華の会

日本文化を考える

「ソメイヨシノ」の両親判明

2007年03月31日 | 
「ソメイヨシノ」の「両親」判明=
「オオシマザクラ」と「コマツオトメ」-遺伝子解析で
   時事通信2007/03/26-20:13

 桜の代表的な品種、「ソメイヨシノ」は、
伊豆地方に固有の野生種「オオシマザクラ」と
東京・上野公園などにある「コマツオトメ」の交配で
生み出された可能性が高いことが分かった。
千葉大や静岡大などの研究チームが遺伝子を解析した成果で、
30日から茨城大で開かれる日本育種学会で発表する。
 ソメイヨシノの起源をめぐっては、
(1)江戸時代に染井村(現在の東京・駒込付近)で育種された
(2)伊豆半島に自生していた
(3)韓国・済州島の王桜が先祖-
との3つの学説があった。
今回の遺伝子解析結果によると、染井村説が有力となる。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_date2&k=2007032600439

「オオシマザクラ」は伊豆地方に自生する有名な桜ですが
「小松乙女」は東京の上野公園に原木がある桜です。
http://www.geocities.jp/akkoide/komatsuotome.html
http://www.ueno.or.jp/sakuramori/ueno_sakura/kaika.html
http://hccweb5.bai.ne.jp/nishicerasus/cera-ka/c-komatsuotome.html

上野駅から上野公園の中ほど、動物園の入口に向かう途中に、
明治時代、初代日本赤十字社総裁であった「小松宮彰仁親王」が
軍服姿で馬に乗っている大きな銅像があります。
http://nta.namcotravel.jp/user/daireiko/w28066/

小松宮彰仁親王の銅像の近くにある事から
「小松乙女」と名付けられた、かわいらしい桜です。
「ソメイヨシノ」よりも、やや早く開花して、
花びらが小さい、花が薄紅色の美しい桜です。
上野公園には一本しかないようですが
東京国立劇場の前庭には3本の若木があります。
http://www.aa.alpha-net.ne.jp/saizou31/page005.html

小松宮彰仁親王について、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%9D%BE%E5%AE%AE%E5%BD%B0%E4%BB%81%E8%A6%AA%E7%8E%8B
今まで、「小松乙女」は「エドヒガン」系の桜、
或は「ソメイヨシノ」の変種だと言われていました。
それほど大切にされていた桜ではありません。
上野公園にも、原木が一本だけです。
明治元年には上野彰義隊の戦いがありました。
関東大震災、太平洋戦争と、厳しい環境のなかで
良く生き残ったと思います。
「ソメイヨシノ」の片親と認められそうなのですから、
奇跡としか、言いようが有りません。
かわいらしい、淡いピンクの綺麗な桜ですから、
これから大切にされる事を願っています。

「ソメイヨシノ」の両親が決まりそうですが
今度は「小松乙女」の両親を特定するという新しい問題が生まれました。
三島市の国立遺伝研究所の故竹中要博士は「ソメイヨシノ」の起源を
研究するために「オオシマザクラ」と「エドヒガン」との交配を行いました。
その途中に生まれた品種は名前に統一性を持たせるために
「天城吉野」「伊豆吉野」「御帝吉野」と末尾に「吉野」と名付ける事にしたそうです。
これから、新しく「ソメイヨシノ」の起源を研究するために
「オオシマザクラ」と「コマツオトメ」との交配種が生まれる可能性があります。
この新しい桜の名前の末尾には「乙女」とつけて貰えると良いですね。
「天津乙女」という名前の桜の品種ができるかしら。
薔薇や椿の花の品種のなかに「天津乙女」という名前があります。

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