どんぴんからりん

昔話・絵本いろいろ。語るのを目的としたものでしたが・・。それにしてもまるで森に迷い込んだ感じです。(2012.9から)

ふとっちょねこ・・デンマーク、ついでにペロリ、はらぺこねこ、おなかのかわ

2017年08月25日 | 絵本(昔話・外国)

                ふとっちょねこ/ジャック・ケント・作 まえざわあきえ・訳/朔北社/2001年

 ねこがおかゆから始まり、なべ、おばあさん、スコホッテントット、スコリンケンロット、5羽のトリ、踊っている7人の女の子、ピンクのひがさをさした女性、牧師さんを次々に食べていき、最後はきこりがおなかをばっさり切ってみんな無事にでてくるという繰り返しが楽しい話です。

 同じ内容の「ついでにペロリ」(東京子ども図書館編・発行/おはなしのろうそく6)で語られる方も多く、早口で食べたものを次々に繰り返えされるのを聞くのも楽しい話です。

 ねこのおなかが、だんだんふくらんで、そのまま空に浮かんでいくのではないかと心配になります。

 「ついでにペロリ」では、ねこのおなかがどうなるのかは不明ですが、絵本では、最後に、ねこのおなかにはおおきなバンソウコがはってあって、笑わせます。

 絵本ではスコホッテントット、スコリンロットと人の名前ですが、「ついでにペロリ」では、つむじまがり・へそまがりとされていて親しみやすくなっています。




                   はらぺこねこ/文:木村由利子 絵:スズキ コージ/小学館/2007年

 もとは、「ふとっちょねこ」とおなじく、北欧民話よりとありますが、木村由利子さん文です。

 なにしろ飲み込むもののスケールが大きい。

 おかゆとお百姓さん、そのおかみさん、牝牛ときつねと、野ウサギとオオカミとクマと結婚式の行列、お葬式のご一同までは、まだいいのですが、食べるものに困って?月も太陽も食べてしまうという貪欲さ。

 ねこくん、月を食べたら夜真っ暗で困るし、太陽がなくなったらこの世は闇だよ、と突っ込みたくなりました。

 でだしが、おおぐらいのねこで、飼うのが嫌になったお百姓さんが、ねこの首に石をくくりつけて、川にしずめてしまおうと考えたことが発端です。

 「ふとっちょねこ」では、原因がでてこないので、こちらのほうがやや説得力がありそう。そうはいっても昔話の世界を楽しませてくれます。

 スズキコージさんの絵は、ねこがペ-ジいっぱいにえがかれ、迫力満点。天にとどくまでおおきくなったねこが、やぎの一突きで川に真っ逆さまの場面や食べられたみんながぞろぞろでてくる終わりが、スズキさんならではの世界です。


                 おなかのかわ/瀬田貞二・再話 村山知義・絵/福音館書店/1977年


 1975年に月刊「こどもとも年中向き」として発行されています。

 再話とありますが、どこの国かはわかりませんでした。このあと「ふとっちょねこ」「はらぺこねこ」をみて、北欧の昔話からとられてるようです。

 表表紙と裏表紙を見開きにすると、ねこのおなかのあたりから鉄砲をかついだ兵隊がでてきています。

 オウムからごちそうによばれみんなたいらげたあと、オウムまでまるのみにしたねこ。

 おばあさん、うまかたとろば、おうさまとおきさきさま、へいたいもぞうもまるのみ。

 次に飲み込んだのはカニ二匹。

 ねこのおなかのカニ。「それじゃ うでを ふるおうか」と、はさみで おなかにじょきじょきあなをあけると・・・・・。

 ねこが「おなかのかわ」を一日かかって縫うというラストがなんともいえません。

 村山知義(1901-1977)演出の芝居は何本か見たことがありましたが、こんな絵もかかれていたのは新しい発見でした。

 遠くから見ても絵はよく見えるので、読み聞かせにも適しているようです。

 「赤ずきん」でもオオカミのおなかから、たべられた赤ずきんとおばあさんがでてきますから、子どもは素直にうけとめてくれそうです。

 それにしてもねこの胃袋の巨大なこと。

 このもとはアメリカのブライアントのお話集から鈴木三重吉が訳した物語を、村山知義が描いた絵本で、瀬田貞二再話で、こどものとも年中向きとして新版が発行されたようです。

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