どんぴんからりん

昔話・絵本いろいろ。語るのを目的としたものでしたが・・。それにしてもまるで森に迷い込んだ感じです。(2012.9から)

ガラシとクルピラ・・ブラジル

2017年05月16日 | 絵本(昔話・外国)

                ガラシとクルピラ/陣内すま・文 ヴァンベレーラ・絵/福音館書店/1992年

 インデイオの昔話で、作者はブラジルにながく住まわれています。

 絵は黒と白,文は赤で、木々のたくさんの葉の一枚一枚が精密にえがかれ、アマゾンの鬱蒼とした森の雰囲気がとてもよくでているように思いました。

 アマゾンのほとりに住むガラシ少年は、父親とはやくジャングルで狩りをしたいと思っていましたが、母親は「もっと弓の練習をして、クルピラのこともしらなくてはね」といいます。

 父親は、「クルピラは、無駄に木を倒したり、子どもの動物やお腹に赤ちゃんがいる動物を捕まえようとすると、狩の邪魔をするんだよ。」とおしえてくれます。

 やがてガラシ少年は狩りについていきますが、途中で父親とはぐれて一人ぼっち。小さなタツー(アルマジロ)をみつけおいかけますが、もうすこしでつかまえそうになったとき、フォーフォーと口笛の音が聞こえます。口笛に気をとられているうちにタツーはいなくなってしまいます。

 足あとをみつけ、その足あとをたどっていくと、激しい息の音がガラシ少年のあとをおいかけてきます。おそろしくて足の力がぬけて、体中がわなわなとふるえだし、気を失ってしまいます。

 やがて目をさましたガラシ少年は月あかりをたよりに、やっと村に戻ることができました。

 村では大きなタツーがたき火の上にのせられていました。
 ところがピューンと強い風がひとふきするとジャングルからイノシシに乗ったクルピラが現れ、しばられていたタツーもくるりとおきあがり、クルピラとかけ去っていきます。

 ガラシ少年がおいかけていたタツーは子どもで、親たちがつかまえてきたタツーにはお腹の中に赤ちゃんがいたのです。

 クルピラは森の守り神。動物を見守ってくれるのですが、大好物はカシリ(お酒)、ベイジュー(おいもでつくったビスケット)、たばこで とても人間的です。雪男のイメージで描かれています。

 しかし、動物をまもりながらも、一方では人間に狩りのルールをおしえてくれる存在です。

 月が独特で、模様のようなマンジョカいもも記憶に残りました。、


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