詩集の詩「楽ちん楽ちん」
おれは偉いんだぞう。象なんだぞう。おれの中には神さまがおられるんだぞう。
神さまは宇宙全体のパワーを惜しげもなく与えてくださるんだぞう。それがおれにはわかるんだぞう。
パワーをもらったおれは、この通りさ。元気いっぱいだ。ニコニコしている。
このニコニコの、ニコニコパワーは独り占めができない。おれ一人が受け取れる量をはるかに越えているんだからね。
それも毎朝毎晩次々つぎつぎ送られてくるんだぞう。お金を払ったこともないのに、気前よく次々とだぞう。
だからついついこのプレゼントをたくさんの人にプレゼントしたくなる。おれたちは偉いんだぞうって。みんなみんな偉いんだぞうって。思っている何倍も何万倍も。
おれたちはこんなにこんなに偉いんだぞうって、言いまくりたくなる。みんなにみんなに言わせたくなる。
みんなに元気になってもらいたくなる。宇宙全体のパワーをもりもり受け取ってもらいたくなる。
偉いってことが本当にわかったら、もう偉ぶったりはしないでいい。楽ちん楽ちんになる。楽ちん楽ちんになる生き方があるんだ象。
薬王華蔵第三詩集「おれは偉いんだぞう」より。