<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

温泉へ行って同性ご老体の観察を試みた

2017年06月16日 00時03分18秒 | Weblog

壁を隔てた向こう、女湯は始終ざわめいている。黄色い声とまでは行かない。結構甲高い。お喋りを楽しむというのは女性の特技のようだ。男湯には無言の行をした老猿たちが14、5人はいる。顎まで微温湯に浸かっている。ひたすらじっとして。長時間身すら揺らさないで。起きているのか寝ているのか判じかねる。皺の多さからして、随分とご高齢の方も見受けられる。

さぶろうも同じ老人穴の狢(むじな)然としている。是は言うまでもない。老い比べでは負けていない。なにしろ、無毛なのである。頭ばかりか五体の全部も。それから、痩せて痩せて、その上、筋肉がすっかり削げ落ちている。たらんと垂れている

体を洗う仕切りは満杯で、湯舟の中の人たちは空きを待っているようだ。彼等は丁寧に丁寧に長々と洗っている。「おいおい、そんなに汚れていたのかい?」 と揶揄したくなる。ほとほと綺麗好きには感心する。裏表をひっくり返しているのかも知れない。

男の裸なんてさらさら興味はないのだが、湯に浸かっていては何も出来ない。目は開いている。ついつい観察をすることになる。みな、デカイ。骨太。キン肉マン。尻も腰もブルドーザー級で、頑丈この上もない。老いてこの重量を維持するのはタイヘンだろうなと思う。腹が突き出ている。産み月のようにしている。栄養状態がみなさんA級である。目算して100kgはこえているのではないかと思える人が大半いて、目をを奪われる。さぶろうの貧相が嫌でも目立ってしまう。かってはスポーツマンだったのであろう、胸の肉も盛り上がっている。老いても衰えというのが見えない。

そんなこんなを観察した。他にすることとて見当たらない。でも、男性ヌードを見てても詮ない。しかもご老人様のそれである。途中から馬鹿馬鹿しくなって、暗唱している経典の読経を始めた。ムニャムニャムニャムニャと。勿論、無声である。無声の腹話術に近い。声帯の震動だけが伝わってくる。

今日は木曜日。平日であるから、働いている若者の姿はない。一線を退いている人たちでなければ、昼日中から温泉三昧は許されないはずである。

いやはや、圧倒された。肥満というわけでもなさそうだが、肉付きの良さには感じ入った。いやもう舌を巻いた。貧困老人が社会問題になっているが、少なくとも今日の温泉三昧者には当てはまらないように見受けられた。兵隊さんなら、健康状態の優れた甲種合格の人ばかりに見えた。これは良いことである。

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