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原因不明、不安拭えず 川崎市の園児2人死亡

2017年06月28日 01時16分38秒 | 事故事件訴訟
原因不明、不安拭えず 川崎市の園児2人死亡
2017年6月26日 (月)配信共同通信社

 川崎市の私立大師幼稚園に通う4歳の女児と男児が6月に相次いで死亡した原因の究明が難航している。市は感染症の可能性もあるとみて検査したが、強い病原性を持つウイルスなどは見つからなかった。感染症の可能性は低く「偶然」との見方も浮上。原因特定まで市民の不安は拭えそうにない。
 市は国立感染症研究所に依頼し「次世代シーケンサー」と呼ばれる最新機器を使って解析したが、原因とみられる病原体は発見できなかった。川崎市健康安全研究所の岡部信彦(おかべ・のぶひこ)所長は「一般的には感染症の可能性は極めて低い」と強調する。
 女児は4日ごろから嘔吐(おうと)や胸痛、発熱があり、急性胃腸炎と診断されたが、6日未明に症状が悪化し死亡。男児は12日朝に発熱があり、その後けいれんするなど容体が急変して亡くなった。
 2人の症状は違い、家族や他の園児にも重篤な症状はない。市の坂元昇(さかもと・のぼる)医務監は「感染ルートが見いだせない。他の人に症状が現れないのは感染症としては疑わしい」と説明。岡部所長は「現時点での結果では、偶然とも考えられる」と話す。
 市は引き続き検査を実施するが、「原因が分からない可能性もある」と坂元医務監。東京都監察医務院が2015年に解剖した遺体のうち、原因が特定できない「不詳の死」は6%だったが、0~4歳児では26人中、27%の7人。「死因が特定できない幼児の死は少なくない」と、坂元医務監は指摘する。
 自主休園を延長していた幼稚園は、感染拡大の恐れがないことを保護者に説明し、26日から再開する。ただ、2歳の息子がいる近くに住む女性(36)は「感染症でなくても詳しい説明がほしい」と不安を隠せない。福田紀彦(ふくだ・のりひこ)市長は20日の記者会見で「間違った情報が飛び交うことが最も懸念され、正しい情報発信に努めたが、不安を抑えることは難しい」と述べた。
 金沢大の谷内江昭宏(やちえ・あきひろ)教授(小児科学)は「偶然の可能性もあるが、2人も続くことはかなりまれだ。原因が分からない以上、周囲の子どもは発熱などの症状があれば、受診した方がいい」としている。

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