ファーマー・スタジオ「革&ものづくり工房」の日々

人の暮らしに寄り添うものづくりを。
小さな工房で革を中心に体験教室や様々なものづくりをしています。

革縫いの難易度

2017-02-09 09:01:48 | 日記


陶芸やグラフィックデザイン、絵画や木彫など様々なものづくりをしてきましたが

革縫いについてはクラフトの中では難易度が高い方だと思います。

一つは「革」という素材の扱いが「布」や「紙」「粘土」といったものよりも手間がかかるということ。

買ってきた革をそのまま使うのではなく、トコ(革裏)やコバ(切り口)を磨いたり、

革のなめし方によって使う溶剤を変えたり、使用するまでの処理が幾つもあります。

柔軟性があって厚みのある素材だからこその難しさがあります。

縮みやすい革、硬い革、柔らかい革、革の特性によって扱いも変わってきます。

また成り行きで何となく作ることはできず、最終の完成品をきちんと想定して

段取り通りにきちんと進めることが必要です。

たとえば粘土でお茶碗を作っていて、気が変わってお皿にしてしまう、なんてことは革ではありえません。

財布を作っていて途中でカバンになることはないです。

布のように長さが合わなかったからいせ込むなんてことも出来ません。

私の教室では成り行きで重ねて穴を開けるのではなく(ほとんどの教室では成り行きです)

穴数を合わせて縫い上げるという手間のかかる方法で作っているので

穴数を合わせるテクニックやらで最初の外縫い課題は皆が半年以上かけて作ることになります。

(慣れれば1ヶ月ほどで出来るようになります(個人差があります)。

でもこの方法だととても美しく仕上がります。

そして出来上がった時の満足度や達成感が大きいのです。

ミシン教室もありますが、腕ミシン(アームミシン)という特殊なミシンを使うので

家庭用ミシンで慣れている方も最初は戸惑うでしょう。

ある意味ミシンの方が難しいとも言えます。

カバンの基本の構造を覚えて、細かな技術を覚えていただかなくてはなりません。

ノートに絵を添えてメモをとって、あるいは写メを撮った写真をきちんと整理して見返してもらいながら

手の動きや手順、道具の持ち方まで覚えていただかなくてはなりません。

もちろん家に帰ったらその日に新しく覚えた技術の復習もしてください。

この教室では入会してわずか10ヶ月で独立してお店を開業された方もおられます。

でもそれはその人の努力次第です。

逆に3年間通いながら技術をほとんど習得できず辞めていった方もおられます。

私たちの教室は「革縫いを習得する」ための教室です。

もちろん趣味で縫っておられる方もたくさん在籍していますが、

「覚える」努力はしていただきます。

自己流になっていれば指摘します。

でも自己流になっていても「理」にかなっていれば指摘しない場合もあります。

「なぜ、そうしなくてはならないのか?」という理にかなっていればそのままの方法でも構いません。

でも「なぜ、そうしなくてはならないのか?」を理解せずに自己流になっているのなら、その理由を覚えていただきます。


「さあ、革縫いをはじめるぞ」くらいの気持ちは欲しいと思います。

でも出来上がりを見れば、それくらいの価値はあるのではないかと

思っていただければ幸いです。
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