物は逆でした。きっとこれはコストと型の関係が原因かもしれません。
上記の偶数方の先頭車に合わせてあるのかもしれません。

奇数方のパンタを積んだ先頭車は、設計図でも多分一番最初に書かれるはずの旗艦となる形式ですが、このクーラー向きはというと、
  
先頭方の方からの一体性ではなく、後ろの避雷器のある側からの一体性で配置されています。これも中間パンタ車の型に先頭車モールドを追加した結果なのでしょうか。
先頭車だから前からの“見え”でデザインした方(先にファンが見えない向き)がこの場合はいいのではないかとも思いましたが、前パンなので、ファンが前へきていても関係ないのかな。

まぁ向きなんて修正できない(手間と時間をかければ修正できるが、こだわりに意味を求めることになってしまう)ので、ここであれこれ言ってもしょうがないが、どんな風にして向きを決めたのかという疑問に、自分なりに考えれば、この向きに納得するというもの。
そう、自分に納得させるために考察してみました。