<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

食事が運ばれてくる前に満腹した

2017年06月19日 02時52分47秒 | Weblog

昨日は唐津に出掛けた。唐津の舞鶴城を間近に見上げられる辺りに水野旅館がある。門構えが江戸時代を遺している。天守閣からは離れている位置だが、ここにも城の名残の石垣がある。それに隣接している。路地が狭い。これで人の目を忍べる。南は砂浜。玄界灘へと続いている。お泊まりになられた皇族方の写真が廊下に掛けてある。時代劇映画のロケ地にもなった。俳優さんたちもお忍びをしに来られるらしい。

家内は唐津の出身である。だから度々唐津を訪れる。ここで一度は食事をしてみたいとずっと念願してきた。結婚後40年が経過した。そしてそれが実現した。念願が叶った。わたしたちは松の古木の下を通り抜ける。「お頼み申す」の掛け声を掛けたくなる玄関である。

入り口は狭い。低い衝立があって畳敷き一畳もない。横へ逸れて石畳の冷たい廊下を奥へ奥へと案内される。部屋の入り口にも上がり石がでんと座っている。隣が茶室だ。控えの間に通される。広い。突き出た一間真四角の欄間には観音像が安置されている。皇族方もきっとここへ案内されたはずである。

風景がからりと開けている。透明な窓の向こうに陽射し眩しい大海がのたうち回っている。沖合には鷹島とそれに隣接する小さな無人島が立ち上がる。鷹島へは宝当神社参拝の船が行き来している。一服の絵だ。横長の額に収まった風景画だ。明るい健康な夏が来ている。

ここに身を置く。心をゆったり横たえさせる。食事が運ばれてくる前に、貧相な一老は既に簡単に満腹した。沖合の二つの小島と白い砂浜と青い海と空を吸い込んだ魂が満腹した。老爺の魂の胃袋はいとも小さかったのである。そこへ殿様鱠のアラの刺し身が到着した。

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