あほう村の九助/大川 悦生・文 福田 庄助・絵/ポプラ社/1969年
岡山の昔話がもとになっているといいます。
山奥の村。みんながちっとも年貢米をおさめないので、業をにやした代官が村にやってきて、小さな田んぼも残らず調べ、縁の下にかくした米をとりあげるぞと、いばりくさってやってきます。
すこしは世間をしっている九助と村人たちは、あの手この手で代官を翻弄します。
その手口は?
まずは褌姿で代官をおむかえ
チョーズ(てあらい水)をまわせといわれると、長ーい頭の三人を
魚をだせといわれると、畑にうめて、こやしをかけた鯛をだし
大根おろしをだせといわれると、縄でくくった太い大根を天井裏から何本もぶらさげ
床をとれと言われると、床の間の柱をギーコギーコと切ってしまい
代官があきれて帰ろうとするとヘヘラヘヘラとみんなの笑い声で見送ります
痛快なあほう村のお話。あほうとよばれている村なのですが、村人のほうが一枚上手のようです。
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