パペット劇場ふらり旅 ~広島~

芝居好きの私がめぐり合った人形劇の魅力、たっぷりとお伝えします。

映画「ホテル・ルワンダ」

2006-04-22 | 映画
観るんだったら「有頂天ホテル」より「ホテル・ルワンダ」というお薦めを読み
ふ~んと思い、調べてみたら広島の上映は4月15日。
1月はとりあえず評判の「有頂天ホテル」を観に行ったのでした。

観るんだったら・・・のお薦めは正解でした。

広島の上映館は鷹野橋のシネツイン
最近はレディースデイでもそれほど混雑することは無いだろうと思って出掛けたら
開場前にすでに階段下まで(上映館は3F)長蛇の列でちょっとビックリ。

ほどんど事前の予備知識のない私は、テーブルつきのゆったりした椅子(丸いクッションも)に腰掛け、ポテチでお腹をなだめ、映画の予告編に涙したり。
映画のこと知ってたら、もう少し緊張していたかも。

ドキュメンタリーではなく映画にしたところがスゴイ。
「もっと国際問題にちゃんと関心を持って!」という感想じゃなく
もし、危機が迫った来たときに、あたしはこんなふうに
自分の持っている知恵と勇気で家族を守りぬくことができるだろうか。
しっかり生きていかなきゃな、自分・・。と思ったりした。

ちょっとした行き掛かりで、家族だけを守ろうと必死だったポールのもとに
彼を頼って隣人や多くの難民が集まってくる。その数がとうとう1000人を超え
「見捨てることは(自分には)出来ない」といった彼の気持ち。
悩み、怯え、それを抑えて必死に振舞う彼の心の動きが刻々と伝わってくる。
モデルとなった実在のポール・ルセサバギナ氏は押し出しも立派で
よっぽどスーパーマン的人物だったらしい。
映画化するに際して、そうではない身近な人物像にしたのだという。

彼の妻のタチアナが難民キャンプで姪達に再会したときの喜びの表情・・。
ちょっと衝撃を受けた。
アフリカは飢えや病気も多く戦乱もあり、人が死ぬことが日常的な印象がある。
子どもを亡くす親も日本では考えられないほど多いはずだ。
そんな中で生きていくなんて想像が出来ない。
辛さが・・、想像できなかった。

彼女の喜びの表情が、そうじゃなかった時の辛さや苦しみの深さを感じさせる。
同じなんだ、私もルワンダの人も。
そう思った。
100万人の悲しみを、知らなかったとはいえ傍観した自分を悔やんだ。

内容の大きさ深さに比べ、映画はとても面白く作られている。
ひとりでも多くの、たくさんの人に伝えたいという制作者の気迫を感じた。

会場出口ではルワンダ支援のための募金を募っていた。
少しでもこの気持ちを形にできたら幸いです。
広島でもまだ公開中なので、ぜひいらして下さい。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こちらこそ!ご無沙汰しております。 (おけい)
2006-04-30 23:20:52
おけいさんと呼ばれるのはちょっと好き、遠慮なくどんどん呼んでくださいませ。

2ヶ月もブログをお休みしちゃって再開の腰が重くなっていたところ。これはぜひと思わせてくれた映画でした。この様な内容の映画なのに開演前から長蛇の列のというのも驚きでした。

あとから落ち着いて考えるとやはりアメリカ的というかいかにもアメリカ人好みのつくりで、ルワンダ本国ではすこぶる評判が悪いらしい。

でも特殊な事件をあつかいながら人間としての生き方の普遍的なものを見事に描いてあって「芸術+娯楽」路線の映画としては最高の出来ですよね。



あたしは、いま自分に出来ることを精いっぱいしなきゃなと思って映画館を出ました。
Unknown (因幡屋)
2006-04-28 00:45:30
おけいさん(って気安く呼んでしまいました)、ご無沙汰しております。お元気でしたか?小さな映画館ぜんたいにに大変な気合いが漲っていることを実感できる作品でした。このような困難に襲われたとき、自分は何ができるか以前に、何もできないであろうことを思い知らさせたようでしばらくは落ち込みましたが、同時にそこからまた歩き出す希望も、この映画は与えてくれたように思います。

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