どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ロンポポ・・中国

2017年08月15日 | 絵本(昔話・外国)


    ロンポポ/作・絵:エド・ヤング 訳:藤本 朝巳/古今社/1999年

 母親が、おばあさんの誕生日のお祝いに出かけ、家に残った三人の娘。

 そこへ夜オオカミがやってきます。おばあちゃんというので、戸をあけてしまった三人。

 いちばん上のシャンは、一度食べたらいつまでも元気にいられるという銀杏のことをオオカミに聞きます。

 木には登れないというオオカミに、銀杏をとってきてあげると、三人は外にでます。

 いくらまっても三人が帰ってこないので、イチョウの木までいくと、三人は木の上。

 かごにのって、縄を放り上げたら、ひきあげるという娘のいうことをきいたオオカミ。

 一回目は、一人で、二回目は二人で、三回目は三人でひきあげるのですが、途中で縄をはなすと、三回目にはオオカミは地面に落ちて死んでしまいます。

 ロンポポは「虎姑婆」と書くようですが、漢字だとオオカミというのがイメージしにくいようです。

 絵は、中国の屏風絵の手法をとりいれられていて、二つの分割されているページがありますが、独立した絵ではなく一枚の絵になっていてもおかしくなく、他の絵本にみられない特徴があります。
 暗闇の中のオオカミは ぼやけているようにみえながら怖さが伝わってきます。そして三人の目の向きに注目です。

 千年以上も前の昔話がもとになっているというのですが、すぐに思い浮かぶのは「おおかみと七ひきのこやぎ」
で、こやぎと娘というちがいはありますが、同じ話型です。


終戦の日

2017年08月15日 | 日記

 今、「全国戦没者追悼式」が開催されています。

 終戦が8月15日というのは、日本では当然のようですが、各国は必ずしも8月15日ということに限らないということ。

 アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、ロシアでは、9月2日を対日勝戦記念日と呼んでいるようだ。なぜならこの日は東京湾上のアメリカ戦艦ミズーリで降伏文書に署名をした日。

 ロシアでも9月2日を「第二次世界大戦終結記念日」に指定したのは2010年といいます。

 また、中国との関係では、国民政府と降伏文書を調印したのは9月9日。


 この前後の動き
 1945年8月14日:日本政府が、ポツダム宣言の受諾を連合国各国に通告した日
 1945年8月15日:玉音放送により、日本の降伏が国民に公表された日
 1945年9月2日:日本政府が、ポツダム宣言の履行等を定めた降伏文書(休戦協定)に調印した日
 1952年4月28日:サンフランシスコ平和条約の発効により、国際法上、連合国各国(を除く)と日本の戦争状態が終結した日

 国際法上の終戦というのは、サンフランシスコ平和条約というからややこしい。サンフランシスコ平和条約には、ソ連等共産主義諸国が条約を締結していないので、国際法上は、戦争状態が終結していない国もあるということ。

 樺太では8月11日から8月25日にかけ、日本の内地であった樺太南部で、日本とソ連の間で戦闘があったといいます。 

 テレビで若い人が、終戦の日をしらないとインタビューに答えていましたが、こうしてみると終戦というのをあらためて考えてみる必要もありそうです。