シネマ、そして、どうってことない生活讃歌

映画を見ながら生きる日々を綴ります〜♪

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「疑惑」/野村芳太郎

2017-07-30 | ストレス発散したい時

松本清張原作の小説を、岩下志麻のために清張自身が書き直したかのような作品です。
というのは、この映画で岩下志麻演じる弁護士は、小説では男性なのです。
しかしこの役をそのまま男性キャラで映画化していたら、本作の半分もヒットしなかったのではないでしょうか。
そのくらいこの作品は、「女vs女!」のバトルを描いた映画と受け取られることが多いのです。

物語は、夫殺しの容疑をかけられた球磨子(桃井かおり)を、岩下志麻演じる女傑弁護士が弁護する、という話です。
そうなのです、女vs女の戦いといっても、本来は弁護する相手なのです。それなのになぜ戦いなのかと言うと…。
世論が完全に球磨子を疑い、「鬼クマ」と呼ばれる球磨子は、自分の無実を訴え、法定で暴れたり、悪態をついたりするのです。
そんな球磨子に、女傑弁護士は言い捨てます。
「ちょっとぉ、ジタバタするのおよしなさい!」
後の「極道の女たち」にも通じるような、冷たく切れのあるタンカで…。
思わず気圧されて黙る鬼クマ…。
つまり、金目当てにボンボンを誘惑して妻の座におさまり、果ては遺産狙いで夫を殺した不良悪女より、白いスーツに身を包んだ高学歴のエリート弁護士が、「メンチの切り合い」で不良女にまったく負けてない、あつまさえ迫力勝ちしてしまう面白さがあるのです。😄

そして裁判は、意外な結末へと向って行きます。
この作品は純粋に謎解きミステリーとしても非常によく出来ているので、ぜひご覧になって確かめていただければと思います。

そして全てが終わったあと、ラストに、女傑弁護士がなんだかいって軽蔑していた球磨子が犯した本当の罪を、実は女傑弁護士自身も犯していたのだと、もしくは「そんなふうに相手から受け取られてしまうこともある」という事実を、彼女が思い知るエピソードも盛り込まれています…。
もちろんそれは、法的には何の問題もでないのですが…。
それでも人間は、法律に抵触せずとも、他人を苦しめることがあるという悲劇をも、この作品は描いています…。

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