田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

誘拐の掟(A Walk Among the Tombstones)

2015年06月10日 07時23分43秒 | 日記

 「96時間」「シンドラーのリスト」のリーアム・ニーソン主演で、米作家ローレンス・ブロックによるミステリー小説「獣たちの墓」を映画化。原作は、元ニューヨーク市警の酔いどれ探偵マット・スカダーを主人公にした人気シリーズの第10作。1999年、ニューヨークでは連続誘拐殺人事件が人々を震え上がらせていた。犯人は身代金を奪うと人質を変わり果てた姿で返すという残忍かつ狡猾な猟奇殺人鬼で、引退した刑事マット・スカダーは事件被害者から犯人探しを依頼される。そんな折、新たにひとりの少女が誘拐される事態が発生。スカダーは交渉不可能と思われる相手と対峙する。監督・脚本は「マイノリティ・リポート」「アウト・オブ・サイト」の脚本家として知られるスコット・フランク。(映画.comより)

 

 

向こうでは随分前に公開された作品だそうで、日本ではなんか他のアクション作に便乗するかのような公開だったから「また~似たようなものばかり」なんて思ってしまいますが、そんなことはないようですね。

ま、でも、アクション作に変わりはないわけで、今回リーアムは無許可の私立探偵という設定です。もちろん、昔は腕利きの刑事でした。心に深い傷を負う事件で刑事をやめ、無許可で営業してますが、実体はやばいことも引き受ける飲んだくれで、定期的に「アルコール依存症の会」にも出席しています。昼間から飲んだくれてる姿を見ると「あれ?ラン・オールナイトだったかな」と非常に混乱します。その上、事件の依頼人が若いイケメンで、彼が密接に絡んでくるので、ますます「ラン・オールナイト」の息子と混同します(私がアホなだけ?)。

ともかく、ヤクの売買で利益を上げ、裕福な暮らしをしている売人だけが狙い撃ちに遭う猟奇殺人事件です。彼らは身代金も要求しますが、殺人そのものも楽しむ(そして混乱している家族を見て楽しむ)変人でもあるので、どれだけ大金を渡しても人質(大方は美しい妻か娘)が無事で返されることは少ないのです。

警察に届け出ることができない売人たち。そこで、「アルコール依存症の会」で知り合った若者が「兄を助けて欲しい」とリーアムに持ちかけ、話は始まります。兄の家に行ってみると、なんとも瀟洒なおうち。そして、弟は外で待っていると言う。うさんくささ満開(笑)。彼(兄)は妻を殺されていたのです。しかも死体は細かく切り刻まれて。

最初はヤクがらみの事件を断るリーアムでしたが、犯人たちのあまりな仕打ちに衝撃を受け、この兄弟に協力するようになります。ここからはさすがにプロ!いろんな事件や事実との関連、リーアムはサクサクと捜査を進めてゆきます。そして起こった類似事件。標的はまたもや裕福なヤクの売人。誘拐されたのは娘です。犯人たちはリストを持っているんですね。

父親(!)に取って代わり自ら交渉するリーアム。「人質を無事に帰さない限り、金は渡さないことをわからせるんだ!」ビビる父親に言い聞かせます。さすが元祖(?)強いダディ。

主演のリーアムはどこまでもカッコいい。飲んだくれてるけど、カッコいい。渋い。なので、犯人たちが誰かと言う謎解きの要素は薄く、わりと早くにわかってしまうし、多分彼らも賢いけれど異常、みたいな設定だと思うんだけど、その辺がうまく描かれていなかったように思うのが残念なところです。

本当の男は口数も少なく、人のことに深入りしたりしない。その辺が、ヤクの売人・兄や途中で知り合うホームレスの黒人少年に対しても徹底されていて気持ち良かったです。

この少年は、才能があるのに親に捨てられホームレスになっている設定で、今回はリーアムも余計な世話まで焼いていなかったけれど、万が一この作品がシリーズ化されたりすると、密接に関わって来るんだろうなぁ、という予感はします。それはそれでおもしろいと思いますが。

それにしても、観客少なかったなぁ(笑)。

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