ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

ケイコ日記―その5

2016-10-13 00:28:01 | 日記
昼食は、ケイコが夫・ハルオとゆっくり対面する貴重な時間である。
さらに言えば
ケイコが自分のおかずをハルオの茶碗に投げ入れるなどして夫の栄養面を気遣う
彼女が妻らしくあれる時間でもある。

ところがこのところ認知症の症状がますます悪化したケイコは
主人・パパ・ハルオさん・息子の認識がメチャクチャになってきた。

息子を探しているというから
ずいぶん昔に亡くなったという息子さんの死を
未だ受容できていないのかと思ったら
探しているのはハルオのことだったし
またあるときはハルオのことを「この子は」と息子扱いしたり…

ははぁん、ご主人と息子さんを混同しているんだわね。
スタッフはそう思っていた。

しかし、今日のこと。

昼食でハルオと対面に座っていたケイコが
私を呼び止めて言った。

「あの、主人はご飯を食べているんでしょうか?」

え? ご主人なら目の前に座っていらっしゃいますよ。

そう言うと、ケイコはクスリと笑って言い返した。

「いやだ、これはオジイチャンですよ」

え? ケイコさんとこの方、ご夫婦じゃないの?

「だから、これは私のオジイチャン。主人はもっと若いわよ」

ありゃまぁ・・・

己の稼ぎで妻に何不自由ない老後生活を与えているにもかかわらず
妄想によって妻から言われなき浮気疑惑を抱かれたたハルオは
とうとう
オジイチャンにまで降格してしまったのか…

ああ、さんざんなハルオ。悲しいハルオ。

ただ、そんな彼にも一つ朗報が。

前回のブログで書いた
「自力で好物の蕎麦を食べるための箸」のサンプルが、今日、届いた。
試してみてもらったら、これが使える!!
微調整と使うコツを覚えるトレーニングは必要だろうが
本人は意外に乗り気で、練習してみたいと言う。

さんざんなハルオだが
自分の手で箸を使い、大好きなお蕎麦をすする日は
遠からずやってくるだろう。
頑張れ、ハルオ!
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