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保育園は迷惑施設? 待機児童解消に難題

2015年02月15日 00時00分35秒 | 
保育園は迷惑施設? 待機児童解消に難題
共同通信社 2015年2月13日(金) 配信


 2階建ての白い建物はカーテンやすだれで閉め切られ、中の様子はうかがい知れない。裏手に回り込むと黄色い声が聞こえ、園庭で遊ぶ子らの姿が見える。ようやくここが保育施設と分かった。

 約140人を預かる神戸市東灘区にある保育園。住宅や事業所が混在する地区で、付近を阪神高速や国道が通る。昨年6月、園庭に近接する70代の男性が「園児らの声がうるさく、生活に支障を来す」として、"騒音"を50デシベル以下に抑えるよう求めて提訴し、注目を集めることになった。

 2006年の開園前から、園は住民の理解を得ようと説明会を重ねてきた。「子どもは地域で育てるべきだ」と歓迎する声もあったが、「送迎の路上駐車をどうするのか」「私生活がのぞかれる」と厳しい注文を付ける住民も少なからずいた。

 70代の男性は三十数年ここに住み、3人の子を育ててきた。「親には心地よい子どもの声も、毎日聞かされる他人にとっては大変な苦痛だ」。保育施設は必要と認めるが、自宅近くにできるのは納得がいかないという。

 境界に高さ3メートルの防音パネルを設置した園から「これ以上は対応できない」と通告されたため、提訴に踏み切った。

 待機児童の解消が叫ばれる中、保育園が近所から「迷惑施設」とみなされ、新設や運営が円滑に進まないケースが全国各地で相次いでいる。

 神戸市は工場の騒音は条例で規制しているが、保育施設は対象外。子どもの声も含めて規制の基準値を50デシベルに定めていた東京都も「子どもの発育上よくない」などという都民の意見を受け、保育施設を規制対象から外す方向で検討を始めている。

 だが、男性の代理人は「許される音量に明確な基準があれば、保育園側も建設の可否を迷わずにすむのではないか」と強調。保育園を運営する法人は「子どもの声が騒音として厳格に規制されたら、住宅地に保育園を建てることなど不可能になる」と警戒する。

 兵庫県で神戸市の次に待機児童が多く、100人以上抱える宝塚市は1月、閑静な住宅街に保育園の分園を建てる計画を断念した。住民から「もっと若い人が住む地域に造るべき」との声が相次いだのが理由だ。同市の担当者は「次年度に待機児童を一気に減らそうとしたが、住民と合意を形成する時間が足りなかった」とうなだれる。

 分園を計画した保育園の男性園長は「本来なら行政が公園などを借り上げて、その真ん中で思いきり保育をしたいのだが」と言葉少なに話した。

 ※待機児童

 親の就労や病気など認可保育所に入所する要件を満たすのに、定員超過などで入所できない児童。1990年代後半以降、共働き世帯の増加などで主に都市部で増え、昨年の全国の自治体集計では2万人超。厚生労働省によると、潜在的には数十万人いるとみられる。
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