日本の昔話 下/稲田浩二・編/ちくま文芸文庫/1999年
ある分限者の母親が娘をええとこに縁付けようと毎朝、氏神さんに参拝していたところ、それを聞いた小僧が、縁の下に隠れ、明日の朝、この社であった男がそちの婿であるとというお告げをします。
これがうまくいって、小僧は分限者の娘をもらうことになるが、嫁入りの日、振る舞い酒でぐでんぐでんに酔っぱらった人足が寝込んでしまいます。
そこへ殿さまが通りかかり、籠の中の娘をみて、自分の嫁にしたいと、娘をつれ、籠にはかわりに牛の子をいれて知らん顔して帰っていきます。
やっぱり悪いことはならん。正直にせにゃならんという結び。
この話は日本各地にあるといいます。たしかに牛と入れ替わるという点では、ネット上でもいくつか見られます。
古く十一世紀インドの古典「カター・サリット・サーガラ」の「ウダヤナ王行状記」に籠にサルを入れて、美女を手に入れる話が源流であろうという解説があります。
「牛の嫁入り」は,明治23年の初代三遊亭円遊の落語の速記が残っているといいますが、いまではすたれているようです。
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