一日、小雨が降って肌寒ささえ覚えました。日中の気温は、高くて21℃前後(最高気温は日付が変わったばかりの午前0時過ぎでした)。
ニュースでは、ゾウガメ「アブー」発見の話題に心がなごみました。灯台もと暗し、に近かったかな。
さて、今日も録音・再生の話です。
エジソンの蝋管式「フォノグラフ」を駆逐した円盤型レコードを発明したのは、ドイツ生まれのアメリカ人エミール・ベルリナー(1851-1929)でした。
エジソンのライバルだったグラハム・ベルのもとで働いたこともあるベルリナーは、1888年、蝋管では針の上下運動で記録していた音声信号を、左右の運動に変換し、それを円盤に記録する「グラモフォン」を開発します。平らな円盤に針で記録された音声信号は、エッチング技術を使って、版画のようにコピーを量産でき、これがレコード商業化の大きな要因となりました。
またレコード盤に録音・再生する際、円盤の中央付近は、針が溝をなぞる速度が遅くなるため音質が劣化します。そのため、中央に、使用できない円形部分が出来ますが、ここにラベルを貼ることで文字による説明を付け加えられたのも良かったのでしょう。再生専用にはなりましたが、これで商品としてのレコードはほぼ完成したのでした。
グラモフォンのサンプルは、グリーグが1903年に自作自演した「トロルドハウゲンの婚礼の日」を。
フォノグラフと違って、はっきりと音楽が聴き取れます。グリーグさん、かなりテンポが速いですね。