西田一紀 『狂いてさぶらふ』

ある事ない事そんな事

長いお話

2017年05月18日 16時00分08秒 | 日記
太陽を近くに感じるこの頃、道々にはお天道様の恩恵を授かった草木がむくむく生い繁り、余所見をして歩いていれば虫が顔をかすめて飛んでゆく。
川は磨きたての靴の如くぴかぴかと輝いており、名前も知らぬ鳥が呆けた顔をして水浴びをしている。
学校を覗いてみれば、砂金を敷き詰めたような校庭を子供達が駆け回っている。
日中干された洗濯物さえも、太陽の匂いをめいいっぱいに吸い込んで心地好さそうにぶら下がっている次第。
皆、日差しを浴びて活き活きとしているようだ。

嗚呼、世界は何と素晴らしいのだろう。
なんて事を言ってしまいそうな具合であるが、何もそんな事を言いたいのではない。
長々とまどろっこしく述べたたわけだが、つまるところ「暑い」という事が言いたいのである。

晴れ晴れとして心地よかろうが、新緑に溢れた景色が美しかろうが、そんな事よりも僕は暑くてたまらないのである。
真冬の札幌の寒さなどは、幾分耐えうることができたものだが、京都の暑さったらやっていられない。
気温が上がればもちろん暑いわけなのだが、僕の頭の上には、人より少しばかり伸びてしまった髪の毛が鎮座しており、そいつが暑さを一層助長している。
五月の今にしてこの暑さなのだから、夏の事を考えるとまったく、脳味噌がヘドロの様になってしまいそうなのである。

四の五の言ってないで、そんなものとっとと切っておしまい、なんて事はもう何年も前から言われ続けてきたが、そう易々と飲み込めるわけもなく、切るどころか、日増しにその勢力を拡大してゆく一途なのである。

そもそも何故ゆえにそんな長ったらしい髪に執着しているのか、と問われると答えかねる節はあるわけだが、強いて言うならば、男という生き物は、自らによって引いた線を越えると引くに引けなくなってしまう難儀な生物なのであるから、こればっかりはしようがない。

それでもやはり、きっかけというものはあるもので、ギターを持ちはじめたばかりのある時、ストーンズのライブ映像を観ていたのであるが、その中に大きなムカデの様なシタールを黙々と演奏しているブライアン・ジョーンズがいた。
当時の僕はその様にすっかり魅了されてしまい、その後すぐさま髪を伸ばしはじめ、彼の様な頭を手に入れた。

それから紆余曲折を経て、現在の頭に至るわけなのであるが、最早ブライアン・ジョーンズの面影は皆無であるばかりか、いまだ次なる落とし所を見つけることができずに宙を漂っている。

おまけにこの頃は髭まで蓄え始めたものだから、事態の収束までは、まだまだ長い日々が流れて行きそうだ。

暑い暑い。


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1 コメント

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晴天の候 (憂鬱亭みぞれ丸)
2017-05-20 01:20:26
全く、こちらも暑い日が続いております。
憧れの人ってどうしても真似したくなるものですね。ブライアン・ジョーンズも良いですが、ヒッピーがさすらうような雰囲気の、その長すぎる髪型はなんとなく西田さんの変わっているところを象徴しているような気がしてて、私は結構(というかめっちゃ)好きです。しかし西田さんはこれといって今の髪型にはこだわりがないようなので、きまぐれで剃髪してしまうという可能性も否めないため、今後の西田さんの髪の行方に目が離せません。重ねて無礼な発言、どうぞお許しください。(笑)
それと、体に気をつけてお過ごしくださいね。

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