スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

プロのお仕事

2017-07-06 13:48:00 | ニッケルハルパ

プロの仕事にはいつも感心してしまいます。

今使っている楽器は10年目を迎え、あちこち悪い箇所が出てきました。
lövと呼ぶ弦を押さえる木の部分、すり減って音程に影響し始めました。


Esbjornに相談すると、lövは自分でナイフで削るよう言われました。そしたら、もう10年いけるよ!って。
でも、結構な数あります。
日本人的にはお金払うから誰かやってよ、ですが、現実&堅実主義のスウェーデンに見習うなら自分でやれるものは自分でやる、です。それが自立したミュージシャンってものです。
ワカリマシタと返事だけはしましたけれども…。

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この記事の最後で、私が最近よくみてるYoutubeを紹介しています

<お知らせ>
夏至の日に神戸のIKEAで弾いて、7/1はダンス&演奏ワークショップと続きましたが、ブログでのお知らせに間に合いませんでした!
次は、7/30にハーディングダモーレの野間さんとデュオライブです。北欧の伝統音楽のスタイル、そのままで。場所は高槻の中世カフェPastime(イベントの時だけオープン)


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高温多湿の今、楽器のメンテも気になる季節になりました。
フィドルはどの街にもプロの工房があるので対応してくれますが、ニッケルハルパはそうはいきません。
対応をしてくれる弦楽器工房があっても、ニッケルハルパが何なのか知らない人に頼むのはそれなりにリスクがあります。

実は私、弓の毛替えだけでこの数年とっても苦労しました。
数年前、音色が変わりました。雑音ざーざー、高音きーきー。
弓使いが下手になったのか、歳で筋力が衰えたのか、ぐるぐる考えを巡らせていたところ、毛替えをしてからだ!と気づいたんです。
その工房は雑な担当の人もいるよ、と聞いて。(確かに、受取り時、顔色がさっと変わって後ろ向いて調整をしていて、変なの~と思ったことを思い出しました)

そこで、信頼できるバイオリン工房を教えてもらい持っていきました。奈良の学園前の近く。
「このタイプの弓はやったことがないから、納得いく出来になるか分からないですよ」とのこと。どーぞ、どーぞ、お願いします。
正直でかえって好印象です。人柄も話しやすくて良い雰囲気です。ケルトには詳しいようで雑談もはずみます。
「それにしても難しい!50回くらいやったら自信を持ってできるけど初めてなんでね!」とのこと。うーん、でも仕方ないですね。無理を承知でお願いした結果、雑音は消えました。でも、高音の違和感は残りました。

昨年Josefinaが来日した時に、彼女の弓をじっくり見せてもらいました。
意外に多めの毛量です。(思ったより、という意味で、多い訳ではないです)
でも、ナイフのようなシャキーン感があり、スッキリ美しい。

やっぱりしっくりこないので、別の人に紹介してもらい次は奈良の古楽器工房に行ってみました。
そこで、弾き方、弓のどの辺をよく使うのか、音色、あれこれ質問されたんですけど、意外に説明がムズカシイ!!
共鳴弦はきれいに良く鳴るけど、同じ共鳴弦付きのバロック楽器とは違って、シャープな音色。
じゃあ聞かせてくださいと言われ、何曲か弾くとと、しばらく考えている様子。
じっくり聞いてくれるのが嬉しいです。

いつもバイオリンより毛を減らしてもらっていますが、私の弓を一目見て「このタイプの弓でこの毛は多い!」とのこと。
そこで、毛を何度か減らして、この音色!という分量を探すことにしました。
バロックボウならこのくらい、と言われた毛量で弾いてみると…良い感じです。
もう一度減らして…あら、もっと良い感じ。
お願いしてもう一度減らしてもらうと…これも良い!うーん…でも、何でしょうか、一番毛を少なくした時のこの違和感。えーと、そう!音が硬い。ウロフっぽい音?(私が見た一番毛量が少ない人も実はウロフ)PAを通したライブ会場みたいな音。単に好みの問題かもしれません。
最終的に、アコースティックな雰囲気が残るレベル、バロックボウの標準より少し減らした量で決めました。
こんなに付き合ってくれて、ほんとに感謝です!

しばらくして郵送で弓が届いきました。シャキーンとナイフのような仕上がり。美しいー!
そしてそして、その弓で弾いていたら早速「あれ?音が良くなった?」と言われました。
そう、雑音とも変な高音ともサヨナラできたのです。筋力の衰えが原因じゃなくて良かった~。

左がJosefinaに2016年秋の来日で見せてもらった弓。右は、OKになった現在の私の弓(さっき撮影しました)※これと違い伝統的なオールドボウだと、毛はモシャモシャですけどね。



それで何が言いたいかと言いますと、毛替えは自分でできませんが、日本では物理的にメンテできても、音に影響する部分はとにかく伝わらないことが多いのです。
だから、できるだけ大事に扱いたいものです。


佐々木朗さんの本は知っていますか?(リンクはamazon)


バイオリンがメインの弦楽器の本(ホームページも充実しています)ですが、参考になります。
例えば、湿気対策には、乾燥材はほとんど期待できず、楽器についた汚れ、汗、ホコリを拭きとること(ホコリが湿気を吸う!)、楽器に湿気がこもらないようケースからだして、中にも新鮮な空気が循環するよう定期的にに弾くことが大事だということが書いてあります。
毛替えは1年も放置すれば毛が伸びて弓の重心位置が変わる(弾きにくくなる)とか、木目と音色の話、カーボンファイバーの弓はどうなのか等、面白いウンチク話がいっぱい。理屈が知りたい方へおすすめの本です。

佐々木さんによると、毛量が多いともやっとした立ち上がりの悪い音になり、毛量が少ないと弱弱しい音になるとのこと。
ニッケルハルパで経験した私の印象では、毛が多いとキツイ荒い音が目立ち、毛量を減らすと共鳴弦がきれいになり、減らし過ぎると音色が硬く鋭くなっていきました。
バイオリンとニッケルハルパでは違いも多いですが、それでも参考になります。

それにしても、どの分野でも、その道のプロってすごいもんですね!
前から話題なので聞いたことある方も多いと思いますが、1万時間の法則。知っていますか?
一流になった人たちは皆、1万時間費やした共通点があるのだとか。
逆に、一万時間使ったら一流になるっていうのは無いように思えますが…。

・8時間を365日できるとしたら3年くらいで一万時間。
・もう少し現実的に、休憩などのぞいて一日6時間、月に20日したとすると、約7年。
・仕事から帰って3時間とれるとして、月20日やると、14年近く。
普通の生活だと集中した3時間というのが現実な気がしますが、それだと大卒で始めて30歳後半、やっと実る!みたいな感じでしょうか。

そして、今これを読んでいる皆さんは、果たして私は1万時間ニッケルハルパに費やしたのか?と思っていますよね。
ね!?
自分で書いて、自分でふっておきながら、冷や汗ものですが、おそらく1万時間突破していると思います。
では、エキスパートなのか!?
エキスパートレベルも様々、1万時間の質も様々、なんとも言えません…。
でも、一つ言えることがあるとすれば、積み重ねてきた過去は自信につながります。
あの時もう少し頑張っていれば…これだけは思ったことがないです。


そこで思うのですよ。
同じくらいの労力を違うことに注いでいたら、お金持ちになれたかもー!!!

よくマイナーな分野で頑張れ!とは言いますが(競争が少ないから)、ニッケルハルパのマーケット規模が問題でした。残念!

ではでは、話題を変えて、最近私がよくみているYoutubeを。
なんだかオシャレー!私も眼鏡かけて一緒に座ってたい! 浮くって? それは失礼しました。
Solala(男性グループ)の動画を色々見ていると、あ、そのカップ持ってる!(IKEAの安いやつ)とか。
色んな人のおうちに行ってsessionしてて、小物が面白いです。マフィン、でかい!とか。何かと楽しいです。
Solala feat. Åkervinda - Sverigemedley II


ちなみにさっきの動画でゲストで出てるÅkervinda。夏の雰囲気たっぷりで好きです。
Åkervinda "Det brinner en eld"


Solalaの夏至祭の雰囲気たっぷりの動画。大人の男性で、花のアレつけてるの、ハジメテ見た!
叩いてるのはパスタですよ。なんとも平和ですな!
Solala - Sverigemedley - Nyhetsmorgon (TV4)


皆さま、良い夏を。

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