映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

ぼくの大切なともだち

2008-12-14 | 映画 は行
「製作費***億円、超大作!」とか
「地球の運命はこの男/女に委ねられた!」
「構想10年、ついにあの人が・・・!」
「あなたはこの***に耐えられるか!」
「全米が泣いた!」
「全米が震撼した!」
な~んて、威勢のいいキャッチフレーズの映画が多い中、
本作は「友情」をテーマにしたじ~んとくるフランス映画でした


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  ぼくの大切なともだち  mon meilleur ami

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何だか難しいイメージで敬遠気味だったフランス映画を見る機会が増えました。
しっとりとしたこういう映画に魅かれるのは年齢的なものでしょうか?


 < ストーリー >

オークションで「親友の死を嘆くあまり涙を溜めて墓に安置した友情の証」という
紀元前5世紀のギリシャの壺を衝動的に落札した骨董商のフランソワ(ダニエル・オートゥイュ)。
自分の誕生日ディナーで、参列者7人の寂しい顧客の葬儀に列席したはなしをしたところ、
みんなから「お前の葬式もっと少ないよ。誰も行かない。君には友達がいないから…。」と言われる。
納得いかないフランソワは「10日間で親友を連れてくる」と共同経営者のカトリーヌ(ジュリー・ガイエ)と
落札したばかりの壷を賭けて親友を探す。
果たして、「親友」と呼べる友人を連れてくることができるのか…? 

あなたには大切な友だちがいますか?
そして、その友だちもあなたのことを親友だと思っていますか?
う~ん、こんなに直球ど真ん中で質問されたら答えに窮してしまいます。
フランソワ同様、「親友の定義って?」と聞いてみたくなります。


仕事だけが生き甲斐で他人に関心を示さないフランソワ。一人娘との関係もギクシャク。
早速リストを作って友人だと思う人たちに連絡するも、
ことごとく「借金の申し込みか?」「お前を友達だと思う奴はいないよ」と言い放たれる。
彼の自己中心的な態度に、子供の頃から周囲の反感を買っているが、
本人は今に至るまでそのことに全く気付いていない。ある意味、しあわせ?
皆さん面と向かってはっきり言う、言う。よほど腹に据えかねることが・・・?
キッツイナ~と思うけれど、ここまで言われるって・・・かなり、やな奴ね。

一方、偶然係わりを持つタクシードライバーのブリュノ(ダニー・ブーン)。
子供の頃からクイズ好きで博識だが、強度のあがり症でクイズ番組のオーディションにも受からない。


フランソワは、「SOS友情」に電話をしたり、ハウツー本を探し、友達探し講座に参加、
なりふり構わずの友だち探し。
最後に「誰とでも親しくなれるタクシー運転手ブリュノ」にノウハウを学ぼうとする。
「感じのよさに、笑顔と誠実さ」が友人を作る鍵だと信じ頑張る姿は、滑稽だが切ない。

フランソワから見れば、ブリュノは誰とでも親しくなれる羨ましい人にうつるが、
実はドライバー仲間からはうるさがられ、心に深い傷を抱えている。
自分が孤独だと感じているだけにフランソワ以上に痛々しい。
「誰とでも仲良くなれる」は「誰ともなれない」ってことだ、「人は孤独だ」と洩らす。

共にサッカー観戦をしたことから急速に親しくなる二人。
ここで親友であることを証明するよう迫られたフランソワはブリュノにある提案をする。
親友であることの証明って?
え~!その人のために命の危険を冒すってことなの???
すんませ~ん、そんな友達、私にもいません・・・。

賭けに勝つためにブリュノを深く傷つけてしまったフランソワ。
賭けを吹っかけたカトリーヌは彼の無関心が寂しくて、友達になりたかったのだと言う。
そして、「愛はない あるのは愛の証拠だけ」という言葉があるけれど、本当は逆。
証拠などない あるのは愛だけ」よと諭す。

あっちゃ~、ブリュノとはどうなるの???

っと、ここでビ~ックリ!「クイズ・ミリオネア」じゃあないですか!
以前、ヒュー・グラント主演「アバウト・ア・ボーイ」(大好きな映画の一つ)のオープニングが
このクイズ番組だったので驚き、元々イギリスの番組であるということは知ってたけれど、
フランスでもやってたのね。生番組で100万ユーロが最高金額!
おフランスの「みのもんた」はやっぱり日焼けはしてるけど、あんなにじらしてためません。
しかし、どこの国でも全くオリジナルと同じルールで、音楽までいっしょなのね?!

このシーン、見せます!ブリュノ、がんばれ!


最後に見せたフランソワの誠実さ。
友情の証である壺の使われ方
この一件で改心し、皆から誕生日を祝福してもらえるようになったフランソワ。
ブリュノとは?

フランスで450万人を動員したというこの映画、
ユーモアたっぷりに、恋愛以上に難しいかもしれない
おっちゃんの友情を描いた素敵な作品でした


ブリュノが大切にしているサン=テグジュぺリ「星の王子様」のキツネの台詞

   君にとって 僕は沢山いるキツネの一匹
   でも互いになじめば 大事な存在となる
   君は僕のたった一人の人 僕は君のたった一匹のキツネ 




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 *** 今週 見た 映画 ***

12月 7日 「もしも私が大統領だったら Man of the Year」DVD ロビン・ウイリアムズ主演


12月 8日 「マンスフィールド・パーク」DVD ジェーン・オースティン原作

12月13日 「ぼくの大切なともだち」DVD フランス映画 



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私も (メル)
2008-12-16 09:30:53
ミリオネアがもともと英国の・・てことは知ってましたが、フランスでもあんな風にやってたんですね~!
ミリオネアの場面が結構重要なシーンでもありましたよね。
大人になってから友達を作るって、本当に難しいと思うけど、この2人を見てて、笑ったり、ジーンとしたり、ちょっと~!って思ったり、いろいろ楽しませてもらったり、教えてもらったりしました♪
展開が読めなくもないんだけど、なかなかいい映画を見たなぁって思いました♪
いい映画でしたね~。 (メルさんヘ(ryoko))
2008-12-19 21:38:19
ミリオネア、盛り上がりましたねぇ。
世界中、いろんな国でやっているようですね。
恋愛も友達も、相手があることなので頑張ったからなんとかなるってもんではないですもんね。難しい~。
友情の証の壷があんなふうに活きてくるとは・・・読めませんでした。
見て良かったなぁ~と思える、良い映画でした!
おはようございます! (アイマック)
2008-12-25 09:11:45
コメントありがとうございました~

大人の男性の友達作りという題材が新鮮でおもしろかったですね。
フランソワみていて、自分の日頃の行いを反省。笑
クイズ・ミリオネアはそっくりそのまんまで驚きました。
国はちがえど親しみ感じちゃいました。

こんばんは。 (アイマックさんへ(ryoko))
2008-12-26 00:57:21
「親友がいますか?」というドキッとするテーマを、ユーモアで包みこんで、暖かくホロッとさせてくれる映画でした。
「ミリオネア」は世界各国で放送されているようです。少なくともフランスと日本は英国オリジナルを踏襲しているようですね。

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