のんきに介護

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ジム・ロジャース / 「紙幣の増刷によって自国通貨の価値を下げるのは、非常にお粗末(な金融政策)だ」

2016年06月20日 02時49分01秒 | 経済生活
兵頭正俊 ‏@hyodo_masatoshi さんのツイート。

ジム・ロジャースが

こんな発言をしたとのこと〔9:37 - 2016年6月19日 〕。

「紙幣の増刷によって自国通貨の価値を下げるということは、非常にお粗末だと私は思います。10年後、20年後になってみて、『あのとき(安倍首相の時代)、日本は終わっていたんだな』と気がつくでしょう」



これは、

僕もずっと感じていた。

そもそも、

株価上昇という、

アベノミクスの成果と言われるものは、

偶然の産物だ。

世界的な傾向として、

安倍政権が

成立した時点で、

すでに株価は上昇していた。

安倍晋三の

お陰でないものをお陰だとして

大騒ぎした挙句に

経団連等を構成する連中が

作り出した妄想だ。

我々、国民は、

もう、そろそろ目を覚まさなければ――。


<追記>

ジム・ロジャーズ氏は、

日本株をすべて売り払ったという。

6月24日付(23日発行)日刊ゲンダイの

一面記事によると、

朝日新聞のインタビュー(下記〔資料〕参照)に答えて

「安倍首相は日本を破綻に追い込んでいると、

私は思います」

と述べたとのことだ。

2016年6月24日早朝 記



〔資料〕

「(2016参院選)アベノミクス考 外からの視点 ジム・ロジャーズさん」

   朝日新聞(2016年6月21日05時00分)

☆ 記事URL:http://www.asahi.com/articles/DA3S12418811.html



投資家のジム・ロジャーズさん=シンガポール、都留悦史撮影

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 参院選で安倍晋三首相が争点に掲げるアベノミクスは、日本銀行が大規模な金融緩和を実施した3年前、外国人投資家をひきつけ、当時は株価が急上昇した。しかしいま、株高は翳(かげ)り、海外投資家が日本株からお金を引き揚げる動きも目立つ。世界の大きな流れを読んで投資する姿勢で知られる著名投資家、ジム・ロジャーズ氏に聞いた。


 ――あなたは、安倍政権が2012年末に発足した当初、政策に期待して日本株を買ったそうですね。3年半たった今、アベノミクスをどうみていますか。

 「正直、がっかりしています」

 「安倍首相は、経済を再興させ、海外と競える環境を作り出すと公言していたのに、結局、何もやらなかったと思います。やったことは増税、そして税金で道路や橋を造り続け、お札をじゃぶじゃぶ刷り続けたことくらいでした」

 「私は11年の東日本大震災直後に日本株をいくつか買い、12年末の安倍首相の就任時に、彼の手腕に期待して買い増していました。しかし、構造改革は進まなかった。安倍さんはかつての日本の指導者たちと同じ間違いを犯しています。この先良いことは何一つ起きないとあきらめ、昨年夏に日本株を全部売り払いました」

 ――全て売却したのですか……。この先、何も良いことがないとは手厳しいですね。大規模な金融緩和で、一時は日本経済に持ち直しの機運が生まれていました。

 「アベノミクスは常軌を逸したようにお金を刷り続け、円の価値はわずか数年で一時3割も落ちました。短期的に輸出企業は助かるのでしょうが、輸入コストが上がって物価の上昇を招き、国民生活は厳しくなります。物価が上がれば、いずれ輸出面でも国内産業は価格競争力を失っていく。自国通貨の価値を下げたり、インフレを起こそうとする手法で成功した国は過去にどこもありません」

 「だから市場や企業は成長戦略という『第3の矢』に期待したのです。矢はいつ放たれるのですか。この間も日本が抱える問題は大きくなっています。人口が減って高齢化が進む一方で、国の借金は将来の世代で返せないほど積み上がっています。安倍首相は日本を破綻(はたん)に追い込んでいると、私は思います」

 ――ただ、足元では円高が進んでいます。円が買われているのは、世界が日本経済の可能性を評価しているためではないですか。

 「円が買われたのは日本が評価されたのでなく、今年か来年に経済危機が訪れる可能性を皆さんが感じ取っているからでしょう。ユーロや新興国通貨に比べて円と米ドルが相対的に安全だと考えているのです。私はドルを買いました」

     ■     ■

 ――日本経済を混乱させることなく、日本が持続的な成長を取り戻すためには、何が一番の課題なのでしょうか。

 「深刻な人口減少と高齢化といった問題に対処しなければなりません。子どもを増やす政策を立てるか、新しい血、アイデア、エネルギー、野心を持つ移民を受け入れるか。ドアを閉じれば衰退を招きます。同時に、増税ではなく減税が必要です。政治家は長期的視野に立たず、目先の選挙で物事を判断しがちですが、日本は賢明な判断をしなければなりません」

 ――日本は、国内総生産(GDP)の約2倍もの借金残高を積み上げています。さらに減税すれば財政赤字がふくらみ、もっと借金が増えるのではありませんか。

 「増税で財政再建ができても、経済再建はできますか? 増税より無駄な支出を劇的に切り詰めることが先です。日本は高速道路が張り巡らされ、すでに世界最高のインフラを持っています。高速道路や橋をこれ以上造ってどうするのですか」

 「もちろん、私は日本人ではありませんし、日本がどこにお金を使おうが勝手です。ただ、私ならもっとお金を有効に使う。こうした無駄遣いをなくし、同時に減税する。減税でポケットにお金が増えれば、首相ではなく、国民がもっと上手に使えるでしょう」

 ――日本銀行が導入したマイナス金利政策をどうみますか。

 「人々は貯蓄をしてお金を増やし、未来に投資してきました。それが日本を強くしてきた源泉だったのです。今は貯蓄をすればお金を失ってしまう。ひどい間違いです。経済や社会、国家を支えてきた人々を破滅させます」

 「マイナス金利政策で経済を良くすることはできないと断言できます。それは日本だけでなく、他国でも同じことです。国の借金が増え続け、自国通貨も下落して物価が上がる。おまけにマイナス金利で財布の中身まで寂しくなって、日本はどうやって生き残るつもりですか」

 「中央銀行が今ほど力と名声を持ったのは、ここ数十年のことです。40年前は中央銀行が目立つこともなかったので、中銀総裁の名前なんて知らない人も多かった。大きな間違いを繰り返す中央銀行なら、ない方がましです」

 ――日本は投資先としてもう魅力はないのでしょうか。

 「良い兆候が見つかるまでは手を出さないつもりです」

 ――良い兆候とは?

 「たとえば、安倍首相が辞任するか、彼自身が変わるかです。危機は変化する好機でもあります。本当の危機に直面して、日本が良い方向に変化していくことができるかを私は見ています。日本が移民の受け入れに門戸を開き、子どもを増やす政策にカジを切り、減税とともに財政支出を劇的に切り詰める政策を打つようなことになれば、誰よりも一番に私が日本に巨額投資を決めるでしょう」

 ――日本は数年前まで、毎年のように首相が交代すると、外国メディアから揶揄(やゆ)されていました。政権が安定していることは良い面もあるのではありませんか。

 「政権が安定していても、政治家は何をしていますか。日本に必要なのは変化です。1978年に中国のトウ小平氏は改革開放に踏み切り、中国に劇的な変化をもたらし、経済面で成功を収めました。一方で、日本では20年以上も改革が進まず、日本経済は後退していっています。日本は素晴らしく組織化され、戦後は驚くべき復興と発展を遂げてきましたが、いまは貿易黒字が減り、国の膨大な借金と高齢化もあって、かつての勢いと競争力はもうありません」

 「新興国はどんどん力をつけています。それに比べ、日本には新しい発想や人、競争が不十分です。昔と同じやり方を続けていたら通用しなくなります」

 ――日本について、前向きにとらえている材料はないですか。

 「数少ないですが、評価していることもいくつかあります。日本が参加しているTPP(環太平洋経済連携協定)が日本を開国させ、経済の手助けになることを期待しています」

 「外国人観光客が急増していることも良いことです。一方で、東京五輪は盛り上がり、観光産業は助かるでしょうが、巨額な準備費用もかかります。日本経済全体ではプラスにならないのではないかと思います」

     ■     ■

 ――日本が勢いを取り戻すためには何が必要でしょう。

 「日本は歴史的にみても閉鎖された時間が長かった島国です。政治だけでなく、国民にも革新的な発想を受け入れる土壌や危機感があまりない。だから長い間、農家や土木業者にお金がばらまかれる政策が続いてきた。難しいことでしょうが、日本人全体が過去の延長線上で思考せず、もっと過去に抗(あらが)うことが必要だと思います」

 「私は日本も日本人も大好きです。東京のすしも最高です。それでも私が10歳の日本人なら、両親を説得して日本を逃げ出すでしょう。なぜなら、新しいリーダーが出てこない限り、40歳になった時の日本経済は悪夢だと思うからです。スペインやポルトガルも500年前は非常に裕福な国でしたが、借金で経済が行き詰まったのは記憶に新しいところです」

 「日本人は有能であり、日本も素晴らしい国です。もっともっと外の世界にさらされること、それが必要です」

 (聞き手 シンガポール支局長・都留悦史)

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