ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

ケイコ日記ーその11

2017-05-17 23:57:05 | 日記
ケイコが鏡の中の自分を“女の子”と呼ぶようになったのが
かれこれ半年前。

物を盗んでいくという“女の子”に対して
はじめは目を吊り上げて説教したり
「出て行け~!」とクイックルワイパーを振りかざしたりしていたが
薬の調整が功を奏したのか
最近はご飯をあげたり(鏡に映った自分の口元にグイグイとおかずを押し付ける)
「そんな格好をしてたら風邪を引くわ」と自分のセーターを差し出したり
(そうするケイコは下着姿である)と
穏やかに付き合っている。

どうやら退治する対象から世話する対象へと
“女の子”の立ち位置を変えたことによって
うま~く共存しているらしい。

しかし、それでも“女の子”がケイコの生活に深く関わっているのに変わりない。
鏡の中の“女の子”に、ケイコは憑りつかれているのだ。

今日、半年振りにレビー小体型認知症の権威と言われる医師を訪ねた。

鏡の中の“女の子”について医師に相談すると
彼はあっさりと、いともあっさりと言った。
「レビーの場合、鏡は撤去するのが原則です」

なんだよ~、そんな大切なこと、もっと早く言ってほしかったわ。

病院から帰り、私は大急ぎでケイコの部屋に向かう。
手先の器用な同僚に頼んで作ってもらった紙製のステンドグラスを
洗面台の鏡に貼るために。

これで、妄想から生まれた“女の子”は覆い隠された。
ケイコはどんな反応を示すのだろうか。





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