Flour of Life

煩悩のおもむくままな日々を、だらだらと綴っております。

映画「忍びの国」(7月9日)

2017-07-11 00:07:55 | 映画


嵐の大野君が主演の映画、「忍びの国」を見てきました。


時は戦国。伊賀一の忍び・無門は、誰よりも腕が立つものの怠け者で、武家出身の女房のお国の尻に敷かれている。
その頃、織田信長は天下統一を目指し、伊賀周辺の国を次々と平らげていた。伊賀の忍者衆を統べる十二家評定衆は、戦わず織田に恭順することと決めるが、評定衆の1人下山伝兵衛の息子・平兵衛は、人を人とも思わぬ伊賀忍者の在り方に疑念を抱き、ある計画を実行する-


公式サイトはこちら

※公開されたばかりなので、今回はネタバレを極力避けて書きました。でも完璧に避けてるわけではないので、その辺はお許しください。


原作は「のぼうの城」の和田竜。戦国時代、織田信長の息子・信雄が率いる織田の軍勢と、伊賀の忍者衆が戦った史実を基にした、歴史娯楽小説です。
映画化が決定してから私も読みましたが、読んだ直後は「これをどうやって映像化するの~?」と、頭の中がはてなマークでいっぱいになりました。

ですが、いざ見てみると小説をそのまま映像化しているわけではないにしても、原作を読んだ人が「これはあの場面の改編だな」と気づいてにやりと出来るレベルには再現されていて、かなり満足できるクオリティでした。2時間の尺に収めるために、いろいろカットされた場面もありましたが、必要不可欠な要素はきっちり押さえてありましたし。

カットされたのは場面だけでなく、登場人物も結構カットされていました。キャスト発表時、原作で出番が多くて、しかも実在の人物がモデルのあの人が映画には出てこないと聞いて驚きましたが、いざ映画を見たらいなくてもさほど物足りなく感じませんでした。もし、これが映画じゃなくて連続もののテレビドラマだったら、映画でカットされたあの人とかあの人とかあの人にも出番があって、忍びの必殺技ももっと登場したのかもしれませんが、それはないものねだりですね。どのみち、テレビの小さい画面で見たら物足りなさそうだし。

ネタバレになるので内容についてはあまり触れられませんが、主演の大野君をはじめ、全キャストが適材適所で無駄がなく、映画の世界にするりと違和感なく入っていくことが出来るようになっていたのはすごいと思います。原作にしても映画にしても、「忍びの国」に出てくる世界の価値観は現代とはほど遠く、登場人物に感情移入しにくくなりそうなのに、説明的なセリフを使わずに役者の力量でねじ伏せてました。なので、映画を見る前は伊勢谷友介は日置大全をやるには線が細すぎるから、下山平兵衛役の鈴木亮平とチェンジした方がいいんじゃないかと勝手に思っていたのに、見終わった時には「これでよかった」と納得していました。織田信雄役の知念侑李君も、全身からビシバシ小物オーラを漂わせる演技がすごく信雄らしくてよかったです。彼の演技を見たのはこれが初めてだけど、持ち味を生かしてこれからも頑張ってほしいです。再来年の大河に出ないかな~。あと、でんでんがすごくでんでんでした。他の役者だとこうはいかなかったと確信できるくらい、でんでんでした。

人を人と思わぬ「虎狼の族」である伊賀の忍びたちの振る舞いには、残酷な場面が多々あるのですが、それをコミカルに描写することで、彼らのドライさは現代人に通じるものなのだと感じさせられてどきっとしました。これは小説を読んだ時も感じたのですが、映画だと映像を通してさらに伝わってきて、心にずしんと残りました。

で、大野君演じる無門についての感想ですが、アクションは期待通りいやそれ以上、番宣では鈴木亮平演じる平兵衛との一騎打ちがよく取り上げられてましたが、映画冒頭の満島真之介演じる次郎兵衛や日置大全とのバトルも見ごたえありました。俊敏な動きだけじゃなく、時には力と力で対決する場面もあって、何度もスクリーンを食い入るように見つめてしまいました。もちろん、CGやワイヤーアクションを使ってる場面もありましたが、生身のアクションの熱さのほうが圧倒的でした。もしリモコンがあったら、そこだけ何度も再生してたよ。

石原さとみ演じるヒロイン・お国はというと、石原さとみ史上最もハマり役なんじゃないかと思うほどはハマってました(※個人の感想です)。低めのハスキーボイスで、彼女がずけずけ言うたび、無門が凹むのが面白かったです。そんなお国の価値観もまた、現代人とは異なる「武家の姫」としてのものなのでまた理解しにくいところなのですが、石原さとみにはそれを押し切れるかわいさがあるので、なんとかなってました。

そんな無門とお国のカップルが、映画の最後にどうなるのかというと…ネタバレになるので伏せますが、原作既読でこうなることを知っていた私でも、思わず泣いてしまうほどの名場面でした。原作を読んだ感じでは、ここはもっと拍子抜けするような場面だったはずなんですけどね。役者ってすごいですね。つか大野君がそんな引き出し持ってたなんて。

映画の中で唯一解せなかったのは、國村隼演じる北畠具教が割と簡単に死んでしまうこと。息子の山崎賢人を旧石器時代に飛ばすことができる國村隼が、あんなあっさり殺されるなんて…織田の軍勢なんて1人で呪い殺せそうなのに…。


映画のラスト、原作と違っていたのは意外でしたが、これはこれでその後の無門の人生についての想像(というか妄想)が膨らんで楽しめました。なんせ、映画を見た数日前に、朝ドラ「ひよっこ」で家康の伊賀越えエピソードを一つ知ったばかりだったので…。家康を助けた伊賀の者というのが、もし無門だったら…?とか。いや、妄想だけど。続編とかなさそうだけど。

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