パーキンソン症状のヤスオは
この頃ますます発語が難しくなってきた。
息が漏れている程度の声だから
何度も聞き返さなければ
何を言っているのかさっぱりわからない。
夜間、ヤスオがコールボタンを押してきた。
スピーカーを通すとますます意味不明。
仕方がないので部屋に行ってみる。
ヤスオさん、どうかしましたか?
「こうふうひほひへ」
は?
「こほうふうひゃほ~ひへぇ」
え? 昆布茶を飲みたいんですか?
こんな真夜中に昆布茶飲むんですか?
するとヤスオ、ひいひいひいと
声にならない声で爆笑している。
だよね、そんなはずないよね?
明らかに私の聞き間違いだ。
もう一度、口元に耳を近づけて聞いてみた。
やっと、理解。
「空調機をみて」だ。
部屋が寒いから暖房の温度をみて!と
ヤスオは必死に訴えていたのだ。
いやだよ
まるで入れ歯を外したジイサンと
耳の遠いバアサンの会話じゃないか!?
しかし表情が乏しくなって笑うことも少ないヤスオを
ひいひい笑わせたことで
その日の介護は100点としよう。
この頃ますます発語が難しくなってきた。
息が漏れている程度の声だから
何度も聞き返さなければ
何を言っているのかさっぱりわからない。
夜間、ヤスオがコールボタンを押してきた。
スピーカーを通すとますます意味不明。
仕方がないので部屋に行ってみる。
ヤスオさん、どうかしましたか?
「こうふうひほひへ」
は?
「こほうふうひゃほ~ひへぇ」
え? 昆布茶を飲みたいんですか?
こんな真夜中に昆布茶飲むんですか?
するとヤスオ、ひいひいひいと
声にならない声で爆笑している。
だよね、そんなはずないよね?
明らかに私の聞き間違いだ。
もう一度、口元に耳を近づけて聞いてみた。
やっと、理解。
「空調機をみて」だ。
部屋が寒いから暖房の温度をみて!と
ヤスオは必死に訴えていたのだ。
いやだよ
まるで入れ歯を外したジイサンと
耳の遠いバアサンの会話じゃないか!?
しかし表情が乏しくなって笑うことも少ないヤスオを
ひいひい笑わせたことで
その日の介護は100点としよう。