そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

日本は消えてしまったTPPをどうするつもりか

2016-12-06 | TPP
安倍晋三は参院環太平洋連携協定(TPP)特別委員会で、米国がトランプ次期大統領就任で保護主義に傾斜していく可能性が指摘されているにも拘らず、「自由貿易こそが世界の平和と繁栄に不可欠で、時計の針を逆戻りさせてはならない」との考えを重ねて示した。とてもじゃないが、TPP参入しないと公約を掲げた公党の責任者の発言とは思えない。
次期アメリカ大統領にトランプが決まったことを受けて、TPPの初動国家の一つのニュージーランドの首相は、TPPはなくなったとばかりに辞意を表明した。庶民の目に戻って考える、引き際こそ大切というのである。安倍晋三に爪の垢でも飲ませたいものである。

TPPは複数の品目に複数の国家の思惑が複雑に絡み合って、とても単純な話ではなくなってきている。関係資料にいくら目を通しても実体が解らない。交渉内容は大量の資料にまとめたとされるが、内容が多岐にわたり膨大過ぎて専門家が見ても理解できないのが実態のようである。
トランプとクリントンが大統領選挙で、TPP離脱を公約しなければ国民の理解が得られなかったことでが、TPPの実態を表しているといえる。自民党も公約にTPPに参入はしませんと声高に訴えていたのは同じ理由である。
自民党は、多分クリントンが当選した場合も、TPPには何らかの理由をつけてほとぼりが冷めたら参入したに違いない。との点では、トランプは政治的な経験がなく、ロビー活動も受けておらず、国民の信用を得たに違いない。トランプの明確な表明でTPP離脱は決定的となった。

なのに安倍晋三は何を急いで強行採決までして、予算委員会を通したのか解らない。クリントンの当選を見込んで、彼女に借りを作らせる立場に立ちたかったのであろうが、その目論見も灰燼に帰した。
その後には年金法を強行採決し、カジノ法を全く論議することなく強行採決した。年金法改定は100年どころか、直後から高齢者の支給を抑えるだけであり、カジノ法は維新の会への恩返しのためであって、法の意味や内容は問われない。
そしてTPPは廃止が決まってしまい、採決そのものが意味をなくした。TPPは存在しなくなるからである。空論を安倍晋三は唱えているに過ぎない。
コメント (4)
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