おかずさんの読書

ビジネス・歴史を中心に読んだ本の感想を記載

藤田寛之のゴルフ哲学

2014-12-31 17:17:56 | スポーツ
「藤田寛之のゴルフ哲学」 藤田寛之著 日本経済新聞出版社

 読めば、人間「藤田寛之」のファンになる(ゴルフのプロとして好きかどうかは別)。人の良さや堅実さがにじみ出ている。
 
 なるほどと納得した箇所は、筆者自身が賞金王になるようではいけないという主張(世界で互角に戦えるポテンシャルの高い者が日本のツアーにも必要)。
 

 ジュニアの試合で筆者が大たたきして「しょうがない」と割り切っていたときに、帰りの車の中で父親が「お前、くやしくないのか」と言って、ハンドルを握りながら泣いている、という話がぐっときた(いい父親)。

 「おわりに」記載してある、「うまい人は努力をしているからうまい。楽して上達できるような魔法はない」というのは、そのとおりだが、私には痛い(もう少し練習しよう)。
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出雲大社の謎

2014-12-31 16:53:09 | 島根&広島
「出雲大社の謎」 瀧音能之著 朝日新書

 大和朝廷により編纂された「古事記」「日本書紀」と、出雲の豪族であった出雲国造により編纂された「出雲国風土記」。神武天皇以前の神々の時代に記述に違いが多い。
 筆者は、ここから、古事記を中心とした出雲とは異なる古代出雲を考え、多くの謎を提示している(なかなか、謎の解明まではたどり着けないが)。

  国引き神話は、古事記・日本書記にはない。
  稲羽の白兎は、古事記のみで、出雲国風土記にはない。

 驚いた謎の一つに、出雲大社の祭神は、最初、大国主命で、中世に須佐之男命に変わり、1667年の遷宮の前後に大国主命に戻っていること(まったく知らなかった)。
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育児世代のジレンマ

2014-12-07 17:59:46 | 社会
「育児世代のジレンマ」 中野佳著 光文社

 高学歴かつ大企業の総合職として社会にでた後、出産を経験した15人の女性の分析を中心にして、育成休職や短時間勤務などの制度が構築されても、なお、解消されないワーキングマザーの出産の壁について論じた一冊。
 実際のデータに多くの参考文献を組み合わせ、様々な角度から働く女性の苦悩を分析しており、読みごたえあり。
 
 筆者の分析結果は、概ねこんな感じかな
  ・学校の教育では、「男女平等」や「自己実現」を教えられ、女性に出産・育児を考えさせることはない。
  ・高学歴で勤務意欲の高い女子学生は、結婚や出産に向けた環境を重視せず、自己実現の観点で就職する。
  ・この結果、結婚や出産に際して十分な理解・協力を獲得できず、辞めてしまう(ことが多い)。
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靖国神社

2014-12-07 17:42:35 | 政治
「靖国神社」 島田裕巳著 幻冬舎

 靖国神社と言えば、どうしても賛成・反対と言った議論になってしまうことから、筆者はできるだけ事実を整理するとしている。
 確かに、私の不勉強もあるが、初めって知ったことも多かった。

  ・戦没者の名簿は、厚生省引揚援護局の役割(戦後、誰を靖国神社に合祀するかに国が深く関与している)
  ・B級戦犯の合祀に、厚生省引揚援護局は積極的で靖国側は慎重
  ・昭和45年にA級戦犯合祀が総代会で決定されても、筑波宮司亡くなるまで保留
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