若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな毎日』になっていました。

色褪せも味のうち

2014-05-02 12:02:58 | マツモト写真

きちんとアルバムに保存していた写真ですら、久しぶりに開くと、どこか何となーく色褪せしてしまっているものです。デジタル写真が一般的になり、写真はデータで保存、いつでも思い出せば検索をかけ、瞬時に撮影当時の色で見ることができます。それは、それで、とても素晴らしいと私も思います。

 

でも、自分の昔の様子をビビッドな色で見るのって、なんだろう?ちょっぴり居心地が悪い。「なんだ?その服は!?その髪型は!?」という姿で、「世界中はわたしの味方だわ!」という顔して笑っている若い自分は、ちょっと恥ずかしい。少し色褪せて控えめになっていると、思い出として笑いながら見ることが出来る、そんな気がします。その発想自体が、「フィルム世代」ということになってしまうんでしょうか。

 

結婚前に二代目が、「パルプ・フィクション」という映画が大好きだと知り、全く自分の守備範囲外だったのですが(未だに映画の趣味は驚くほどに異なっている)、これはプレゼントせないかん!と一念発起して買ったのが、このポスター。

渋谷の東急ハンズでパネルに入れてもらい、やっとの思いで抱えて(更に言うと、その日は相当な強風だった)、渋谷の街をよろよろと移動、電車に乗り、千駄木まで必死で運んだ思い出の品です。約20年の時を越え、すっかり色褪せてしまいました(この映画タイトル文字は本来、明るい黄色です)。でも、千駄木から綾瀬の新婚時代を過ごしたマンション、足利のアパートと現在の自宅……と、計4軒のトイレに飾り続けたこのポスターは、色褪せていてこそ、いま我が家の宝物チックな位置を得ているんだろうなー、なんて思うのであります。


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