☆・。.・☆写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 愛犬のハートリーと共に瀬戸内の岩国から…… 茅野 友

酒の肴

2017年07月13日 | 生活・ニュース

 今日(13日)、九州南部には梅雨明け宣言が出された。我が地方も間もなく梅雨が明け、本格的な暑い夏がやってくる頃となった。夏といえば、ビヤガーデン。若かりし頃には、ビルの屋上の赤い提灯のぶら下がった席で、重たいジョッキを両手で持ち上げてビールを飲んだこともあった。

 ビールにしても酒にしても、「飲む」といえば必ず出されるのが「肴(さかな)」である。肴とは、酒を飲む際に添える食べ物のことをいうが、別名「つまみ」とか「あて」とも呼ばれることも多い。会社帰り、電車が来るまでの立ち飲み屋では、最も簡単なものとしてはビールには枝豆、一合枡の酒には縁に盛った塩が安い肴の代表格であろう。

 ところが、肴には食品以外のものもあるという。酒席に参加している者が楽しめることであれば何でも肴となる。酒の余興として演じられる歌や踊りを指す言葉として、肴謡、肴浄瑠璃、肴舞といった言葉が今も残っている。

 このごろの若い人の宴席では、さすがに踊りは出てこないようだが、カラオケで歌うなどは、酒の肴として主流になっている。また、他人の噂話をして酒席を盛り上げることを指して「酒の肴にする」ともいうので、上司の愚痴などではなく楽しい噂話も肴の一つかもしれない。

 そういえば、現役時代、2次会などで駅前のスタンドバーを巡っていた。ママが一人でやっている店に入ると、たった一人しかいない客を前に、ママがお悩み相談のような会話をしていることがあった。この客の前には、コースターの上に水割りが置いてあるだけであった。ひょっとすると、この男は、ママの優しい慰めの声が、唯一、酒の肴であったのだろうか。深刻に悩むことのなかった私には、そんな思い出は生涯皆無で生きている。

 

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