千一夜物語はササン朝ペルシャ時代にエジプトで集成されたアラビア語の物語で、アントワーヌ・ガランのフランス語訳によってヨーロッパに伝えられました
日本でも明治8年に初翻訳され、今では「千一夜物語」「千夜一夜物語」「アラビアンナイト」という3つの名称で呼ばれています。
この物語の概要とは…
かつてササン朝ペルシャにシャフリヤールという王様がいました。
王様は妃の不貞を知り、女性不信となった王様は、街の生娘と一夜を過ごしては翌朝その首をはねました。
ところが、大臣の娘であるシェヘラザードがこれを止めるために自ら進んで花嫁となります。
そして毎夜王様に物語を聞かせては、佳境に入ると「続きはまた明日」と話を打ち切るのでした。
王様は続きが聞きたいのでシェヘラザードを殺すことなく生かし続け、ついには王様の悪習を止めさせる…
千一夜という題名には、単に数が多いことを示しているだけという説や、文字通り千一夜を示しているという説などいろいろあります。
千一夜が正確な数字であると信じたヨーロッパ人によって次々と話が追加され、アラジンと魔法のランプ、シンドバッドの冒険、アリババと40人の盗賊など、もともとアラビア語の写本にはなかった物語が、現在の千一夜物語の多くを占めているんです。