小説: 支笏湖に消ゆ =神成探偵社の事件簿1=

札幌、支笏湖、石狩湾を舞台にしたミステリー / あなたに、この謎は解けません

第5章 元カノの家

2012年02月16日 01時13分23秒 | 小説

 真之の会社は、札幌市北区の郊外にある百合が原公園に近い場所にあった。
 百合が原公園は札幌駅から北へ7キロほどの所にあり、公園から南東へ1キロの所には、丘珠(おかだま)空港がある。


 丘珠空港は、主に、北海道内の路線を結ぶ空港だ。
 会社の窓からは、上空を旋回する飛行機の機体が良く見えた。


 同窓会で、和子の噂を聞いて以来、真之は、気になって、仕事が上の空になってしまった。
 思い切っては発寒にある和子の自宅を訪ねてみることにした。
 会社から車を飛ばして、和子の住む札幌市発寒へと向かった。


 近くにあったコンビ二に車を停めてから、サングラスを掛けて和子の自宅を探し歩いた。
 表札に、【 清田文忠・和子・由美子・幸明】 と刻まれた一軒家を見つけた。
 家の中には誰もいないようだった。
 この家で、自分の娘かもしれない由美子と和子が暮らしている。
 そう思うと妙に自分だけが除け者にされているような寂しい気分になった。

 


 暫くすると、学校帰りの子供たちの声が聞こえてきた。
 真之は、怪しまれないように清田家から少し離れて、様子を窺(うかが)った。
 手を繋いだ仲の良さそうな姉と弟が、ランドセルを背負って帰ってきた。
 真之はその女の子を見て、和子の娘であると直感した。
 目元やシャープな顎(あご)の形がそっくりだ。
 すらっと伸びた高い鼻や大きな口が、自分に似ていると思った。
 二人は清田家の門を開けて、中に入っていった。

 真之は、由美子の髪の毛を手にいれたいと思った。
 そうすれば、DNA鑑定で、自分の娘かどうかがはっきりする。
 コンビニに停めてあった車に戻ってから、何か妙案がないものかと考えつつ、会社へと戻った。

 第5章 終了

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ジャンル:
北海道
キーワード
百合が原公園
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