入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’17年「初冬」 (10)

2017年11月11日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

      
 静かだ。森が一段と冬の趣を深めたように感ずる。きょうの重苦しい曇り空のせいに加え、まだわずかに葉を残す落葉松の他は大方の落葉樹の葉が散ってしまって、それに訪れる人影も絶えたからだろう。富士見パノラマのゴンドラ運行も、定期点検のため中止されているというから、今は一昔前の入笠に戻ったかのようだ。
 早昼を食べて、これから小入笠の頭まで、電牧の冬対策をしに行ってくる。昨日、富士見町役場のH君と入笠の山頂から帰りに見た限りでは、相変わらず鹿は30頭くらいの群れがいたものの一番気になっていた小入笠の頭近くの電牧に、鹿の被害はなかった。
 
 午後になって晴れ間が出てきた。きょうは風が強かった。鹿の行儀が良くなったのか、案じていた電気牧柵は登り出しで1箇所切られていた他は全線が無事で、こんなことはこれまでにはなかったことだ。
 作業の内容を詳述しても詮ないが、急な斜面では2本のアルミ線を落とした後、冬の間に雪で支柱が折られないように1本いっぽん抜いて、その穴に目印のために棒を埋め込みながら登っていくという、厄介・面倒な所が全体の3分の1くらいはある。
 頭直下まで来て、思いがけもしなかったS氏から電話が入り、小屋に差し入れをしてくれたという。大いに恐縮し、駆け付けようとしたら、婦人同伴で入笠の山頂に上るということだった。山頂は文字通り指呼の間だったが、邪魔するのも無粋と、思い止まった。風の中で、有難くもまた痛み入った次第。

 このごろでは5時ともなれば、外はもう暗い。帰りの夜道ではさまざまな動物と遭遇する。一番多いのが鹿、その次が穴熊、そしてリスだかムササビだか、はたまたイタチだか・・・、よく分からない。ともかく、こうした森の動物たちには、われわれの知らない生存の困難や、危機がいつも身近にあるだろうと、つい考える。猟期も、もうすぐ始まる。

 牧場は19日で閉めますが、その後も例年と同じように、折角いただいた予約にはできるだけ応じたいと思っています。   なお、11月からは冬季営業となりました。カテゴリー別の「28年冬季営業の案内」を参考にしてください。料金を含め、営業内容は昨年と同じにしたいと思います。


 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする