シネマ、そして、どうってことない生活讃歌

映画を見ながら生きる日々を綴ります〜♪

「鍵」/市川崑

2017-07-16 | 愛や性についてネットリ考えたい時

耽美文学者、谷崎潤一郎の小説を1959年に映像化した名作で、カンヌ映画祭審査員賞や、ゴールデングローブ賞外国語映画賞なども受賞しました。

お話は、中村鴈治郎演じる美術鑑定家が、京マチ子演じる美しい妻と、仲代達矢演じる娘の婿候補の男性にわざと不倫させ、その嫉妬で自分の愛欲のパワーを燃え立たせようとする、いかにも谷崎的な退廃美の物語。

ただ私はこの作品を観た時に一番感じたのは、「大阪弁っていいなぁ〜💖」ということでした。
関東の人間にとって、大阪弁というとどうしても芸人さんの関西弁に馴染みがあります。しかし関西の人にとって芸人さんの大阪弁は「あれは河内長野弁」とか、「かなり柄の悪い関西弁」とか言う人が多いです。
その違いがなかなか関東人にはわかりませんが、中村鴈治郎さんや京マチ子さんの大阪弁を聞くと、「ああ、これが本当の、いわゆる"はんなり"した大阪弁というやつなのかな」と知ることができます。

そもそも谷崎潤一郎は関東の人間なのですが、作家になってから急に大阪弁に惹かれ、大阪に暮らし、大阪弁で小説を綴った人です。彼が惹かれた大阪弁も、こういうはんなりした大阪弁であったのでしょう。

公開当時、この作品は、あまりの愛欲の表現から18禁となりました。ただ現代の感覚では非常に上品な映像で、愛欲さは逆に「精神的な愛欲」の部分が強いのだと思います。
そんな谷崎のちょっと変態的な愛欲の世界に浸るもよし、大阪弁のはんなり感に涼むのもよし、また、人間ドラマのミステリーとして楽しむもよしの傑作です。😄

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