そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

いよいよ放射能汚染の実態が出始めた

2015-10-20 | 原発と再生可能エネルギー
東京電力福島原発の事故処理に従事した後、白血病を発症した元作業員について、富岡労働基準監督署(福島県いわき市)は今日(20日)、「被ばくと疾病の因果関係が否定できない」として労災と認定した。福島原発事故後の作業で、白血病を含むがんが労災認定されたのは初めてである。
放射能事故は何が起きるかはっきり解っていない。遺伝子に傷を与えることで、生体に発生する影響については大きな幅があって判断し難しい側面がある。
福島ではすでに多くのツバメなどの野鳥の異常や、蝶々などの昆虫の奇形や圧倒的な個体の減少などが起きている。放射能との因果関係についての、科学的根拠が実証されていないということで、これらのことは噂や疑いの範疇に閉じ込められている。
成長過程にある子供たちの甲状腺異常やがんについても、被爆から7年は発症しないという、良く解らないドグマのような”科学”が実態を覆い隠している。知人の女性が、広島原爆投下の1年後に広島郊外に勤めていたが、50代半ばで白血病を発症したが、原爆症の認定の対象にもならず10年の闘病の後に亡くなった。
放射能による被害は個体反応の広く特定され難い現実がある。上記の写真は、チェルノブイリの松の切り口であるが、これは明らかに放射能被ばくの影響といえる。その他成長点に異常が起きるなど、どうも松類にその傾向が強いようである。
同様に鳥の中でもツバメに影響が大きいようである。それも白斑が生じたり羽根に異常が見られたりとさまざまである。昆虫類は、福島では数の減少がみられ、蝶々の翅に異常が生じる傾向にある。種族間の感受性などというものもあるようである。

要するに、放射線被ばくの影響は特定された形で発現するものではなく、遺伝子の反応によるバリエーションの幅の振りが余りにも大きいのである。世代を越えることもあるし、食物連鎖による影響や環境変化による影響も考えられることもある。
今回初とはいえ、因果関係が否定できないというような後ろ向きの判断であるとはいえ、労災として白血病の発生を認めたことを評価したい。

福島ではこれからどれほどの被爆による影響が疑われる影響が出るか計り知れない。川内原発二号機も再稼働を始めた。政府はさらなる、原発再稼働を原発推進者の大臣のもとで行うことになる。人だけでなくあらゆる生物が、放射線被ばくの危険性を訴えている。暴力が人類を守るなどと言う、妄想を信じる安倍現政権には理解できないであろう。「核と人類は共存することはできない」のである。

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