先日、刹那のブログを勝手に紹介したが、今度は刹那の方でも私のブログを紹介してくれた。
瞬間劇場「
従兄弟」
ありがとう、刹那。
お礼に勝手に私のブログに勝手にブックマークしておきます(笑)。
さて、私が「
悪の道」に誘われた切欠というのはこの刹那であるが、成人してから「悪の道」のスパイラルに拘泥させていった切欠を作ったのは
ダニ・フィルスである。
ダニ・フィルス(Dani Filth 1973年7月25日-)
彼はイギリスの
シンフォニック・
ブラックメタルバンド、
クレイドル・オブ・フィルス(※1)のボーカルである。
超ハイトーンなシャウトボイスから超低音のデスボイスまで、かなりの広域な声質を持ったボーカリストで、ブラックメタル界でも屈指のボーカリストであるという事が分かる。
それと何よりも発する言葉のグルーヴ感が最高だ。
怒涛のごとく書き連ねた歌詞を、あのボーカルで歌い繋げる力量にも参る。
実際、数年前に来日した際(「
Midian」の発売に合わせたライブだった)、その公演を連続2回見てきたが、こんなに興奮したライブを見たことは他に無い(事実、ロイヤルハントやG3のライブのときに寝ていた事があります、私)。
ふと、一昔前の
大槻ケンヂ(※2)にも共通するところがあるなと思いながらも、とにかく、まさに天才なのである。
話を戻して、私を「
悪の道」のスパイラルに拘泥させたアルバムを挙げる。
Cruelty And The Beast(邦題:「鬼女と野獣 」) (1998年)
(ジャケットは複数存在する→参照)あれは忘れもしない、人生を欺くような作業に自己を無理強いしていた時である。
ふと、作業の安めにこのアルバムを聴くことにした。
暴虐の旋律というべき音の波が、しばらく、当時の6畳一間の下宿部屋に響き渡った。
するとどうしたことか、涙が出てきた。どうしようもなく、である。
その後、私は生き方を変えることにした。そして現在に至る。
ちなみに、このアルバムのタイトルテーマは女吸血鬼こと
エリザベート・バートリという実在の人物である。
日本では、比較的最近の作品では映画「
Vampire Hunter D: Bloodlust」(原作:
菊地秀行:
Official)の敵役として描かれていたのを覚えている。
バートリ夫人が本当に女吸血鬼であったか否かには異論もあるらしいが(wiki「
冤罪説参照」)、ともかく、魔術的エネルギーに感化されたのか、いやいや、少なくとも音楽表現の可能性に動かされたのか分からないが、私の「拘泥」は、まさにクレイドル・オブ・フィルスからなのであった。
最後に余談だが、先月、刹那の4番目の兄弟の結婚式に参加したときに、これまでふと思っていた事を話してみた。
私「あのさあ、彼、刹那に似てると思うんだよ(と、ダニ・フィルスの写真を見せる)」
刹那「ん?似てねえよ(笑)」
私「似てるよ・・・いや、似てない?(写真と見比べている)」
刹那「似てないよぉ~(笑)」
私「ああ、似てないな・・・(笑)」
・・・まあ似てねぇよな(笑)。
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※1:公式ページではJava Onでフルコーラスの音源が聴ける。
※2:「詩人オウムの世界」が顕著ではないかと。
とくに「詩人はとある・・・」以下の語りは戦慄に鳥肌が立つ(参照)。