Flour of Life

煩悩のおもむくままな日々を、だらだらと綴っております。

「平清盛」第11話。

2012-03-19 00:41:44 | 大河ドラマ「平清盛」


先週、佐藤義清くんが出家してしまい、イケメン率が若干下がってしまった「平清盛」。
義清の出家は残念ですが、うちの母親みたいに藤木直人と玉木宏の見分けがつかない人には
これでよかったのかもしれませんね。うん。

では、第11話の感想に入ります。詳しいあらすじは公式サイトでご覧くださいませ。

佐藤義清の出家は、各方面に影響を与えたようで、待賢門院璋子(以下たまちゃん)は、
自分のせいで義清は世を捨てなくてはならなくなった…よよよと泣いておりました。
そんなたまちゃんを、堀河局は
「待賢門院様のおかげで義清は人をこいしく思うことの罪深さを知ったのですよ」
と慰めます。確かに、義清の“たまちゃんを救えるのは自分だけだ!”という驕りは、恋するものの罪と
いえなくもないですね。恋ってこわいなぁ。ここで一旦オープニング。

オープニングが終わっても、義清ショックはまだ続いておりました。はい、先週義清にその存在を完全に
忘れ去られていた崇徳帝です。相変わらずこぎたねー恰好をした清盛から、義清が出家の際に詠んだ歌を
聞いて、ショックのあまり固まっておられました。うーん。気の毒。例えると、
“ずっと好き好きアピールしていた相手が、自分に何も言わずにこっそり結婚してた”
みたいな心境でしょうか。うわーなにそれ、キツすぎるわ奥さん。
“心の恋人”義清が自分に何も言わずに去って行ったことで目の前が真っ暗になった崇徳帝ですが、そこに
清盛がさらに追い打ちを。

「帝は白河法皇の御子だそうですが、実は私もそうなんでーす☆お兄さんって呼んでいいですよミャハ」
(後半は嘘です)

目の前にいる小汚くて教養がなさそうな男が自分と腹違いの兄弟と聞いて、さらにショックを受ける崇徳帝。
そんな帝に清盛は“オレはもののけ(=白河法皇)のことなんて気にせず、面白く生きていくZE!!”と
聞かれてもいないのに宣言します。いや、いまそんなこと言われても帝の耳には入ってないと思うよ、うん。

それにしたって清盛と異母兄弟だなんて、崇徳帝気の毒すぎます。義清と兄弟なら、血の涙を流して喜んだ
ことでしょうけど。一部の腐った人たちが(盛国でも可)。

清盛に「オレは好きに生きる!」宣言された崇徳帝ですが、ここにきてようやく皇子がお生まれになりました。
重仁親王です。自分に男の子が生まれたからには、養子にした弟よりも自分の子を後継ぎに…と思うのが世の常。
しかし、そんな帝の意向に関白・藤原忠通は
「皇子と言えども、たかが女御の産んだ子ではないか!」
と文句たらたら。そこで美福門院・得子(以下なりちゃん)はまた一計を案じます。
それは、躰仁を蹴落として重仁を東宮にするのは鳥羽院の不興を買うから、まずは崇徳帝が躰仁に帝の位を
譲ってから、重仁を帝にすればいい、と崇徳帝に進言することでした。傍で聞いてもうさんんくさい提案ですが、
なぜか崇徳帝はこの提案をあっさり飲んでしまいます。いままでさんざんな目に遭ってるくせに、女狐・なりちゃんの
企みにコロッとだまされるなんて、帝はウブだったんですねー。それとも、義清にハートブレイクしたショックで
判断力が鈍ってたのかな?崇徳帝としては、躰仁に帝位を譲った後は、自分が院政をしこうと思ってのでしょうが。

しかし、いざ帝位を躰仁(=近衛天皇)に譲ったら、自分の息子ではなく“弟”に位を譲ったことになっていて、
父帝として院政をしくことができなくなっていました。書類の文章をちょこちょこっといじって、内容を大きく
帰るっていうのは現代のお役所でも行われてそうですが、1000年も前からやってたんですね~怖い怖い。
なりちゃんにハメられたことに気づいた崇徳帝のブチ切れぶりはなかなか見ごたえがありました。そのまま
怨霊になれそうな感じで。

(※このドラマのなかでは悪だくみはすべて得子のしわざ、ということになってますが、実際の首謀者は忠通
  だったのでは…という説が有力なようです。あと、史実では崇徳帝は得子にやられっぱなしではなく、むしろ
  積極的に攻撃していたそうです。まあ、ドラマと史実は別物ですが…)

ところで、崇徳帝が退位して上皇になったので、鳥羽上皇は出家して鳥羽法皇になりました。三上博史、スキンヘッドの
ヅラが似合ってません。。。

近衛帝の母親であり皇后となったなりちゃんの威勢はとどまるところをしらず、平氏一門の間では
「そろそろ鳥羽法皇だけじゃなくてなりちゃんにもしっぽ振っといたほうがいいんじゃねー?」
という意見が出ていました。正月を祝う宴の最中だというのに、生臭い話をしてるもんですねぇ。
平氏の間では、なりちゃんにペコペコするべきだというものもいれば、あの女の天下などいつまでも続かない、と
一蹴するものもいて、どちらの意見にも「さよう、さよう」とうなづくだけの脳みそ筋肉マンもいました。
そんな風にああでもないこうでもないと堂々巡りの話をするだけの連中を、清盛は「くだらない」とバッサリ。
その割に具体的な代替案は出さないので、これにはいつもは兄ラヴな弟の家盛もイラッとしていました。

むさくるしい男ばかりの宴会が、一触即発の険悪なムードになったところで、きれいどころの嫁さん三人が登場。
新年を祝う雅な合奏で、その場の空気を穏やかにしてました。しかし、家盛はいつのまに嫁を貰ったんだ…?
女たちが真面目に演奏している間、男どもはべらべらと自分の感想を述べてましたが、演奏中は静かにしてほしい
ものですね。

場面代わって、時子の家。時子の妹の滋子が、庭でちょっぴりお行儀の悪いままごとをして遊んでいます。最初、
いつの間に時子は子供を産んだんだー誰の子だーと思いましたが、妹だったんですね。何歳差なんだろう…。
この場面で、時子は源氏物語の、朧月夜と源氏が出会う場面を読んでました。「朧月夜に似るものぞ無き…」の
ところです。なんでここを読んでたんでしょう。源氏物語詳しくないのでよくわかりません。
朧月夜といえば、光源氏以外の男性を選んだ数少ない女性の一人ですが、なんか意味あるんでしょうかねぇ。

源氏物語を読んで相変わらずメルヘン全開な時子のところに、明子が訪ねてきます。なんでも、貴族の娘たちに
琵琶を教えるからその手伝いをしてほしい、とのことでした。その申し出を一応了承する時子でしたが、実は
しばらく琵琶をさぼっていたようで…貴族の娘たちの前で、怪しげな琵琶の音を響かせていました。この場面は、
最近むさい男のほこりっぽい場面か宮中の昼ドラばっかりだったので、深キョンならではのコメディタッチが
見られて楽しかったです。

で、そんな感じで琵琶教室の進行が滞っていたところに清盛が帰宅。いっきに画面が埃っぽくなりました。
上半身裸の男たちがわらわらとやってきたので、貴族の娘たちは戸惑っています。しかし、そんな時でも
清盛の家来たちの中で唯一の爽やかイケメン(ちょっとトシ食ってるけど)盛国はぬかりありません。
たまたま屋敷に来ていた貴族の娘の侍女・波子を見初めます。さすが上川さん、抜け目ありません。

盛国が波子を気に入ったのを一瞬で見抜いた明子(これはこれで怖い…いや凄い)は、清盛に盛国と波子を
結婚させようと提案します。清盛も最初は「あの盛国が結婚!?」と戸惑いましたが、明子の気配り上手に
感心して同意します。うん、私もあの時は同じ気持ちだったよ清盛。上川さんだけはずっと独身でいてくれると
思ってたのにさ…ふっ。

波子との縁談を薦められた盛国は、最初は「私には清盛様が…」じゃなくて「私には結婚なんてまだ早い…」と
渋っていましたが、明子に説得されて波子と結婚することを決めました。いいなぁ波子。よっ、この果報者!!

つうわけで、これで“久しぶりに出番が来たと思ったらいきなり八面六臂の活躍を見せた”明子さんの
死亡フラグが見事に立ちました。あとは…。

さて、ここからは東国にいる義朝さんに中継が入っております。義朝さんはもう山で「はやく人間になりたーい」な
生活をしなくていいくらいには勢力を拡大していました。東国のあっちゃこっちゃで小競り合いに参加しては、
地元の有力な武士一族を子分にし、ついでにその家の娘とナニしてあっちゃこっちゃで子供を作っていたみたいです。
父親に忠誠の証というか接待の一環として、義朝の夜伽を命ぜられる娘は、現代の視点で見れば気の毒ですが、
昔(地域によるけど多分1世紀前くらいまで)はごく普通にあったんですよねぇ。最近の女性上位大河を見慣れてる
視聴者には、刺激がちと強すぎる気がしますが。でもまあ、相手は玉木宏だから、いいのか(<おい)。

義朝が東国のあっちゃこっちゃで子分&子供を作っている頃、都にいる由良姫は、義朝の父・為義をギリギリ
しめあげていました。「源氏の棟梁ともあろうかたが、しがない検非違使などなさって」など、ネチネチ。
由良姫のいびりがあまりにひどいので、さすがの為朝もキレますが、キレたらキレたで今度は由良姫が
「私はただ義朝殿に会いたいだけなのに~」
と泣き崩れました。仕方ないので姫にハンカチを差し出す為義。いい人すぎるぜ、アンタ。

由良姫と為義のやりとりにほのぼのしたところで、場面は宮中のドロドロドラマにチェンジ。
国母になったなりちゃんは、もはやすっかり権勢を失ったたまちゃんにダメ出しをするかのごとく、
たまちゃんの近臣がなりちゃんを呪詛したといういいがかりをつけます。証拠の品として、呪詛に使われた
人形(全身にびっしり呪詛の文言が書かれていて、結構怖い)が出されますが、たまちゃんはこの人形は
かつで自分がなりちゃんの出産祝いに贈ったものだと見抜きます。あんなシンプルな人形なのによく見抜けたなーと
思いましたがそれは置いとくとして、つまり、この呪詛事件はなりちゃんの自作自演だということです。
まあ、正直、こうなんでもかんでも得子のしわざ、ってことにするのは物語として単純すぎてどうかと思いますが、
松雪さんの悪女演技が見とれるほど上手いので、気にしないように努めます。

宮中での権力争いとかいろいろもろもろな事に疲れ果てたたまちゃんは、出家を決意します。
出家するからには、鳥羽法皇ともマジでお別れです。これもプレイの一環かもしれませんが。

さて、ここから先は清盛ターン。さっきの死亡フラグの回収です。清盛と神社に行った明子は、帰り道で
うずくまって苦しんでいる物乞いを介抱します。しかし、これがまずかった。明子は物乞いから疫病をうつされ、
病気がうつってはならぬからと、清盛は明子のそばに行くことを禁じられてしまいます。気の毒ですが、
あんなアホでも一応平氏の御曹司ですから、己が身を大事にしてもらわねばなりません。パニくった清盛は
宋の薬を手に入れるために博多に行くと言い出しますが、盛国に止められます。盛国も大変です。新婚なのに。

薬がだめなら、この時代病気にかかった人(ただし金持ちに限る)のテンプレ、加持祈祷です。清盛は
邸に僧侶をたくさん呼んで明子の病がよくなるように祈祷させます。明子が危篤なのを知らず、たまたま
遊びに来た時子も、琵琶を奏でることで母親の容体を案じる幼い子供たちを慰めます。相変わらず、琵琶の
腕はアレだったようですが。

いまわの際、明子は
「まだ海を見せてない、船にも乗せてない」
と嘆く清盛に
「あなた様の瞳に映る海を、船を見ておりましたから」
と言い残し、息を引き取りました。いままで清盛とともに生きてこられて幸せだった、と。

ここまでで終われば切なくて悲しい夫婦愛の物語…で終わったんですが、明子が死んだことに清盛は逆上。
お前らの祈祷なんて役に立たんかったやんかーい!と僧侶たちに襲いかかります。気持ちはわかりますが
お坊さんを足蹴にするなんてなんて罰当たりな。暴れまわる清盛を、盛国が

「恨むなら宋の薬を買えなくした法皇を、疫病を流行らせた朝廷を恨みなさい、皆が健やかに生きる国を
あなたが作るのです!」

という、もう今更ですがお前が主人公かと突っ込みたくなるような立派なセリフで抑え込んで今週は終了。
忠盛父ちゃんが、ドン引きしつつも「これがもののけの血か…」と言いたげな目で清盛を見ていましたが、
なんというか、まあその…これはサブタイトルとのこじつけっぽのでスルーします。

来週の12話は、清盛が久しぶりに京に戻ってきた義朝と再会。相変わらずしょうもない小競り合いをするみたいです。
玉木宏とケンイチさんの絡みを見て、藤木直人は出家して退場したんじゃないのかと母親が混乱するのが予想できて
いまから心配です。。。


2 コメント

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こっちの漫画は大河無理か (あべ)
2012-03-23 00:22:28
田舎の幕末ほのぼのマンガ
http://ampiyampi.web.fc2.com/index.htm
興味深いですね (もちきち)
2012-03-23 12:48:44
>あべさん
こんにちは。
リンク先のマンガ読みました。
大河はともかく、NHKBSとかでドラマ化したら面白そうですね。
仙台四郎に、東北へ福を呼んでほしいです。

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