どんぴんからりん

昔話・絵本いろいろ。語るのを目的としたものでしたが・・。それにしてもまるで森に迷い込んだ感じです。(2012.9から)

夢を買った話

2017年05月03日 | 昔話(日本)
                       宇治拾遺物語/川端義明/岩波少年文庫/1995年初版
                       日本の昔話/柳田国男/新潮文庫/1983年                 
 
 宇治拾遺物語に、夢占いの女のところで、備中の国司の長男が相談しているのを聞いた郡司が、夢を引き取り、ひたすら勉強し、やがて遣唐使になって、長い間学問や技術を習い覚え、やがて大臣にまで任命される「夢を買った話」があります。

 当時の役職なので少しイメージがわきにくいところがありますが、話はシンプルですから、語ってもよさそうな話です。

 「夢見小僧」は正月二日に見た夢を話すことからはじまりますが、ここでは最後になってみた夢を話します。
 「味噌買橋」も夢がテーマです。

 「夢を買うた三弥大尽」は、夢をお酒で買いとります。

 日向の国の三弥という貧乏な旅商人が、仲間と二人連れで旅の途中、一休みしていると、連れが珍しい夢をみたといいだします。近くの山に金がいっぱいになっているところがあるというのです。
 三弥は、何日の後に、一人でこの土地に戻ってきて、山を捜しまわり、外録という金山を見つけ出します。

 「夢を買うた三弥大尽」では、この人が死んでしまうと、すぐに大地震がおこって金山が崩れ、今では沼になっていると結んでいます。

 話を聞いた人が、本気にして探さないように忠告したのかも。

 宇治拾遺物語の方は、ひたすら努力して大臣になるというのですから、夢はきっかけになっただけのようです。 
 
 夢では、福井県に「夢と財宝」というのがあります。

 越前のある村の源治という一人者の男がいましたが、源治はろくに働きもしないで、何か楽に儲けられな
いかといつもいつも思っていました。

 年の瀬を迎えた早朝、あたりには霜が降りてすっかり白くなるなかで、隣に住む働き者の爺さんが、霜の降りている庭に出て何かを探していました。

 隣の爺さんは「菅笠程のサイズで丸く霜の降りてないところを掘ると、宝が出てくる」という夢のお告げがあったことを話します。

 それを聞いた源治は、夜の間に爺さんの家の前に菅笠を置いて、丸く霜の降りていない場所を作ります。翌朝、そうとも知らない爺さんは、源治の作った丸い場所を見つけて、さっそく掘り始めます。

 源治は冗談のつもりでしたが、なんと驚いたことに本当に小判の詰まった壺がでてきます。これには源治も驚き、自分の家の庭でもやってみようと考え、その夜、源治は沢山の菅笠を買って自分の庭に敷き詰めますが・・・。
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