32-レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語

だいぶこの映画への情熱は薄れていたのだけど、時間と映画館の都合でとりあえず「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」を見に行った。

最初の始まりがあまりに童話的だったので、あれ？間違えた？と狙い通りに反応（爆）。だーかーらー、間違えるわけないぢゃんって（苦笑）。
始まり方がいかにもっていう演出なんだけど、この雰囲気作りはなんだか結構好ましい。ファンタジーっぽさが出てる。
突然火事になって両親も死んでしまって…と話は続くのだけど、両親がこのとき死んでしまったことがあまりピンとこなかった。火事のあと、すぐに遠い親戚の家に行くことになって、なんだかよくわからなかったというのが正直なところ。主人公はこのボードレール家の３姉弟。発明好きなバイオレット、読書家で読んだ内容をすべて覚えているクラウス、噛むことが大好きなサニー。3人ともかわいくて、不幸が降りかかってくる感じがなんだか少年少女名作シリーズを彷彿とさせる。ま、小公女とかは一人でなんとかしなくちゃいけないところ、このストーリーは3人なので少しだけ安心感がある。しかも、みんなそれぞれに能力があって、頼りになる！（笑）

最初、「世にも不幸せな」なんて枕詞がついているから、どんなに暗い話かと思いきや全然そんな感じじゃなかった。確かにオラフ伯爵のせいで不幸続きだったけど、姉弟が信頼しあって助け合っている姿がなんだか美しいと思った。
あの蛇の博士、やっぱりいい人だったんだねぇ。不幸続きな映画なので、てっきりイイ人ぶってるけど実は…って話かと思ってた。なんだ、結局悪役はオラフ伯爵一人ぢゃん。で、オラフ伯爵役のジム・キャリーは気持ち悪いくらいハマッてた気がした。天才的（苦笑）。いかにもファンタジーっぽさというかこの世界の悪役像にぴったりというか。この映画、キャラクターが結構雰囲気にぴったりなんだよねー。ただ、意外と呆気なく人を殺してしまうところにびっくり。あの蛇の博士があまりにも呆気なく死んでしまったときはちと哀しくなった。殺さなくてもいいぢゃんねー。ジョゼフィーンおばさんが生きていたときはおお！って思ったけど…。まあ、あの人もかなーり強烈なキャラクターで。あのおばさんの家はどうやって建てたんだろう？あれってやっぱり土地代は不要？とかばかなことを考えてしまった。ご主人はどこの火事で亡くなったんだろう？
ボードレール夫妻と蛇の博士のおじさんとジョセフィーンおばさんとご主人と、あのグループはなんだったんだろう？あの望遠鏡は？自宅にも望遠鏡があったのにまたさらに手紙で送られてきた意味は？なぜ彼らはオラフ伯爵に狙われたの？と謎だらけで終わっちゃったけど（苦笑）。
あ、でも、火事の出し方と目玉の結びつきはうまいっ！と思ったかなー。つうか、面白い！（笑）

クラウス役の少年はなぜか高校時代の後輩に面影が似ているような気がして、ちょこっとお気に入り（←別にその後輩がお気に入りというわけではない（爆））。バイオレットもよかったし、その活躍ぶりも素敵。サニーもやんちゃでかわいくて、もっともっと噛むがの好きなキャラクターを生かしてほしい。オラフ伯爵が逃げたところで、続編あり？な予感。うんうん、3人の活躍をかなーり期待しちゃってたりして……あら？見たい情熱が薄らいでいたはずなのに？（笑）
ま、多少残虐なところもあるものの、童話にはつきものってことで（苦笑）。子供にはオススメできないかもしれないけど、良識ある大人は楽しめるでしょう。

なかなか面白かったかも（笑）。
あ、エンドロールの影絵、むちゃくちゃかわいかった。いろいろなパターンで出てきてよかったけど、ちと長すぎぢゃん？（苦笑）電車の時間が気になって途中で出てきてしまった。ちょこっと後ろ髪ひかれちゃったなー（苦笑）。