迫田和代さん紹介/3月１日

■迫田和代さん紹介
□水煙代表/高橋信之

●水煙新会員の迫田和代さん(広島)をご紹介します。コメントをいただければ、幸いです。

[迫田和代]
風ふいて梅の香かおるわが庭も
初雪や泣きたい気持ち綿帽子
立春は花々乱れる時期を待つ
荒風に逆らう綿毛猫柳
雪解けを待ちし子供の叫び声
陽だまりに寒さ耐え抜くフキノトウ


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■迫田和代さんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

荒風に逆らう綿毛猫柳
猫柳は春の季語です。本当の春は、まだまだ遠しですね。

風ふいて梅の香かおるわが庭も
梅の花の匂いは、すがすがしいですね。風にふわりとのって届くいい香りに心がなごみます。


▼迫田和代さんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下記の＜コメント＞にお書きください。

柳 あきさん紹介/9月１8日

■柳 あきさん紹介
□水煙代表/高橋信之

●水煙新会員の柳 あきさん(埼玉新座)をご紹介します。コメントをいただければ、幸いです。

[柳 あき]
クレヨンの風のコスモスはみ出せる
秋澄むや小さく開く蔵の窓
憧れの「水煙ネット」小鳥来る
多摩川の空の高くを鷺一羽
山高帽に野菊挿されて逝きにけり
テニスの子の声高らかや秋澄めり
三日月を真っ正面に帰路につく

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■柳 あきさんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

憧れの「水煙ネット」小鳥来る
うれしくなる俳句をいただきまして、ありがとうございます。「小鳥来る」の季語が、今のお気持とぴったりですね。明るく楽しい気持が伺えます。

三日月を真っ正面に帰路につく
気持のよい、美しい帰路になりましたね。

▼柳あきさんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下記の＜コメント＞にお書きください。

高瀬哲朗さん紹介/７月１９日

■高瀬哲朗さん紹介
□水煙ネット代表/高橋信之

●水煙ネット新会員の高瀬哲朗さん(福岡・本名高瀬哲哉)をご紹介します。コメントをいただければ、幸いです。

[高瀬哲朗]
追い山笠の勝鬨の声に明け初める
梅雨晴れ間柳川下りの棹遣い
大太鼓追い山若衆の貌しまる
渓流の岩を身軽に鮎を釣る
釣り上げし若鮎ながら顎を張り
飯盛山（いいもり）を洗い流して虹立てり
山裾の影を浮かせて田水沸く

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■高瀬哲朗さんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

飯盛山（いいもり）を洗い流して虹立てり
飯盛山は白虎隊で有名ですが、それとは、雰囲気が違いますね。この句の飯盛山は、福岡の親しんでいる山でしょうね。勢いよく降った雨のあとの虹がさわやかです。

山裾の影を浮かせて田水沸く
田には、山裾の緑が映っています。田植えをしたのがついこの間。はや田水が沸くようになったのですね。

▼高瀬哲朗さんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下記の＜コメント＞にお書きください。

しまづ やすひろさん紹介/６月１５日

■しまづやすひろさん紹介
□水煙ネット代表/高橋信之

●水煙ネット新会員のしまづやすひろさん(鹿児島屋久島、本名島津康弘)をご紹介します。コメントをいただければ、幸いです。

[しまづやすひろ]
海山の闇にとけ合ふ涼しさよ
かぽかぽと樋鳴ってをり額の花
眉を引く眼するどしゼラニウム
寂光の蔵やすらかや黄金虫
さへづりのスープの中を明け初むる
包丁の鉄匂ひけり火蛾の舞
前髪は面沙のごとく庭花火

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■しまづやすひろさんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

海山の闇にとけ合ふ涼しさよ
「海山」を実感できる位置で、詠まれた句と思いますが、＜涼しさが闇ととけ合う＞と捉えた感覚がいいですね。

かぽかぽと樋鳴ってをり額の花
「かぽかぽ」に雨の降り具合が、よくわかります。額の花に、心境のいい落ち着きがありますね。

▼しまづやすひろさんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下記の＜コメント＞にお書きください。

松本千恵子さん紹介/５月１４日

■松本千恵子さん紹介
□水煙代表/高橋信之

●水煙新会員の松本千恵子さん(名古屋)をご紹介します。コメントをいただければ、幸いです。

[松本千恵子]
片栗の花に出会えてありがたき
訪ねれば片栗の花群れとなり
花疲れ土手に座りて川を見る
五条の川を流れつづけて花筏
かろやかに自転車に乗る子供の日
診察に心沈むも躑躅燃ゆ
躑躅咲き人前結婚華やげり

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■松本千恵子さんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

★かろやかに自転車に乗る子供の日
「かろやかに」に、心地よく吹く風が感じられます。子供も機嫌よく自転車に乗って、のびのびと子供の日を楽しんでいます。

★片栗の花に出会えてありがたき
片栗の花が咲くと春ですね。うつむき加減のつつましい花の姿に出会えてなによりでした。


▼松本千恵子さんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下記の＜コメント＞にお書きください。

宮本和美さん紹介/５月３日

■宮本和美さん紹介
□水煙代表/高橋信之

●水煙新会員の宮本和美さん(岡山)をご紹介します。コメントをいただければ、幸いです。

[宮本和美]
里山に青葉の色のあふれけり
月出でて垪和(はが)の春田の輝けり
機嫌よく空になびけり鯉幟
鯉幟小さきものより泳ぎ出す
朝飯を庭で頂く緑の日
吹流し男子一人の分校に
野仏の大きな耳たぶ青嵐

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■宮本和美さんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

★鯉幟小さきものより泳ぎ出す
よく観察された句ですね。少しの風を受けて、泳ぐ小さい子どもの鯉幟に機敏さが見えます。

★吹流し男子一人の分校に
分校は、学校ですが、家族的ですね。男の子がいれば、吹流しが勇ましく吹かれています。

★朝飯を庭で頂く緑の日
みどりの日は、気持のよい日が多いですね。庭でいただく朝ごはん、洒落ていますね。


▼宮本和美さんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下記の＜コメント＞にお書きください。

いなゆきのさん紹介/４月１１日

■いなゆきのさん紹介
□水煙代表/高橋信之

●水煙新会員のいなゆきのさん(東京都江戸川区・本名稲田佳子)をご紹介します。コメントをいただければ、幸いです。

[いなゆきの]
ポスターが春めいている地下の街
母ゆずり塩味ほのかな桜もち
春うらら窓越しに見る逆上がり
雪柳白く白くと盛り上がり
暁にうぐいすの声響きあい
野に響く子どもらの声風光る
道々の草芳しきウォーキング


■いなゆきのさんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

★ポスターが春めいている地下の街
ポスターは、人の心を動かすことが第一ですから、季節感あふれるものが多いですね。一枚のポスターに春めく感じがあって、心が軽くなります。

★母ゆずり塩味ほのかな桜もち
甘いだけより、ほのかに塩味が感じられるくらいがいいですね。懐かしい味です。

★春うらら窓越しに見る逆上がり
遠くから見守っておられる眼差しがいいです。

▼いなゆきのさんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下の＜コメント＞にお書きください。

石田高志さん紹介/３月３０日

■石田高志さん紹介
□水煙代表/高橋信之

●水煙新会員の石田高志さん(札幌/本名柳田寛)をご紹介します。コメントをいただければ、幸いです。

[石田高志]
星空を湯冷めするまで山の宿
髪切つて春風の子のボーイッシュ
呼ぶ声に声を返して蕨狩
風花や子の歩にあわす帰り道
水音に春の来ているマンホール
電気鋸止みてそのまま春の昼
春泥を一気に跳んでとびきれず


■石田高志さんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

★髪切つて春風の子のボーイッシュ
「春風の子」のイメージが明るく、さわやかです。

★水音に春の来ているマンホール
道を歩くと、マンホールから水音が聞こえてきて、水量が増えたせいでしょうか、春めいた音がしています。これから、いよいよ春だと思うと嬉しくなりますね。その気持が出ています。

★星空を湯冷めするまで山の宿
山の宿の星空の美しさは、湯冷めするのも忘れるほどでしたのですね。人工の明かりの無い星空はすばらしいですね。


▼石田高志さんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下の＜コメント＞にお書きください。

前川鳰波さん紹介/３月１９日

■前川鳰波さん紹介
□水煙代表/高橋信之

●水煙新会員の前川鳰波さん(京都市西京区・本名前川音次)をご紹介します。コメントをいただければ、幸いです。

[前川鳰波]
児等と来て春野の歌は「靴がなる」
棟上げんと重機伸びたり涅槃西風
片栗の花が咲いたと寺報来る
公魚を求めんと来し奥琵琶湖
春の野を区切りて遺跡掘られおり
春暁や少し派手なる旅仕度
凛として留守をまもれる黄水仙


■前川鳰波さんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

★児等と来て春野の歌は「靴がなる」
春野に来て子どもたちと遊ぶ楽しさ、良寛さんのようですね。

★片栗の花が咲いたと寺報来る
お寺の庭にも片栗が咲きだしたのですね。こういう知らせはうれしいですね。

★棟上げんと重機伸びたり涅槃西風
涅槃西風に日のあかるさがあって、いいです。棟上をする重機にも、いよいよ棟上となる日の人の気持が見えます。


▼前川鳰波さんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下の＜コメント＞にお書きください。

中山重孝さん紹介/３月９日

■中山重孝さん紹介
□水煙代表/高橋信之

●水煙新会員の中山重孝さん(京都府長岡京市)をご紹介します。コメントをいただければ、幸いです。

[中山重孝]
春灯母の歌集をパソコンで
燈油売り遠のく畔にオドリコソウ
城下町そば湯に柚子の香りたり
花菜畑刈られしあとの土の色
竹の秋垂直に跳ぶ破裂音
寺の鐘花菜畑に響き来る
空青く古刹の庭に白もくれん

■中山重孝さんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

★春灯母の歌集をパソコンで
「春灯」のやわらかな明かりが、お母様の歌集にぴったりですね。歌集の出来上がりが楽しみですね。

★燈油売り遠のく畔にオドリコソウ
2月の中ごろから咲き始めるオドリコソウです。暖房ともそろそろお別れに季節。灯油売りも売れたのか売れないのか知らないけれど、遠ざかっていきました。そういう状景が想像します。

★花菜畑刈られしあとの土の色
菜の花の黄色と、土の色との対比がいいです。そのギャップが何かを語っているようです。


▼中山重孝さんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下の＜コメント＞にお書きください。

笠間淳子さん紹介/1月31日

■笠間淳子さん紹介
□水煙ネット代表/高橋信之

●水煙ネット新会員の笠間淳子さん(宇都宮)をご紹介します。

[笠間淳子]
一番星冴ゆる地平に夕餉の灯
舞う雪に佇む馬の睫毛凍て
寒風の噴水高く陽に映ゆる
誕生日冬薔薇床から見える様に
小春日の空の広がる並木道
冬木立青空を背に蕾あり
日脚伸ぶ帰路の車中のモーツァルト


■笠間淳子さんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

★一番星冴ゆる地平に夕餉の灯
一番星の出るころは、夕餉の灯も灯ります。空の星と遠くに見える夕餉の灯とが、心で結ばれて、懐かしいような思いになります。

★冬木立青空を背に蕾あり
冬木立の枝枝が、青空の中でよく見えるのでしょう。小さな蕾もついているではありませんか。春の兆しが見え始めましたね。

★誕生日冬薔薇床から見える様に
誕生日を祝福するように、寒さのなかにも明るく咲く薔薇なのですね。臥せている床からも眺めていたい薔薇ですね。誕生日おめでとうございます。

▼笠間淳子さんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下記の＜コメント＞にお書きください。

小河原宏子さん紹介/1月15日

■小河原宏子さん紹介
□水煙ネット代表/高橋信之

●水煙ネット新会員の小河原宏子さん(神戸)をご紹介します。

[小河原宏子]
水仙の向こうに青き太平洋
円形の中でぶつかる初土俵
黒豆をことこと煮つつ年送る
冬りんご箱に一杯香り一杯
冬の朝真白きチーズにレモン添え
ラ・フランスかぐわしきもあり十二月
杖つきてゆっくり買い物街師走


■小河原宏子さんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

★水仙の向こうに青き太平洋
太平洋をバックにした水仙がきよらかです。どこの水仙でしょうか。

★冬の朝真白きチーズにレモン添え
冬の朝のレモン、それに白いチーズに清潔感があり、洒落ていますね。

★冬りんご箱に一杯香り一杯
届けられた林檎でしょうか。箱にいっぱいあれば、香りもいっぱいでうれしいですね。


▼小河原宏子さんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下記の＜コメント＞にお書きください。

大山由紀さん紹介/１月９日

■大山由紀さん紹介
□水煙ネット代表/高橋信之

●水煙ネット新会員の大山由紀さん(北海道小樽・本名大橋宮子)をご紹介します。

[大山由紀]
鮭番屋板打ち付けて冬に入る
オホーツクの濤のたて髪冬兆す
まな裏の故郷の山も雪しまき
翔びたてる眼光けわしき尾白鷲
大根煮る夜をしんしん一人かな
終列車降り立ちあおぐ冬銀河
冬コート衿高くして始発駅

■大山由紀さんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

★鮭番屋板打ち付けて冬に入る
鮭番屋の仕事が終って、板と打ち付けていよいよ本格的な冬になるのですね。

★オホーツクの濤のたて髪冬兆す
オホーツクの涛も季節によって、さまざま様子を見せてくれるのでしょうね。冬兆す涛にも、はやきびしさが見えるようです。

★まな裏の故郷の山も雪しまき
激しく降る雪をみれば、故郷の吹雪を思い出されるのですね。

▼大山由紀さんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下記の＜コメント＞にお書きください。

森山蒼樹さん紹介/１２月１８日

■森山蒼樹さん紹介
□水煙ネット代表/高橋信之

●水煙ネット新会員の森山蒼樹さん(大阪市鶴見区・本名森山庫喜)をご紹介します。

[森山蒼樹]
一人居の男所帯の荒雑炊
冬薔薇を浮かべて古希の祝い風呂
寒月や一人わが身の影を踏む
日向ぼこ草に座れば雲流る
冬の雨あかるき色の親子の傘
街角の米屋の庭に花八手
動かざるものの一つや冬の蝶


■森山蒼樹さんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

★冬薔薇を浮かべて古希の祝い風呂
古希でいらっしゃるのですね。おめでとうございます。薔薇を浮かせたお風呂とは、お洒落で、若々しいお祝い風呂ですね。ご家族の方の気持がこめられています。

★冬の雨あかるき色の親子の傘
暗くなりがちな冬の雨に、小さな子どもと母親でしょうか。色のきれいな傘をさして通りすぎました。あたりが明るくなります。

★街角の米屋の庭に花八手
米屋の庭に花八手があるのがいいです。

▼森山蒼樹さんの俳句についてのコメントをいただければ、幸いです。下記の＜コメント＞にお書きください。

滑川けいこさん紹介/11月8日

■滑川けいこさん紹介
□水煙ネット代表/高橋信之

●水煙ネット新会員の滑川けいこさん(茨城日立・本名滑川慶子)をご紹介します。

[滑川けいこ]
朝日さし筵に広がる今年米
学園祭声高らかに天高し
相手なくたわむる球や子規忌かな
時忘れページ数増す夜長かな
霧雨をゆったり乗せて紅葉映ゆ
雨上がり瀬音に踊る紅葉かな
ねこじゃらし孫とたわむれ鬼ごっこ

■滑川けいこさんへ
□俳誌水煙主宰/高橋正子

★雨上がり瀬音に踊る紅葉かな
雨上がりで、紅葉も川に吹き下ろされてのでしょう。増水した川におどるように浮きながれています。

★ねこじゃらし孫とたわむれ鬼ごっこ
ねこじゃらしが揺れて、お孫さん相手の鬼ごっこもたのしい時間となりますね。ねこじゃらしが、お孫さんのかわいさを思わせてくれます。

■お礼
□滑川けいこ/転記
11月19日(日)21時19分38秒
信之先生からご紹介をいただき、恐縮に存じ上げます。
始めての挑戦の俳句を楽しめるようになるまでよちよち歩きでがんばってみたいです。
勇気を持って会員の仲間入りをさせていただきましたら、諸先輩のみなさまより暖かな励ましのお言葉をたくさん頂戴でき、感激しています。
会員の諸先輩のみなさまどうぞよろしくお願いいたします。


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