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新卒候補生の君たちへ。その8。自分だけの道。


 社会に出て皆さんに、プロの段取リストを目指して欲しいと願う理由は三つあります。



■社会がどんなに変動しても

 まず一つに、あなたが入社した会社や部署が30年先もある保証がありません。あるいは人工知能など目覚ましい技術革新により、いま花形である職業が今後もずっと花形である確率はずっと低いからです。
 社会は何十年というスパンで陰と陽を繰り返しますから、今栄えている企業や部署そして業種などは必ず落ち目になる。と覚悟した方が良いと思います。


 そんな中でも、プロの段取りの技術を身に付けたあなたは、「最悪を想定出来て準備段取りができるあなた」「相手の立場が想像出来て三手先まで読めるあなた」「謙虚に自分に示された予兆を感じ取ろうとするあなた」でありあすから、あなたを取り巻く社会がどのように変化しても、社会があなたを必要する人材になっているということです。



■自分の内側の価値観

 二つ目に、「段取リストへの道」とは表面上で現れる勝った負けたにとらわれない生き方であるということです。普通の私達の感覚ですと「それはあいつの責任か、それは自分の責任か」と責任の押し付け合いの買った負けたという勝負でエネルギーを浪費します。勿論不要な責任をかぶる必要はありませんし、きちんとスジを通すことは大切です。ただ私達の心の内側は、「本当にそのトラブルは避けられなかったか。自分がきちんと最悪を想定していたか。相手が無段取りであることを含め三手先を呼んでいたか。そのトラブルの予兆はどのように示されていたか。」このような内なる探求に注がれるべきなのであります。


 一時的には要領の良い人が手柄をかっさらっていくことも多いでしょう。しかしそんなことに心のエネルギーを浪費させるべきではありません。私達が見ているのは数十年先の自分の人生からの視点でありますから。
 自分が段取りの努力をどこまで惜しまずやっていたか。が重要であります。もし自分に後悔のない段取り仕事であって、かつ要領の良い誰かがが手柄を横取りしていくのなら熨斗(のし)を付けて差し上げれば良いのです。オモテの評価が得られなければならないほど、実は目に見えない「陰徳」を蓄積している。と私は思います。この「陰徳」こそが、十年単位であなたの周囲の環境がどんなに変化しても、あなたを守る「幸運の源泉」でろうと思います。



■冷静に距離を置く

 三つ目に、段取リストとしての生き方で最大の努力を行っている間は、企業からの距離も丁度バランスがとれるということも重要です。
 日本の場合、大企業であるほどその村社会に自分の人生を適用されることが求められます。自分の人生の価値観を、その大企業の村社会の価値観と同化させることを求められます。
 しかし自分の価値観が「プロの段取リストになること」であれば、「最悪を想定出来て準備段取りする視点」「相手の立場が想像出来て三手先まで読む視点」「謙虚に自分に示された予兆を感じ取ろうとする視点」であれば、自分自身の価値観のバランスを冷静に保つことができるのです。


 自分が「段取リストという自分の内側の価値観」で最善の努力をしているかどうかは、自分の心が知っています。だから自分自身を冷静に見ることができます。
 自分が入社した会社が、名のある大企業であっても、ああ、この会社はダメだな。自分の人間を壊すことになるだけだな。そのように客観的に会社と自分を観ることができるようになっています。
社会人として「プロの段取リスト」になるために、自分自身の道を究めることが大切であり、「社畜(会社の奴隷)」になることは、避けるべきことです。大企業のムラ社会に組み込まれると、自分の価値観を冷静に保つことが難しいです。しかし「プロの段取リスト」の道を進む限りは、会社の仕事を(相手が自分のことを評価するか否か、自分が貧乏クジを引いてしまうかどうか否かに関わらず)人の何倍もこなしながら、自分の人生の価値観を真ん中に保つことができる道なのです。


 「自分は最悪を想定できていたか」「相手の三手先を読めていたか」「謙虚に予兆を感じ取れていたか」だけが重要である道は、「誰かが要領の良い掠め取りをしてもびくともしません」「今の上司が自分の評価が不当に低くてもびくともしません」「突然あなたをリストラしますと言われてもびくともしません」。





 もう間違いばかりの傲慢な社会人生活を送ってきた私が、この社会に三十年生きてきて、ようやく辿り着いた答が、社会人の生き方は「プロの段取リスト」であるべき。ということでありました。このコメントが少しでもこれから社会に出るあなたたちの指針として役に立てば幸いです。



このシリーズおわり



 ありがとうございます。
本日は月の最近日で大潮ですね。




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コメント ( 10 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
まるぞうさんありがとうございました (Unknown)
2016-10-17 12:40:53
社畜って、本当に嫌な言葉です。表には出ない陰徳が、どれだけ人生を左右していくんだろう。ほんの一時だけをみて判断しがちだから、今すぐは分からないことだらけですが。段取り力と三歩先を読む力を養えれば、どこに行っても生きていけそうです。でも何て難しいんだろう(笑)私は心配症だと言われます。本当にそうなのぉ?うそぉ?と家族にも言われたりします。でも、「なんとかなるだろう」などと呑気に構えていたことは失敗しました。反対に「本当にそこまでやらなきゃならないの?」と思われていたことは、結果としては必要なことだったと今は、分かります。それでもまだまだ先を読む力、段取りが下手だなあ、と不器用さを嘆いたりしてますが。でも、生き抜いていく為には必要な能力であると改めて確信しました。
 
 
 
大賛同! (真実一路)
2016-10-17 13:54:49
ほんとっ、長い人生道の中の "一つの山"でしかないです、会社は。

どの山に登っても、まるぞうさん道は、とても有利に使えます。

 そして山にも いろんな種類(職種)があるから、登ってみなけりゃ、"貴方を活かす"山かどうか判らない。 若い内に 何種か見・極めるのも一つの手です。相応の各々年数重ねれば、多視野を得、強味となって進みやすい。

そして、山を移動するタイミングは、あれこれ逡巡することなく、ストン!と来る時。(やりきった!もぅ、ここには用は無い!と思えます)

& 魑魅魍魎の山では、くれぐれも <魂を売り渡さぬように> されたし〜(笑
 
 
 
真田丸とまるぞうさんブログ (トフ)
2016-10-17 14:01:20
この二つは息を呑んだまま見入ります。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2016-10-17 20:48:55
まるぞうさん、今回のシリーズ、力強いメッセージありがとうございました。
 
 
 
お礼です (Unknown)
2016-10-17 21:15:32
まるぞうさんこのシリーズを取り上げていただき、本当にありがとうございました。新入社員の娘と、就活を始める息子も真剣に読んでおりました。書籍化されると手元に置けて、何時でも読み返す事が出来るので、ぜひ書籍化をお願いいたします!
本当にありがとうございました。
 
 
 
段取りストを目指す意味 (うさぎのロン)
2016-10-17 21:36:24
最後の章までありがとうございます。
そっかー。会社の人間になることじゃなく、段取りストになることを目指すのだという事なのですね。
 入社式では多くの新人が会社の社長という人から、社の人間として…云々というお話を聞いて各部所に配属されますが、その段階で自分の視点は、自分でしっかり持っていろという事なのですね。
その目標をハッキリ明示してくださってありがとうございます。本当の段取りストは、おそらく自分自身がマネージャーでありプロデューサーなのだと思います。
 大きな企業の社員ほど、自分の価値観を会社に置く事の危険性を思います。給料を貰う内に自然と自分自身という人間性まで会社に合わせてしまっているのが実状ではないでしょうか。
そこが、自分を自分で潰してしまう落とし穴だったなんて。
目が覚めたようなお話でした。社会経験が少ないと若い人に教えてあげられない視点です。
本当に貴重なお話をありがとうございました。
 
 
 
 
Unknown (Unknown)
2016-10-17 22:25:46
まるぞうさん、お願いします。この一連のお話を一冊の本にまとめて下さいませんか?
世の中の悩める若者達に読ませてあげたいです。まるぞうさんのお話は取っ付きやすく、分かりやすいですね。無学な私でもグイグイ引き込まれて最後まで楽しく読ませて頂けます。表立った手柄は欲しがる者に熨斗を付けてくれて差し上げる。は良かったです。陰の行為にこそ誠が光るような気がします。表立ちておのれがこうしたああしたと騒ぐ輩にはうんざりもしておりますので。ああ真理は有り難いものですね。
 
 
 
Unknown (うた)
2016-10-17 22:58:25
まるぞうさん、ありがとうございました。社会生活をしっかり見直して、前に進んでいきたいとおもいます。(^-^)
 
 
 
Unknown (とま)
2016-10-18 00:17:36
こんばんは。
今回のシリーズは、私のようなすっかり図々しくなってしまった社会人にも為になりました。
段取り8割と若かりし頃に言われ、それでも度々想定外な出来事に振り回され、なんとかかんとか経験を積んできました。段取りって想像力でもありますね。最悪の想定外は、その想像力を何段も超えてきますから。
先日は新規の仕事の段取りにシャカリキになって「最悪を想定して進めましょう」と言い続けていましたら、年下の先輩同僚に、疑い深いんだからー、と言われてしまいました(笑)。まあ、確かに、見る角度が変われば疑い深いかなーと笑ってしまいました。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2016-10-18 00:28:52
本にして下さいとお願いしましたが。肝心なこと書き忘れました。
まるぞうさんが本を出せば、無名であろうと確実に売れる成り行きにたどり着くと思われます。なぜならまるぞうさんは金や名誉やお世辞が欲しくて書いてるわけではないからね。でも私らは、そんなまるぞうさんだからこそ、沢山潤って欲しいなーとも密かに思っておりますからね。でもご本出してるお暇はないかしらね?もったいないなぁ
 
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