大橋社労士の気まま日記

仕事上のエピソードや日常の出来事、日頃興味を持ったことなどを随時ご紹介していきます。

少子高齢化(人口減少)社会の乗り切りかたを考える

2011-10-28 11:10:12 | Weblog
今回は、月に一度の「ためになる話」シリーズです。


言わずもがな、これからの日本社会は「若年者が減り、高齢者が増えていく」という構造になります。同時に日本全体の人口が減少していくのは明らかです。
色々な対策が叫ばれていますが、ここでは若干違った角度から、中小企業としての乗り切りかたを考えてみたいと思います。

「○○さんの畑で採れたきゅうり」なんていう表示のある野菜などを最近スーパーでよくみかけますよね。まさにここにヒントがあると思うのです。
作り手の顔が見えると、消費者は何となく安心してそれを買うことができます。そして、その買ったものがおいしかったりすれば、同じものをまた買います。そうしてその商品の“ファン”になっていくわけです。
例として出したきゅうりはおおよそいつでもどこにでもあるものですが、「○○さんの畑で採れたきゅうり」は世の中にひとつしかありません。つまり「オンリーワン」の商品です。以前にここで「つよみ」か「らしさ」かというテーマを取り上げましたが、中小企業らしくその「らしさ」を活かすわけです。

この考え方を、自社の商品やサービスに当てはめてみましょう。
「単に家が欲しいから建てるのではなく、○○工務店さんに建ててほしい」「風邪をひいたから医者に行くのではなく、○○医院の△△先生に診てもらいたい」「新聞が取りたいというより、○○販売店さんから届けてほしいから取る」 etc.

ある程度成熟した日本の社会では、単なる商品やサービスのレベルは均等化してきています。そこで生き残るためには、それらの差別化をして、いかに自分の所のものが特徴的かをアピールしていかなくてはならないと思います。商品の名前やサービスの種類ではなく、「○○さんの所の~」と指名買いをしてもらえるような企業努力です。

国内のマーケットがある程度限界が見えてきたからといって、中小企業では大企業のように「では、グローバルに積極的に海外展開を」などと簡単に方針転換できるわけはありません。相当なリスクも初期投資も必要です。ならば、単なる「売上」を伸ばすよりも、(余計なコストや手間をかけずに)これまでの土壌と自社のらしさを活かしながら「利益率」を伸ばす経営手段が有効なのではないでしょうか。

少子高齢化という言葉を聞くと、高齢者の活用とか若年者の確保など、とかく従業員さんの雇用対策の方に目が行きがちですが、こと中小企業においては社会全体の変化に左右されない地に足をつけた対応が求められると思いますし、それがひいては社会のためにもなると思いますが、いかがでしょうか。


【トピックス】「最低賃金」が改正されています 
10月1日より「地域別最低賃金」が改正になっています。東京都は「837円」に、埼玉県は「759円」、神奈川県は「836円」、新潟県は「683円」(発効日は10月7日)となります。
ちなみに、上記金額は時間額ですが、月給・日給・年俸等の労働者の方はそれぞれの給与額を“時間換算”した額で判断します。また、派遣労働者の場合は、“派遣先の事業所”で適用される最低賃金が適用されることになっていますので、ご注意下さい。

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