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明日へ続く道

150517 先週の講演会とセミナーで感じたこと

2015-05-17 | DIARY 2
先週の日曜日、午前中は、全国・東京コーディネーター研究会の講演会の司会をして、午後、教室のあの子シンポジウムに参加させてもらった。

シンポジウムで出た不登校の話題では、自分の最近の経験をふりかえりながら聞いていた。
最近、コーディネーターとしてかかわった事例の中で、しぶっている子どもの姿をつきはなし、がんばっている姿を大いに認めたことで、状況がよくなったことが続いた。アドラー心理学の目的論や、行動分析学とかを参考に子どもとのかかわり方を考えて対応した結果である。
去年も同じような対応を提案した子どもがいる。養護の先生から、保健室に来させずに解決する方法は初めだったと言ってもらった。安易に子どもにすり寄ることで状況が悪くなってしまうことが結構ある。保健室やクールダウンの部屋が子どもたちでいっぱいになってどうしようもなくなっているという話を聞いたこともある。カウンセリングマインドに寄りすぎるからなのではないかと思う。

一方で、担任や学校の心無い対応も目にすることもあるし、耳にもすることもある。せめて担任が声をかけてあげれば、せめて保健室に行かせてあげれば、せめて1時間でも教室に来られれば、もっといい方向に進めたのにという事例にも遭遇する。

結局は、その子やその子のまわりの人達と向き合い、何が必要かを模索し、とりあえずやってみるということしかないのだろう。
それを、その子、そのまわりに何が起きているのかを理解しようとせずに、どこかの成功事例に合わせて方法を決めているとうまくいかなくなってしまう。
自分の場合は、やや相手に寄り添いすぎる傾向がある。無理はしない方がいい。そこまでできればもういいかなと・・・。だから、もっとできるのでは。やらせる方がその子のためではないかと、逆の方法を想定するようにしている。
多くの担任は、来なければ困る、やらなければ困るという考えにひっぱられやすいようだ。来なくても平気、やらなくても問題ないという思いをもつことが有効なときもある。

この日の午前中の講演会では、『スワン ~学習障害のある少女の挑戦』の主人公、岡本美香さんのお話を聞いた。作者の漆原先生との対談の中で、「小・中学校の先生へ伝えたいことは何ですか」という質問があった。自分に質問の機会があれば聞いてみたかったことだ。「もっとわかってあげてほしい」「もっと支えてあげてほしい」「もっと助けてあげてほしい」こんな言葉が聞かれるのだろうなと覚悟して耳を傾けていた。ところが、最初に語られたことは、「社会に出ると大変です。その厳しさを乗り越える力をつけてあげてほしい」という言葉だった。
ただ助けてあげているだけではいけない。本当にその子に寄り添った指導とは、厳しさも必要なのかもしれない。
理解すること、支えること、助けること、鍛えること、伸ばすこと。やっぱり、その子の今と、先の姿をみつめて、何をすればいいかを考えていくしかないのだと思う。
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