そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

トランプがまき散らす不安、”理念”を捨てたアメリカ

2017-01-21 | トランプ
大統領に就任したら、まともな人間らしい内容のことを口にするかと思いきや、アメリカ新大統領はこれまでのアメリカの”理念”を捨て去った演説に終わった。現実の政治の場では相当低レベルのことをやっていても(例えばジョージ・W・ブッシュンように)、少なくとも就任演説ではアメリカの理念を高く掲げていたものである。
即ち、正義や自由そして真実、更には民主主義を高く掲げたものである。そして、同席する前・元大統領たちへの、敬意の言葉をお世辞でも言うものである。ありがとうとしか言っていない。それもそうである、これまでアメリカは間違ったことやっていたというのであるから。昨年のオバマの半分以下の聴衆は、白人ばかりでアフリカ系やヒスパニック系がほとんど見られない。就任式会場は、支援者で溢れていた選挙期間中の支援会場を彷彿させるものである。

就任早々TPP離脱の公約を実行すると表明した。NAFTA(北米自由貿易協定)はカナダとメキシコに再交渉を求め、両国が応じなければ離脱するとした。各国間で結んでいるFTA(自由貿易協定)も見直すようである。これまでアメリカに脅されて国々はいい迷惑である。更にオバマが懸命に妥協を繰り返しながら取り組んだ、医療保険制度(オバママケアー)を見直すとのことである。国家が国民に医療の保証を放棄するのである。健康は自分たちで勝手にやれというのである。
就任会場の外では、トランプの就任を認めないという人たちが、大暴れであ300名ほど拘束されたとのことである。これも前代未聞のことである。アメリカはトランプによって分断された。多くの分野で不安が広がっている。トランプを支持した白人の中間層の人たちも、この男が自分たちと異なる、超富裕層の代表であることにほどなく気が付くであろう。
偉大な国を目指すというが、その姿も道筋も全く見えていない、新大統領の船出である。
コメント (5)
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