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新卒候補生の君たちへ。その4。聞いてない1。


 私は、この30年の社会人生活の中でずっと勘違いしていたことが幾つかありました。その勘違いのお話は、きっとこれから社会に出る若い人たちにとって、何かの役に立つこともあるかもしれません。今日から数回に渡って、恥を忍んでそのお話をさせて頂きます。



■ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)という保険

 まず一つは「聞いていない」ということでした。私は先輩や上司に事前に相談することが苦手でした。どうせ相談してもあれこれ無駄な指示をされるだけだし、何よりいちいち相談するなんて手間がかかります。どちらにしろ最終的には上司の承認を貰う必要があるわけですから、事細かく報告するのは無駄だと思ってもいました。
 しかしあなたが自分の人生で「プロの段取リスト」を目指すのであれば、その第一歩は、関係者への細かな報告、情報共有なのでした。
 関係者にいろいろ事前に伝えておくことは「保険」と同じなのでした。「保険」とは最悪を想定し備える行為のことです。10のうち、8、9は無駄になります。しかしそれで、炎上しなければそれが一番なのです。最悪ケースが炎上しないのであれば、一見無駄に見える行為を、手を抜かず積み重ねることが「段取リスト」の基本であります。
 いろいろな人と事前に情報を共有しておくと、トラブルの目が事前に潰せます。上司や先輩が「◯◯確認しておいたか」とアドバイスをくれます。このアドバイスが重要なのです。自分の身を守る貴重な「保険」です。お馬鹿な私は「確認しろ」と言われるのが嫌で、上司や先輩になるべく報告をしませんでした。手を抜いて要領良くやることが勲章だと、大きな勘違いをしておりましたので。
 だから上司や先輩から指摘があった「◯◯確認しておけ」というところは、どんなに手間がかかってもきちんとクソ真面目に確認することが重要です。この手間が、自分や自分が関わっているプロジェクトを助けることになります。毎日忙しいのは誰もが一緒です。この「保険」である作業を重ねていけるかどうかが、10年後に大きな差となって現れます。


 さて関係者への事前のこまめな報告は、キーマンには(キーマンとは上司だけでなく、他部署のプロジェクトの要の人物です。このキーマンは忙しいことが多いのですが。)出来るだけこまめに自分から話をしに行くことがコツであります。
 「忙しいんだから後にしろ」といわれることも多いかもしれませんが、キーマンに対しては出来るだけ話をしに行く心掛けが、プロのワザです。しかも都合の悪い話ほど、一番話にくい相手にする必要があります。



■一番言い難い(いいにくい)相手に話しをしに行く

 自分が怒られるような話は、上司には、しづらいものです。しかし「話にくい悪い知らせは、一番話にくい(怖い)相手から話す事」が一番重要なのです。(これは私が亡き父から教わった数少ない人生教訓の一つです。まるぞう家に伝わる代々の秘密の口伝です。なんちゃって)

 もちろんその怖い上司からはコテンパンに怒られることになりますが、それは仕方ないです。同じことが起きない教訓にするしかないです。しかし少なくとも、言い難い相手に直接最初に報告したことで、自分への信頼感の毀損(損なわれること)は最小限に食い止められました。なぜか。
 誰でも怒られるのは嫌です。自分から言うのは嫌です。相手に気づかれるまでは黙っていたいです。また話すにしても怖い上司ではなく、言いやすい先輩などに「ちょこっと」言うことで済ませたいです。しかしそれでは「プロの段取リスト」にはなれません。
 都合の悪い報告、失敗の報告こそ、出来るだけ早く、一番言い難い人から、自分で説明する。ことが大切です。


 もちろん最初の2〜3年は本当に、ボロカスに怒られるだけでしょうが、もしこの姿勢を10年保つことができたら、あなたへの周囲の信頼は揺るぎないものになっていることでしょう。この周囲からの信頼感こそが「プロの段取リスト」の最大の財産です。10年その下積みを重ねたあなたは、周囲から自然と信頼を受ける空気を、きっと醸しだしていることと思います。
 当然上司はそういう部下を引き立てたいと思いますし、もしあなたが転職することになっても、相手の経営者が面接で見るのはそういう「周囲があなたを信頼する」空気なのです。



■誰もが通って来た道だから

 ここで、新卒候補のあなたに一つタネ明かしをします。それは、その上司は全部わかっていたということでした。上司は長年の仕事の経験から、多分あなたがそこで失敗する(トラブルを起こす)ことは、容易に想像できていたのでした。しかしあなたが失敗をしてトラブルを起こした時、あなたがどうするか。も観ていたのでした。
 果たしてあなたは報告せず、黙ったままにしているのか。あるいはこちらから指摘するまで何にも報告しないのか。あるいは言いやすい先輩にチョロっと言って終わりにしようとしているのか。あるいは、まさか、私(怖い上司)に直接言いに来るのか。
 上司も皆同じ道を辿って来た人たちです。従って、あなたが毎回、こまめに報告と相談をして来ること、失敗などの都合の悪い報告は、一番先に自分に話して来ることは、心の中では高く評価し始めることとなります。



 私は新人の頃は、お馬鹿であったために、正反対の行為をずっとしておりました。そのため上司や先輩からの信頼はとても低いものでした。私はずっと人生の勘違いをしておりましたが、もしこのことを真面目に実践していたならば、サラリーマン時代、いろいろな人に迷惑を掛けずに済んだことであろうと思います。反省。


 そう。プロの段取リストとは、決して相手に「聞いてない」を言わせない人なのでありました。



つづく。



 ありがとうございます。





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コメント ( 9 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
ホウレンソウですね~ (Unknown)
2016-10-13 11:13:27
報告が保険になるということ、とてもよく分かります。上司に報告するのは胃がキリキリするほど怖かったですが、先に直属の上司に報告しておくことで、結果的により短時間でことに対応できていました。上は、そういう姿勢も含めてこちらを見ていると、途中から何となく気づき始めました。その怖さを乗り越えることが自分を成長させてきたとも言えました。最中は周囲の視線も居たいほど感じました。恥もかきましたし。でもそれで良かったんです。恥をかく経験は生きていく上で絶対に必要だと、中年になってから思い返されます。もっと怒られてもっと追い詰められても良かったかもしれない。そうしたらもっともっと努力して、火事場のナントカ力も発揮したかもしれない、なんて。今だから言えるんですけれど。ありがたい経験でした。
 
 
 
Unknown (美容部員)
2016-10-13 11:56:09
なるほどです。

ありがとうございます。
続きも楽しみです。
 
 
 
Unknown (まみい)
2016-10-13 12:00:31
なぜか社会人になって初めて聞く言葉「ホウレンソウ」。。。

子供のうちに教えても良いですよね!
なぜか子供のあいだは「自分だけの力で最後までやり遂げる」が美徳のような。

あと途中でやめる勇気も結構大事だと思います。「損切り」もこどもに教えたいな~。

続き、楽しみです!
 
 
 
Unknown (Unknown)
2016-10-13 12:42:24
64才オババでございます。自分もしてきた事で、読みながら笑いました。今はパートしかしておりませんが、言わなくても良いかなと思う事でも、報告報告、連絡連絡、相談相談、です。お陰様で非常に良き様にいっております。マサシク保険です。
 
 
 
Unknown (うさぎのロン)
2016-10-13 13:33:38
今日も渾身の内容をありがとうございます。
私も、職場ではホウ、レン、ソウを気をつけています。やはり自分にとって大きな保険になりますものね。しかし、上司こそが通達すべき案件を自分達の失敗があったので私達に報告してくれない事が多々あります。そのため、また誰かがドツボに嵌まる事に。そこで最近では、自分が確認したものには、備考欄や裏面に「○○さんに確認済」とかペンで書いています。役職者でも、管理書(マニュアル)を読んでいない、知らない等が度々です。そのくせ何か事がおこれば真っ先に担当者は誰?と責任を問われるので、上司は信じられないと仲間内でいつも愚痴に…。下端は、多少の損な役も仕方ないなあと思える肝っ玉の太さも必要ですよねぇ。
 まるぞうさんの部下になりたかったですぅ(笑)
 今日も記事を話題に親子の会話をしています。有意義な時間をありがとうございます。 
 
 
 
素晴らしい!!! (真実一路)
2016-10-13 13:41:38
まるぞうさん、素晴らしい〜!!!

社会の 「余分な・害悪の元・負の想念群」 を 具体的方法開示で減らすことは、きっと 日本国体を救うことに繋がりますぞ!

余分な想念エネルギー漏電(●生産性の無いイザコザ・イライラ・萎縮・恫喝感情…)を、 もっと意義のあるクリエイティブなものへとどうして向けられないのか?!と 日々想います。

若い方々には、是非とも 「日本を沈ませない為に、"なってナイ上司の上を行かせてもらいます!」くらいの ●気概 で進んでほしい…

具体的なまるぞうさん流ノウハウを大いに参考とさせて頂き、閉塞感漂う日本を斬新に・クリエイティブに改善してくださると嬉しいな〜。。。

そして、これらをこなすには、煎じ詰めれば… ●己れとの戦い=様々な感情のコントロール・力…… に行き着きますから、配慮を忘れず冷静に淡々とね(~-')
 
 
 
質問よろしいですか? (うた)
2016-10-13 21:19:28
まるぞうさん、こんばんは。とてもこのシリーズ楽しみです。ひとつ、まるぞうさんに質問させて下さい。職場の店長は「ほうれんそう」を利用して、すべての仕事を部下にやらせ、やってる風を装い本人はなんにもやりません。裏段取りといいますか…笑、都合の悪いことは全て、上司に投げて、自分で責任はとらない方針らしいんです。このまま、ずっとしたがって様子を見ることしかできないのですが、まるぞうさんならこんな環境どうとらえますか?
 
 
 
うたさんへ。 (まる(=・3・=)ぞう)
2016-10-13 22:03:28
明日の「聞いてない2」の記事にヒントがあるかもしれません。
 
 
 
Unknown (うた)
2016-10-13 22:27:07
まるぞうさん、お忙しいところご返答ありがとうございました。明日の記事にヒントがあるんですね‼︎楽しみにしてます。まだまだ、あまちゃんな社会人なので、まるぞうさんの記事はとても参考になります。
 
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